2001年度後期推薦論題決定のお知らせ |
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JDA-ML の皆様: JDA論題検討委員長の瀬能です。 2001年度後期の、JDA推薦論題が決まりました。先に ML 上にて発表させて頂き ます。JDA 会員の皆様には、後ほど郵送にて決定を知らせるお手紙を送らせて頂 きます。 投票の結果、第2案の「司法」に関する論題が最大得票数を獲得し、後期推薦論 題に選ばれました。 後期決定推薦論題 2. Resolved: That Japan should adopt a system of trials that substantially involves laypeople in making court decisions. 日本国は、一般市民が裁判内容の決定に実質的に関与できるように裁判制度を変えるべきである。 論題文言の最終的な検討の結果、以上のような英語・日本語論題となりました。なお推薦論題は、日本語論題・英語論題とも相互の翻訳ではなく、できる限り同じ論題範囲を取り扱うように作成された各々独立した論題です。 ---------------------------------------------- 投票結果です。 秋期大会の規模による団体会員の分類 団体会員数 28 第1区 25校以上 3団体 第2区 10校以上25校未満 2団体 第3区 10校未満、 4団体 第4区 秋期に大会を開催しない団体及び棄権 (5+14)団体 個人会員数 149 個人票は、 (20x3 + 15x2 + 10x4 + 5x4 + 5x15) / 149 = 225/149=1.51..= 1.5票 一人あたり 1.5 票となる。 投票した団体会員 14/28 投票した個人会員 21/149 +-------+-------+-------+ |第1案 |第2案 | 第3案| ------------+-------+-------+-------| 個人 (1.5票)| 7 10.5| 8 12 | 6 9 | ------------+-------+-------+-------| 第1区(20票)| | 3 60 | 1 20 | 第2区(15票)| 1 15 | 1 15 | 1 15 | 第3区(10票)| | 2 20 | 3 30 | 第4区( 5票)| 2 10 | 2 10 | 1 5 | ------------+-------+-------|-------+ 計 35.5 | 117 | 79 | ------------+-----------------------+ 各マス目の数字のうち、左側は素票、右側が換算票 (複数投票がありえることに注意) 第1案 国民投票による行政府の首長の選出 第2案 司法への一般国民の参加 第3案 医者と患者の関係 -------------------------------------- 投票されたJDA会員の皆様、ありがとうございました。 またリサーチに協力頂いた各団体、有志の方々、どうもありがとうございました。 この場を借りてお礼を申し上げます。 JDA論題検討委員会
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論題の背景 | ||
日本の司法制度は現在、職業裁判官による判断を中心に運用されています。しかし、近年特に国家に対する賠償請求や悪質な刑事犯罪等に関わる裁判において、職業裁判官の示す判断がいわゆる一般社会の基準から外れているのではないかという指摘が多くなされるようになってきています。地方自治などで行政における国民の直接参加が盛んになりつつあることとも関連し、司法においてもより国民の意思を裁判に反映させる司法制度を実現する、ということは、国家制度改善の大きな手段の一つであると言えるでしょう。 この論題案は、一般国民の司法参加の是非という、古く、また新しい問題を問うものです。現在の一般的な議論の中では、陪審制、参審制というニ制度が代表的なものとされています。肯定側が主張できる命題採択の利益としては、民意が裁判に反映されるという意味での民主主義の促進、裁判の迅速化、職業裁判官による官僚的裁判の弊害の除去などがあるでしょう。これに対し否定側は、一般国民の事実認定能力に疑問を呈することが可能であり、ここから公正な審理が失われる可能性や、法的安定性が失われることによる社会への悪影響などを不利益として論じることが可能でしょう。 | ||
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