2001年度前期JDA推薦プロポジション決定のお知らせ





2001年度前期の、推薦命題が決まりました。JDA 会員の方には、後ほど郵送にて決定を知らせるお手紙を送らせて頂きます。

決定された命題案は、以下の「憲法」に関する命題です。


Resolved: That Japan should amend its Constitution so as to allow the threat or use of force for settling international disputes.

日本は、国際紛争を解決する手段としての武力による威嚇または武力の行使を認めるように憲法を変えるべきである。


英語・日本語文案ともに、ワーディングの変更はありませんでした。なお一般的に推薦命題の日本語案は、英語案の直訳ではなく、おおむね同じ範囲を
持つ別のディベート命題案です。ご注意ください。


プロポジションの背景

 


日本国憲法のうちで最も有名かつ議論にあげられた条項をあげるとすれば、戦争の放棄をうたった第九条にとどめを刺すでしょう。自衛隊の違憲論議や、PKO 活動への参加の是非など、国論を二分する防衛・外交問題がこの憲法の条文との関連のなかで議論されてきました。この命題案は、単に個別の防衛戦略や条文解釈の変更にとどまらず、憲法改正により日本国としての態度変更を行うことの是非を問うものです。

肯定側は、PKFなど金銭面にとどまらない有形の国際貢献活動が可能になること、国連の常任理事国入りの可能性、米国との関係改善、などを利点としてあげることができるでしょう。また海賊の被害への効果的な対応、なども議論できるかも知れません。一方の否定側は、日本の軍国主義化、中国との関係悪化を筆頭とするアジア地域の不安定化などを弊害としてあげることができるでしょう。また、類をみない「平和憲法」が改正されたことによる他国への政治的・思想的な影響も議論することが可能でしょう。




投票結果です。

 春季大会の規模による団体会員の分類
第一区 25校以上 1団体
第二区 10校以上25校未満 2団体
第三区 10校未満、 1団体
第四区 校数不明、新設、棄権      (8+14)団体

個人会員 143

個人票は、
(20x1 + 15x2 + 10x1 + 5x8 + 5x14) / 143 = 1.18..= 1.1票
一人あたり 1.1 票となる。

+-------+-------+-------+
|第一案 |第二案 | 第三案|
------------+-------+-------+-------|
個人 (1.4票)| 9 9.9 | 9 9.9 |12 13.2|
------------+-------+-------+-------|
第一区(20票)| | | 1 20 |
第二区(15票)| 1 15 | 1 15 | 1 15 |
第三区(10票)| | 1 10 | 1 10 |
第四区( 5票)| 1 5 | 1 5 | 7 35 |
------------+-------+-------|-------+
計 29.9 | 39.9 | 93.2 |
------------+-----------------------+

各マス目の数字のうち、左側は素票、右側が換算票
(複数投票がありえることに注意)

第一案 プライバシー
第二案 医療
第三案 憲法
--------------------------------------

投票された JDA 会員の皆様、本当にありがとうございました。

またリサーチに協力頂いた各団体の代表者の方々、どうもありがとうございました。この場を借りてお礼を申し上げます。



今期のプロポ委員会では、大学 ESS のディベートに限らず、社会人の団体や日本語ディベート団体での使用にも耐え得る論題を目指して、多角的に検討を
進めてまいりました。プロポ委員一同、この推薦命題が多くのディベート大会で活用されることを願っています。

JDA プロポ委員
小野 剛(委員長)
鈴木 健 瀬能 和彦 青沼 智 臼井 直人 矢野 善郎 飯田 浩隆 安井 省侍郎

 

 



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