2006年度後期推薦論題決定のお知らせ |
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プロポに関係する全ての皆様
論題委員会委員長の久保です。 先日、30日に有志の皆様と共に開票し後期の論題が以下のように決定しました。 日本はインフレ目標政策を採用すべきである。 <論題の背景> インフレ目標政策とは、 @数値化された目標インフレ率(範囲)を明示し、A先行きのインフレ率を予見し、B目標と先行き見通しの差を埋め、目標を達成するように金融政策を行うというものです。 インフレ目標政策は、日本と米国を除くほとんどの先進国の中央銀行によって採用されているものの、日本においては未だ本格的な導入には至っていません。本論題案は、日本における中央銀行である日本銀行(政府からは独立した機関になっております。)によるインフレ目標政策導入の是非について議論を行うものです。 肯定側は、日銀が目標インフレ率を公表し、企業や国民のインフレ期待を高めることによる投資の活発化や、金融政策の信頼性・透明性向上による経済の安定化、そしてデフレからの脱却や物価安定などをメリットとして論じる事になるでしょう。一方否定側は、金融政策の自由度の低下や、現状のほとんど物価上昇のない状況から無理にインフレを起こす事によるハイパーインフレの発生、財政への悪影響などをデメリットとして提出することになるでしょう。 現在、日本経済はデフレから脱却しつつあると言われる中、先日は日銀によるゼロ金利解除がなされました。こうした中にあって、デフレ脱却を主眼に活発に議論されたインフレ目標政策導入論はやや弱まりつつあります。また、経済の細かい議論を扱うため、かなり専門的な知識が必要になる可能性もあります。その上、論題の性質上「インフレ目標政策」の内容が肯定側によってコントロールされない状態で議論を進める際の不具合の可能性(プラン主体によるプランの実行阻止など)についても、論題委員会において指摘されています しかしながら、金融政策が正常化しつつある今だからこそ、これからの日銀の金融政策の方向性を考えるために、インフレ目標政策の是非を議論すべき、という考え方もありますし、我々の生活と密接に結びつく経済・物価について、深く理解し、議論する価値は十分あると考えます。 また「インフレ目標政策」 の内容自体も、ディベーターが詳細に検討する余地はあり、肯定側・否定側とも、論題を研究すればするほど深い分析の議論や、バリエーションに富んだプランを提出する事が可能です。新しい分析も多く出続けているので、シーズンが進んでも議論が固定化することなく、有意義なシーズンとすることができると考えます。 詳細に関しましては以下の議事録をご覧下さい。また、正式なご連絡は後日書面にてご連絡します。 また、先日お伝えしましたようにJDAとしては英語の推薦論題は作成いたしません。今後、英語ディベートコミュニティの皆様を中心に英語論題が作成されるそうですので、ご関心のある方はプロポMLにご参加いただくと詳細を知ることができると思います。 今回も実際のミーティングで、ML上でと多くの方のご参加とご協力をいただきました。委員会を代表し深く御礼申し上げます。 特に、班長としてまとめてくださった廣江厚夫さん、安藤温敏さん、村上明さん、ありがとうございました。 皆様のディベート活動に本論題が少しでも寄与できるならば幸いです。 2006年 8月1日 JDA論題検討委員会 久保健治(委員長)田島慎朗 師岡淳也 Fr. Scott Howell ********************************** *******プロポジション委員会******* ********************************** 2006年07月30日 (日) 上智大学SJハウス #2 参加者:久保(JDA)、瀧本(CoDA)、石毛(上智)、神谷(UT)、杉 本、橋本(以上KDS) 、関口(WESA3)、山田(大妻) 書記:田島(神田外語) 「投票の結果、次回のトピックはインフレ・ターゲットに決定」 A) インフレ目標政策 143.2 票 (団体 2×20+1×15+4×10+2×5=125 個人 13×1.4=18.2) B) 再処理の禁止 85.2票 (団体 1×20+0×15+3×10+2×5=60 個人18×1.4=25.2 ) C) 弾道ミサイル防衛 18.4票 (団体0×20+0×15+1×10+0×5=10 個人 6×1.4=8.4) 個人会員一人あたりの票数 = 1.4 (小数点2位以下切り捨て) 団体会員票総計195(4×20+2×15+8×10+4×5)÷有効個人会員134=1.45… (参考:投票率= 団体会員11/19 個人会員 25/134) |
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