第6回 JDA秋期ディベート大会

結果報告
 



安井@JDA大会担当理事です。先日開催されました、第6回JDA秋期ディベート大会を報告いたします。



日時:2003年10月13日(祝)
場所:オリンピックセンター
参加チーム:31チーム(補欠含む)
論題:日本政府は、炭素税を導入すべきである。(2003年度後期JDA推薦論題)
大会形式:予選3試合、上位2チームによる決勝戦
結果:
 優勝:東北大学OBチーム(安藤、赤津)
 準優勝:Kritik Debate Institute(瀬能、稲田)

予選結果

順位 チーム名 勝数 得点
1 東北大学OBチーム 3 515
2 Kritik Debate Institute 3 456
3 KDS-C 3 447
4 マーチ2号 3 435
5 創価大学 Debate Network C 3 422
6 TEAMエラ星人 2 456
7 しお★こしょう   2 453
8 先送り 2 444
9 .(ピリオド) 2 429
10 KDS-A 2 429




決勝結果

 東北大学OBチーム(肯定)-Kritik Debate Institute(否定):4-1




結果詳細


本年度から、従来の2部門制を廃止し、JDA論題による一部門制とした本大会ですが、周知期間が比較的短かったにもかかわらず、募集28チームに対して34チームの申込があり、結果的に1部門に絞らなかったら大変なことになるところでした。大会担当としては、できるだけ多くの人に参加していただきたかったので、31チーム(補欠を含む)までの参加を認めることとし、非常に多数のチーム数を出している団体から2チーム、申込期限ぎりぎりだった団体から1チームの削減をお願いして開催にこぎ着けました。ジャッジのキャンセルも出て、大会運営スタッフのほぼ全員をジャッジに投入しての綱渡りでの開催となりました。幸い、大きなトラブルもなく、参加者、ジャッジのご協力により、ほぼ時間通りに大会を開催することができました。厚くお礼を申し上げます。

さて、肝心の大会の内容ですが、予選から非常にレベルの高い試合が続出し、特にパワーペアリングとなった第3試合では、白熱の試合が随所に見られました。参加者数が30チームということで、全勝したチームが5チームも出て、決勝進出はポイントで競われることとなりました。その結果、非常にわずかな差でKritik Debate Instuteが2位、ぶっちぎりで東北大学OBチームが1位となり、この2チームで決勝が行われました。

決勝では、炭素税の導入により、環境関連の新規ベンチャー企業が育つとする肯定側に対し、石油価格の下落をきっかけとしたロシアの治安の悪化、内戦の危険性を訴える否定側との対決となりました。肯定側の解決性、否定側の固有性ともにかなり弱い状況でしたが、肯定側の「日本政府しかできないことが優先されるべきだ」という主張が多数のジャッジに受けいられ、オーディエンスボートの1票を含む4票を肯定側が獲得し、4-1で肯定側の優勝となりました。試合後の佐藤義則氏による判定理由の説明と質疑応答では、多くの質問が出て大変充実したものとなりました。

アンケートの結果からは、各試合、特に決勝戦のレベルが非常に高かったこと、試合後のコメントが非常に役に立ったというコメントが大多数でした。また、日本語ディベート大会は非常に数が少ないので、ぜひ今後も続けてほしいという要望がたくさんあり、開催者としては勇気づけられました。2部門制を実施していた関係上苦しかったスケジュールも改善され、はじめてゆっくり昼食がとれた、という感想も多く見られました。改善要望としては、英語ディベート出身者がジャッジに入ったときに、英語の専門用語が多くてわかりにくかった、ジャッジの方法がよくわからなかった等がありました。今後はさらに日本語ディベート出身者のジャッジを増やすように努力するとともに、英語ディベート出身者に一定の配慮をお願いしたいと考えています。

個人的なエピソードとして、今回スタッフとしてお手伝いいただいた人が、実は6年前の第1回大会のB部門のファイナリストであったことがわかり、びっくりしました。セーラー服の高校1年生が大学3年生になっているのを見て、あらためて年を取ったと思いましたが、毎年JDA大会が同窓会にようになっているという話を聞いて、うれしく思いました。今後もJDA大会がそのような存在でありつづけてほしいと思います。

アンケートでは、社会人・大学院生が決勝を独占したせいでしょうか、レベル別の部門の設立などの提言もありましたが、JDAの大会の一番の醍醐味は、高校生でも社会人でも同じ土俵で戦えることだと思いますので、現在のスタイルを続けたいと考えています。現に、高校生がトップ10に入っていますし、大学生チームは僅差の3位でしたので、是非次回、学生同士の決勝を実現するために日夜努力していただきたいと思います。

来年3月には春季大会が開催されます。春の大会では、今回優勝した安藤氏がマネージメントで出場できませんので、みなさんチャンスですから、決勝目指してがんばってください。来年の秋の大会もまたご参加ください。


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