12JDA春期ディベート大会決勝戦

論題:日本政府は、弾道ミサイル防衛システムの導入及び開発を一切放棄すべきである。

千葉・UTC vs. ゼロワンMAXディベートクラブ

編集:安藤温敏

 


200635日、国立オリンピック記念青少年総合センターにて、第12JDA春期ディベート大会が開催された。26チームが参加し、3試合の予選を行った結果、決勝戦に進出したのは、ゼロワンMAXディベートクラブ(ジュード・カシン氏[1]、瀬能和彦氏)、千葉・UTC)(加藤拓也氏、長尾健児氏)であった[2]

決勝戦の審査員は、小西卓三氏(東海大学)、古宅文衛氏(日本総合研究所)、瀧本哲史氏(全日本ディベート連盟)、小山雄輔氏(シャープ)、津森健一氏(早稲田大学大学院)の5名で、うち4名が否定側に投票し、ゼロワンMAXディベートクラブが優勝した。また、審査員の協議により、ゼロワンMAXディベートクラブの瀬能和彦氏がベストディベーター賞を獲得した。

本トランスクリプトは、この決勝戦の模様を収録したものである。トランスクリプトは当日撮影されたビデオをもとに、各ディベーターのチェックの下、明らかな間違いを除いて極力喋った内容をそのまま記載している。なお、使用された証拠資料に関して検証、ページ数の確認等は一切行っていないので、ここから証拠資料を採取したい方は、ご自分で調査していただきたい。


[1] 本編中でも色々混乱が見られますが、ジュード・カシン、という名前は、元々青沼氏のステージネームとして登録されたものです。このような名前の別の人物が実在するわけではありません(所々、ディベーターがそのように振る舞っているのは、あくまでジョークです)。

[2] 決勝戦進出チームは、予選3試合の勝ち数とポイントに基づいて決定した。他にWDD(青木良介、川原成太、台光太郎)チームが予選3勝している。



ディベーター自己紹介

長尾健児 千葉・UTC

こんにちは。東京大学の、UTと呼んでいる所なんですが、英語ディベートをしている、長尾という者です。結構ジャッジなんかをしていて、英語ディベーターの方には顔なじみが多いんですが、初挑戦なので、ちょっと日本語ディベートを楽しんでみたいと思います。よろしくお願いします。

 

加藤拓也 千葉・UTC

[長尾君と]同じ代で卒業しました…結局卒業は三年遅れたんですが…、千葉大学の加藤といいます。「加藤って誰」っていうと、「とっつあんのことだよ」というと、「あー」と良く言われたりとか、したりしなかったり…。今回、長尾君と一緒に、初出場で出るんですが、ディベートをやってる限り、ま、勝ちたいな、って思いもあるので、頑張ってやりたいと思います。ちなみに、僕今名古屋に在住してて、先週も、こっちに長尾君とPDをするために来て、今週も来て、もう、どうしようかと思います。以上、よろしくお願いします。

 

瀬能和彦 ゼロワンMAXディベートクラブ

ゼロワンMAXディベートクラブ…パートナーがつけたんですけれども、私はあんまり気に入ってないんですけれども…ジュードー・カシンさんが今日ちょっと現れなかったんで、まあ、パートナーの青沼さんにですね、お願いしました。まあ、何とか決勝にまで上がれてですね、良かったと思います。…とりたててあまり言うことも無いので…優勝を目指すとですね、また、緊張しちゃいますので、ディベートを楽しんでですね…荒川静香の気分で頑張りたいと思います。

 

ジュード・カシン(代理:青沼智) ゼロワンMAXディベートクラブ

今瀬能さんが言われたように、私は実際、今回出るつもりは無かったんですね。一応チームのマネージャーということで、引率という形で来たんですけども…急にですね、ジュード・カシンさんという方が、ちょっと出られなくなってしまったので、私の方がちょっと出なくちゃいけない、という状況になりまして、楽しませていただいております。特に…これちょっと、まじめな話をいたしますと、このトピックはですね、大変こう、我々が趣味としてディベートするに値する、すばらしいトピックじゃないかな、と思うんですね。特にその、いわゆる証拠資料の深さとかですね、あるいは証拠資料の幅の広さとか、そういうことも含めてですね、おそらく日本における…これ、ディベートの議論と関係無いんで、この辺取って、ネガに有利になる、不利になる、ということは無いと思うんですけど、おそらく日本政府はですね、ディベートを、国会ですること無しに、弾道ミサイル防衛システムを導入したんですね。閣議決定、ということですよね。[瀬能氏:「これオブザベーションですから、一応ね(笑)フロー取っておいて下さいよ。」]ですから、アメリカの、例えばあの…人たちは、あるいは日本の中にもですね、ディベートをしてこれを決めるべきだったんじゃないか、という意見があるんですよね。ですから、今回こういうことを通じてですね、皆様に少しでも、日本政府が、閣議決定で勝手に決める、という前の段階でですね、我々市民が、いかにこの問題についてディベートすべきか、ということをですね、楽しんでいただだくとよろしいんではないかと…よろしくお願いします。

肯定側第一立論

肯定側第一立論:加藤拓也 千葉・UT(C)

 

では、せっかくなので、始める前に、サンクスワード…感謝の言葉を言わせていただきたいと思いますが…まずは、この大会を開いていただいた、JDAを始め、協賛の方々に感謝いたします。そして、ジャッジの方々、三勝をプレゼントしていただいて、ありがとうございました。で、このディベートをするにあたって、私たち社会人だったので、学生の子たちが、リアルな情報を常に…命題が決まった瞬間にすぐ電話してきてくれた森田君とか、千葉大学の後輩、および園城さん、東北大学の赤津さんには、先週のPDにもつきあっていただいて、本当にヒマな人なんだなあ、と思いながら(笑)…かといって、俺らはもっとヒマだよなあ、とか、色々思いながら、今日に至りました。で、この試合にあたって、僕はちょっと勝利にこだわっている部分があって、それは自分たちが強いんだ、っていうことを示したい、というよりも、後輩と、飲んだ勢いですが、後輩が、この前NAFATの本戦に出場するのを約束として、予選は、名古屋から来るから、見に来なくていい、と…。で、予選通過したら見に来てくれ、っていうことで、言ってくれて、で、予選を通過してくれました。それを、本当に冗談でしか言っていないのに、本当にうれしくてですね、で、その代わりに、終わった後に僕は、「これに優勝するよ」って言っちゃって…ずいぶん後悔しております(笑)。で、せっかくなので、勝ちに行きたいと思います。

それでは始めます。

まず肯定側の所見からなんですが、

1. 日本は、アメリカ側の強い意志により、ミサイル防衛システムに参画することを決定しました。

中日新聞、2003年によりますと、

「防衛庁のMD導入費には、米国が開発経費を上乗せした金額が含まれており、[防衛庁幹部は「SDI以降、]10兆円を投資した米国の負担軽減につながる」という。米国からのMD参加の誘いを渋る国も目立つ中で、防衛庁の決断が米国の追い風になるのは間違いない。」

2. しかし、ミサイル問題に関して言えば、力に力で対抗するのは、精神的にも物理的にも、もう不可能である。

研究員山田、2002年によりますと、

MD技術の発展には確かにめざましいものがあるが、核ミサイル時代における攻撃力の圧倒的な優位を[完全に]逆転させるまでに至っていない。たとえ防衛技術面で顕著な前進が見られたとしても、その防衛システム[の壁]を打ち破る攻撃能力の強化は、防衛面に比べて技術的にはるかに容易だし、コスト的にも安上がりである。防衛能力の高度化に対抗[し、攻撃力の質量的強化で防衛の壁を]突破するための方法には多様なものが考えられ[る]。」

3. そこで、ここで世界で求められるのは、そういったものをすべて廃棄して、平和的な対応…対話によって、それを進めるべきだ、と言っています。特に、日本にとってはそれが真実であると信じています。

人民新報、2001年より引用します。

「今回の攻撃で、ミサイル防衛、宇宙防衛構想など、いかなる[科学的]先進的技術による防衛も、敵意の編み出す巧妙な攻撃を完全に封じることはできないことがわかりました。軍拡競争への道を遮断し、和解と平和への道を模索する他、人類が生き延びる道はありません。日本が米国と真に協力していくことを望むとすれば、平和憲法前文の思想を共有するという原点に立って、対話を模索するべきでしょう。」引用終わり。

そして、こういったことがアジアに受け入れられることになります。

論点1:内因性

A. 弾道ミサイルの脅威。

1. 日本は弾道ミサイルの脅威にさらされています。

研究員高山、2001年によりますと、

「中国、北朝鮮及びロシアの弾道ミサイルは、日本全土をその射程内に収めるので潜在的脅威として注目せざるを得ない。[中略]中国は核弾頭付きの弾道ミサイルを多数保有し日本にも指向していることは想像に難くない。[中略]日本向けで数10発配備されているといわれている。」

2. ミサイル防衛に参画していることが、逆説的に、日本向けミサイル配備への大きな原因となっています。

Center for Nonproliferation Studies 2006年によりますと、

「中国のミサイル防衛に対する懸念は、日本の軍事力強化への影響や米国の対中政策、戦域ミサイル防衛(TMD)[により台湾独立が助長されるか]など主に政治的な問題から生じている。ミサイル防衛配備に関しては、このような幅広い政治的枠組みを考慮して決定されるべきであり、狭い軍事的な枠組みのみに基づく決定であってはならない。」

3. 実際にアジア諸国は、日本の防衛ミサイルへの参画を懸念しています。

中華週報、99年によりますと、

「日本は中国が最も危惧する対象であって、中国は日本が戦域ミサイル防衛システムに参加し、アメリカと技術を共有すれば、日本に誤った安心感が生まれ、冒険的政策への足どりを加速するものと見ている。」

4. その結果、ミサイル防衛構想を懸念して、核兵器の開発競争がもたらされます。

中国新聞、2001年によりますと、

「ミサイル防衛構想が、新たな核兵器の開発競争を生み出すきっかけになることは間違いない。自らの核兵器が無力化することを他の核保有国が座視するとは思えないからだ。もし、中国が踏み切ればインド、パキスタンが続くだろう。力を力で制する発想は限界と破たんが見えており、二十世紀の遺物にすべき時である。」

B. ミサイル防衛システムにより、日米の軍事行動が一体化せざるを得なくなります。

東奥日報、2005年によりますと、

「次世代SM3の共同開発によって、集団的自衛権行使の問題はいよいよ避けて通れなくなると指摘する。「共同開発は共同生産、共同配備につながる。[従来型より大きい規格の]次世代型は射程が伸び、日本防衛以外の目的で使える余地を残す。米国を狙った弾道ミサイルを日本が撃ち落とすという事態も想定して正面から議論しなければ無責任だ。

論点2:重要性

A. 日本が弾道ミサイルの脅威にさらされています。論点1Aを参照してください。

B. 判断基準です。唯一の被爆国として、日本は、核拡散につながるような方針には、積極的に「NO!!」を突きつける義務と責任がある。

政治家、志位、2001年、引用します。

「「ミサイル防衛」というのは[もともと]核[軍拡]競争をひどくするという点で、ロシア、中国はもとより、ドイツやフランスからも警告や批判があがっているわけですから、被爆国の政府として、これに協力するとか参加するなどという態度を取るべきではない。すみやかな核兵器廃絶のために、被爆国の政府としてイニシアチブをとるべきだということを強く求めていきたいと思います。」

C. 憲法9条の禁じる集団的自衛権の行使に抵触して、むやみやたらに戦争に巻き込まれるリスクが上がります。

琉球新報、2006年によりますと、

MD構想では、[日米で協議が始まった時点から]憲法が禁じている集団的自衛権の行使に踏み込むことへの懸念が指摘されてきた。今回明らかになった運用構想では、米軍と自衛隊の装備連結にまで言及するなど、憲法に抵触する恐れが現実のものとなった。[中略]日米同盟の傾斜、一体化が一段と進むことは、東アジア地域での軍拡競争のきっかけになりかねない。」

そこで、プランを提示します。

1. 日本政府は弾道ミサイル防衛システムの開発及び導入を一切放棄する。

2. その他、採択に必要な措置を取ります。

論点3:解決性

A. 日本がMDを放棄することで、アジア諸国は懸念を払拭します、対話によって。

1. ミサイル防衛システム脱退をきっかけとして、アジア各国との平和への対話が始まります。

研究員山田、2002年によりますと、

「日本としては、北朝鮮や中国に対するアメリカの国際孤立化政策に手をかすことなく、[東北アジア地域の安全保障をめぐり]対話と交渉のための事実上の多国間主義形成のために努力を続けるべきである。まさにその試金石の一つとして、MD問題があるということである。」

2. このような対話によってのみ、本質的な平和が達成されます。所見の3枚目の資料を参照してください。

3. MDを放棄し、そうした行動を愚直に続けることが、世界核兵器廃絶につながります。

東奥日報、2002年によりますと、

「日本政府は[その]先頭に立って、世界の核廃絶運動で主導的な役割を果たしてもらいたい。[中略]米国の反対をおそれて、ずるずると譲歩し、[結果的に期待を裏切られる。]そんな昨秋の国連総会の教訓を学んでほしい。核保有国に愚直に注文をつけ、反核の流れを再生させるために全力を尽くせば、いずれ世界の世論は日本についてきてくれる。」

B. 被爆国である日本の、世界に対する責任が果たされます。

中国新聞、2001年によりますと、

「ミサイル防衛構想が、新たな核兵器の開発競争を生み出すきっかけになることは間違いない。[中略]ブッシュ政権は、他国がどう思おうと自らの力[の行使権]をフリーハンドにしておく政策を選んだようだ。この「独善」は危険だ。危険にいち早く「警告」を発するのが、唯一の被爆国を標ぼうする同盟国・日本の責務だろう。」

C. 現状の日米関係が維持され、集団的自衛権の行使を免れます。

読売新聞、90年によりますと、

「同[日米安保]条約が集団的自衛権に抵触しないのは、日本が他国に攻められたら米国は救援に来るが、米国が攻撃されても日本は救援の義務がないという片務性にある。」引用おわり。

よって、大きなところでは、対話というものが、平和の手段として取られるべきだというのが、肯定側の主張であります。

以上です。


質疑応答

否定側質疑:瀬能→加藤

 

瀬能:これ、日本が肯定側のプランですか、これを取ると、アメリカのMDはどうなるんですか。

加藤:やめないと思います。

瀬能:やめない、ほう、なるほど。

加藤:はい。後で証拠資料を出します。

瀬能:はい?

加藤:後で、必要であれば、証拠資料を出します。

瀬能:はい。アメリカは…一枚目の証拠資料は、「金銭的な負担を日本に押しつけている」と言っていますね。

加藤:日本と…

瀬能:日本と…

加藤:アメリカのBMD共同開発…

瀬能:はい。ま、負担を押しつけていて…日本は押しつけられていると言っていますよね。

加藤:あくまで、日本とアメリカの共同開発分に関しては…

瀬能:他の国はどうですか。

加藤:ある、ということは、ここでは証明していませんが…

瀬能:ま、教えて欲しいんですけれども…えーと…まあ、いいです。

加藤:イギリスと、オーストラリアと…ま、後で、エビデンス読みます。

瀬能:はい。えーとですね…[否定側席で阪神タイガースのユニフォームに着替え始めたパートナーの青沼氏の方を見て]まあ、[勝手に]やっておいてください(笑)。えーとですね、肯定側の主張は、MDをやめて、対話でやっていくと言っていましたよね。

加藤:はい。

瀬能:ちょっとすいません。話は戻るんですけども、日本はなんでアメリカに協力した、と言ってましたっけ。

加藤:へ?

瀬能:日本は、なんでアメリカに協力してるんですか。隣の国が悪いから…

加藤:えーと、プレッシャー…えーとですね…あの…

瀬能:日本は、MDやりたくないんですか。

加藤:やりたく…あ、やりたいかやりたくないかは、言ってません。言ってませんが…

瀬能:日本は現在、MD以外で、反アメリカ的な政策って、取ってますか。

加藤:あー、わかんないです。ちょっと…あの…

瀬能:分からない。MDが唯一ですかね。

加藤:ちょっと、分からないというのは、あくまで、第一立論で出していない、ということなので、これは、肯定側の方は分からない…

瀬能:肯定側の立場はどうなのかな、と思って聞いてるんですけどね。

加藤:んーとね、どんな政策か…

瀬能:あのね、えーと、対話で世界平和を築いていくという風に、志位委員長とか…「政治家志位」って、おもしろい肩書きの言い方だと思いますが…

加藤:気をつけます。

瀬能:エビデンス読んでますよね。で、あの、新聞が言っているとか…色々、その、問題解決性がありましたよね。

加藤:はい。

瀬能:これ、MDをやめて、日本が対話を進めると、問題が解決するんですよね。違いますか。

加藤:もう一回言ってください。すいません。

瀬能:MDをやめて、日本が対話路線に進むから、問題が解決するんですよね。

加藤:あ、ということで、私たちは言っています。

瀬能:そうですよね。

加藤:はい。

瀬能:MDをやめると、日本が対話路線を積極的に展開するというのは、プランではもちろん行えないですよね。いいですか。

加藤:もちろん、もちろん。

瀬能:いいですよね。

加藤:はい。

瀬能:ここは、MDをやめると、対話路線に方針転換してね、アメリカの方針にはついて行かないで、日本が独自に平和路線を取るというのは、肯定側の立証責任になりますよね。

加藤:それは、論点3の一枚目で言っています。

瀬能:どれですか。

加藤:それは、BMDが、そういった対話を進めるための試金石となって、日本に大きな問題となって…

瀬能:いやいやいや、試金…

加藤:そうですよね。

瀬能:試金石だと言っているだけですよね。これをやめると…だって、今、これ以外にも日本はアメリカと共同して[時間切れ]いろいろやっていますよね。

加藤:はい。



否定側第一立論

否定側第一立論:ジュード・カシン(代理:青沼智) ゼロワンMAXディベートクラブ

 

否定側の弊害1:ディープインパクト。

A. ミサイル防衛システムと、宇宙兵器の配備は不可欠である、不可分である。

高山、2004年。

「ミサイル防衛のための各種センサー、レーダー、迎撃ウエポン等は地上、洋上、空中のみならず宇宙空間のあらゆる可能性を追求している。」

フェリシティ・ヒル、2001年。

「…アメリカの計画を見ますと、宇宙空間の軍事化という問題に当然我々は注意を向けなければなりません。このミサイル防衛システムは、将来の宇宙空間の軍事化の土台を築くものです。」

B. 肯定側によって、アメリカのMDは壊滅的な打撃を受けます。アメリカのMD構想のためには、日本の参加が絶対的に必要です。

AP通信、200512月。

「日本はアメリカとの共同ミサイル防衛構想を構築するコストの3分の1から2分の1を負うだろう。防衛庁の当局者によれば、日本は推定される総額30億ドルの費用の、少なくとも10億ドルを負担すると考えている[後略]…」

C. 宇宙兵器は、宇宙からの飛来物を破壊するのに不可欠である。

クーニック、97年。

「地球の防衛という任務を果たすためには、基本的な必要条件として、有効な対応を可能にする、十分効率的で、正確で、即応性のある、脅威を探知するための宇宙の監視が必要である。最も懸念される種類の物体(大型の小惑星や隕石や彗星)が、はるか遠方から、非常に高速で、宇宙空間から地球に接近してくることを考えれば、その感知・追跡の手段は、天文学、そして限定的には、早期警戒・航空防衛という既存の分野に入ることとなる。」

D. 小惑星の衝突は、人類を死滅させる。

クーニック、97年。

「宇宙から来る巨大な物体は、[中略]灼熱を発する。この炎は、巨大で超高速の物体の突入に伴う大気現象によって、衝突した地域を遙かに超えて広がりうる。大気中に巻き上げられた莫大な量のほこりや煙や煤は、”核の冬”に関係して起こるのと同様な影響を、はるかに大きく、はるかに致命的なスケールで引き起こすだろう。このような影響は、突然の大規模絶滅に寄与する重要な要因であったと現在信じられているのだ。」

二つめの弊害:アラビアン・ナイトメア。

A. 「保険」としてのMD

アメリカにとってMDは、「ならず者」国家の核に外交プレッシャーをかけるために不可欠です。その「保険」があるからこそ、アメリカは、いきなり先制攻撃をとることなく、腰を落ちつけた外交戦略が可能なのです。

ノートン・タイラー、2001年。

「米国は強大な核兵器のパワーを維持するだけでは不十分である、とラムズフェルドは述べる。それゆえ、ミサイル防衛計画は、いわゆるならず者国家に対する際の保険政策として必要なのだ。ならず者国家のリーダーたちは、報復の脅威によって抑止されないどころか、米国に対してミサイル攻撃を仕掛けたり、またその使用をちらつかせ脅しにかかったりするからだ、というのが現政権の言い分だ。」

B. MDの弱体化、頓挫、すなわち「保険」の消失。特に、アメリカの対イラン政策は、MDの今後の展開が運命を握っています。

ダイナーマン、2006130日。

「イランの脅威は、少なくともこれから一年、国内、国際問題の論議の的となり続ける[中略]イランのような体制の核所持は許容できないのならば、その対処は単なる外交以上の何かを含むことになるだろう。イランのミサイル軍備を抑えることは、どんな状況においても優先されることになるだろう。米国はその目標を達成できることを、自ら、そして同盟国に対して証明しなければならないだろう。」

ダイナーマンは続けます。

「昨年11月に研究が再開され、[上手く行けば]2009年、つまり最初の迎撃成功から10年を経て、国防省はTHAAD(超高度域防衛)の第一号を実戦配備するとしている。[中略]THAADの潜在能力に期待するなら、さらなる努力を払う価値があるだろう。[中略]議会で予想される政治論戦は興味深い。」

C. 残るオプション:対イラン先制攻撃。MDという「保険」を失ったアメリカは、イランへ先制攻撃を余儀なくされます。それは人類滅亡への序章です。

スコット・ピーターソン、2005年。

「ペンタゴンが3月にまとめた計画書は、大統領権限による核先制攻撃のいくつかのシナリオが描かれている。[中略]そのシナリオは「大量破壊兵器で米国やその同盟国を狙う、またその意図を持つ敵」の殲滅や、「敵が大量破壊兵器攻撃を行うために必要な施設」の破壊が含まれる。」

ピーターソンはこう結びます。

「行き着く先:さよならテヘラン、ようこそ第三次世界大戦。」

英語だと、

End result: Goodbye Teheran, hello World War III.」と書いてあります。

それでは彼らのケースの重要性に行きたいと思うんですけれども、B.という、判断基準を見てください。

重要なのはですね、ここで言うところの判断基準は、このディベートに当てはまりません。なぜかというと、まず、MDを止めないことには、このような、被爆国の責任としての、核廃絶ということができない、ということを言っていないからです。

2番目に、我々は、MDをやりながら、アメリカとの協調態勢を取りながらも、核廃絶に対して強いことをすることができます。これは、カウンタープランと考えてもいいかも知れないですし、現状の延長と考えてもいいかも知れないです。とにかく、MDをやめる必要性、それを正当化するような理由にはならない、ということです。このディベートにおける判断基準では、まったくございません。

では、解決性ですけれども、まず、1番、アジアの懸念。これも同じですね。試金石であるのは、日本が対話的な立場を取るか否かということです。MDがあっても無くても対話的になればいいわけです。MDがあっても、それを裏切って、あるいはそれにもかかわらず、日本が対話的態度を取れば、試金石に関しては全く問題ありません。現状でもできますし、肯定のプランを取る必要は無い、ということです。

2番目に、これは重要なのは、MDをやめなければ、対話的な態度が取れない、ということを言っていませんし、それから3番目に、MDをやめれば、日本は対話的な態度を取る、ということも言っていません。これはすべて肯定側が自ら言った仕事ですから、これについての確固たる証明が必要になります。

そして、MDを放棄することによって…3番目の議論ですけれども、核の廃絶、ということがありました。まず重要なのは、この証拠資料には、MDをやめることによって、核が廃絶されるとは言っていません。核が廃絶されることが、もし可解性ならば、それを証明する必要があります。ですので、この証拠資料をもちまして、肯定側のメリットと言われるもの、そして、MDをやめる、という理由にはならない、ということです。

それから、核を阻止するためにMDが必要である、という議論も、我々はありますので、時間があれば、後ほど私の方で、あるいは私のパートナー[のスピーチ]で、紹介したいと思います。

とにかく、現状のMDの、アメリカと日本の協力態勢を維持する[時間切れ]ことが、国益に…安全保障につながります。

 


質疑応答

肯定側質疑:加藤→カシン(代理:青沼)

 

加藤:じゃ、それでは聞きたいと思うんですが、まず、デメリット1とデメリット2、まず、あなたたちのスタンスを確認したいんですが、日本がやめたらアメリカもやめる、だからやめよう、と。日本…要するに、キーは、アメリカがやめるかどうか、ですよね。

青沼:ええ、アメリ…ま、あの、日米共同開発が、アメリカがMD開発を続けるか否かというキーになっている…

加藤:ああ、そういうことですね。そこで、デメリットのB.を見させてください。日本がキーだと言っていました。エビデンスの中に…よーく聞きました。青沼さんの、すばらしいプレゼンテーションによって。そしたら、日米共同開発のBMDでは、日本のコストが、すごい割合が高い、という話なんですよね。

青沼:そうですね。私が読んだのは、日米共同の中で、30億のうち10億…

加藤:わかりました。どこの資料が、アメリカが他の国とは何もBMDとか協定を結んでない、という話は…どこがしてるんですか。

青沼:えーと、もし必要であれば後で出しますけれど、ここで言っちゃっていいですか?

加藤:あ、いや、結構です。必要性は、次の長尾君が見せてくれると思います。で、小惑星…ま、いいです。で、デメリットの2の、B1番、アメリカにとって、BMDはイラン秩序のために、すごい必要なんですよね、それを全面的に掲げている、とおっしゃってましたよね。

青沼:イランの秩序じゃなくて、イランに対する…

加藤:アラビアンナイト…

青沼:そうですね、オプションが2つある、ということです。

加藤:あ、2つあって、そのうち一つはBMDだと…

青沼:あの、BMDといいますか、保険政策に基づいた、外交プレッシャーです。

加藤:で、その外交プレッシャーのためにはBMDが必要だと思っている、と。

青沼:はい、そうです。

加藤:何がなんでも。やめるんですか。

青沼:やめざるを得ない、ということです。

加藤:どこが…どこで、そんなに重要なもので、日本が…現状は分かりました。日本がサポートをしている。どこで、それでアメリカがあきらめる、という話をしているんですか。

青沼:いやいや、あの、私が言っているのは、だから、2つのオプションがある、と言っているんです。

加藤:2つのオプション…

青沼:だから、一つめが無ければ二つめに行く、ということです。一つは、BMDに基づいた外交プレッシャー。それがだめなら先制攻撃しかないという…

加藤:あ、わかりました。だから、BMDが無くなれば、次の視点に行く、と。私たちは…長尾君が言ってくれますけど…BMD…日本とのBMDが無くなって、他にBMDがあれば…他の国とBMDを続ければ…もちろん、まずそっちに行きますよね。そして、世界中でどこも探す所がなくてBMDが無くなれば、先制攻撃に踏み込む、ということですよね。

青沼:あの…こう、BMDが無くなる、無くならない、じゃなくて、日本とアメリカのこれからの共同開発がだめになる…

加藤:開発が、キーになる、という話ですよね。それの話は、デメリットのB.で言っているんですよね。デメリット1B

青沼:そうですね、あの…

加藤:本当に言ってますか?

青沼:ええ、一応あの…コストのことだけですね。もし必要があれば、さらに証明したいと思いますけれども…

加藤:そういうことですね。

青沼:はい。

加藤:小惑星の消滅なんですが、知っている限り、西暦がでて、2000年くらい…。いままで、世界のどこかにぶつかった、というのはあるんですか。

青沼:はい。たぶん、あの…いわゆる考古学者の方はですね…

加藤:でも、私たち生きてますよね。

青沼:いや、我々が生きているときとかは、関係ないんですね。

加藤:おっ…

青沼:ジュラ紀とかですね、白亜紀とかですね(笑)。

肯定側第二立論

肯定側第二立論:長尾健児 千葉・UT(C)

 

準備はよろしいですか。はい、それでは始めます。

まず、ディープインパクトに行ってください。

まず1番目の議論としまして、彼らのB.をチェックしてください。ここでアメリカのMDが壊滅的な状況になる、ということを言っていますが、それは間違っています。なぜならこの証拠資料は、コストが必要である…日本のコストが必要なので援助が必要である、と言っているだけであって、それがないとできない、ということは…また彼らは同じような証明はしていません。証明責任は彼らにあります。

さらに、この証拠資料については、日本とアメリカについてしか言っていなくて、他の国の他のBMDについては全く言及されていません。

そこで、2番目としまして、結局アメリカはBMDを続ける、ということをお話したいと思います。

2004年の防衛白書より引用いたします。

「英国は昨年6月、米国とBMDに関する了解覚書を締結し、[中略]米側への協力を約束している。[中略]オーストラリアは、昨年12月、[中略]米国の弾道ミサイル防衛計画に参加することを決定した。[中略]イスラエルは、88年から米国とアローシステムの共同開発を進めてきたが[中略]アローシステムの共同開発を国の最優先施策としてきた。[中略]ロシアはプーチン大統領就任以降、[中略]米国との関係においては、0112月の米国による対弾道ミサイル・システム制限(ABM)条約からの脱退の決定に対して冷静な反応を示し、[中略]ミサイル防衛の協力を確認している。[中略]インドは、ミサイル防衛が協調的な安全保障と安定を促進するという見解を米国と共有している。」

さらにここで3番目としまして、彼らのB.のインパクトを見てください。非常に曖昧です。いつですか、来るのは。証明責任は彼らにあります。いつ、どのような形で来るのか証明してください。

さらに4番目としまして、たとえBMDといっても…BMDは当たらない、ということを言いたいと思います。

ここで、ジャーナリスト田中氏、2005年のものを引用します。ミサイルであっても、BMDはミサイルに当てられないんです。

「最近の弾道ミサイルの多くは、成層圏に達すると、迎撃ミサイルの目をくらますため、弾頭の付いていない「おとり」のミサイルをいくつも分離させる。そのため有効なミサイル防衛システムを作るには、おとりと本物を識別し、迎撃ミサイルが本物に当たるようにする必要がある。だが、[中略](MIT)のテッド・ポストル教授が調べたところでは、迎撃ミサイルが弾道ミサイルを撃墜する成層圏は、真空状態に近く空気抵抗が少ないため、おとりのミサイルと本物のミサイルは重さが違ってもほとんど同じ飛び方をする。このため、おとりと本物を遠くから見分けられる確率は10%程度しかないことが分かった。」

さらに、5番目としまして、根本的な問題がBMDにはあります。なぜならBMDというのは大きなコストがかかるのですが、日本全国をカバーしていません。そういう意味で、限られています。

北海道新聞、2005年より引用いたします。

「一方、地上配備のPAC3は航空自衛隊入間基地、同岐阜基地、同春日基地の高射部隊に配備される方向。これらは「政治、経済の中枢」の首都圏などを守るためのもので、北海道など地方は対象外。つまり一兆円もかけながら全国を常時カバーできないシステムなのだ。」

これ、北海道新聞は怒っています(笑)。

で、ここに…すいません、次、アラビアンナイト、行きましょう。

アラビアンナイトです。まず、1番目としまして、彼らのC.のエビデンスをチェックしてください。ここは、イランに「先制攻撃する」と言っています。これは完全に固有性を切ってしまいます。というのは、いつでも攻め込むことができる、ということになります。

さらに2番目としまして、アメリカがイランを先制攻撃…わざわざする…大量のお金を使って、人を使う…攻めていくメリットが全く説明されていません。証明責任は完全に彼らにあります。

さらに3番目としまして、むしろアメリカが、自身の軍事的な力を利用して、現在もうすでに戦争を起こしている、ということをお話します。

朝日新聞の2003年より引用いたします。

911のテロは米国を変えた。抑止と封じ込めでは「ならず者国家」の危険を防げない。いま脅威を取り除かないと、将来はもっと危ない。だから米国は先制攻撃の権利をもつ。これがブッシュ政権の施政だ。米国民の不安と警戒心はわかる。しかし[中略]米国の論理を許せば「自衛のための先制攻撃」が多発することにもなりかねない。」

実際にイラクやアフガニスタンなどに、すでに先制攻撃をしており、この点において、現状で…現状ですでに先制攻撃されています。

さらに4番目としまして、C.について、彼らが…これは世界の終わりだ、のようなことを言っていましたが、アメリカがイラクを攻めたが、別に、世界は続いています。ちゃんと証明してください。

さらに、5番目の議論としまして、アメリカは強いMDを続ける…motive…動機付けがあるなら、日本以外と組んででもやる、ということが言えます。その点についても証明していただきたいと思います。

それでは、すいません、所見に移ってください。

まず、所見の2番と3番目を伸ばしてください。2番と3番目です。今、世界各地で、兵器で兵器を…兵器をどんどん増やしていて、さらに、それを兵器で対応しよう、という動きが活発になっています。しかし、力と力の関係では無理だ、ということが言われていて、この、3番目が解決性の証明になるんですが、ここで、実際日本からしてみれば、アジア諸国が対象になるんですが、アジア諸国が、今対応の準備をしています。これは実際に、彼らの、新聞によるエビデンス…証拠資料なんですが、対応の準備をしているのに、MDというのが足かせになって、対話が進まない、という現状です。だから、MDが必要で、これが、実際に言っているのですが、MDをやめることにより、今、向こうで準備している対話に乗っかる、という形を取れて、このことにより、解決性が保証されます。

このことをふまえた上で、論点2に移ってください。

論点2で、彼らは1番と2番で、結局、ま、言っていることは同じなんですが、MDをやめなくても対話はできるんじゃないか、ということを言っていますね。MDをやめることと関係ないんじゃないか。

しかしここで、1番目としまして、所見をちょっと参照して欲しいんですが、対話しようとしているのに、今、MDがあるせいで対話ができないんですよ。それが足かせになっているんです。

それから2番目としまして、MDをやめることによってはじめて対話が進むことができます。

さらに3番目としまして、この、日本の方向性自体…対話しようという方向性自体、たとえ今はそのような議論があったとしても、将来的に、可能性を残すことができます。こんな、力で力を制するようなものをストップしたいというのが、肯定側の所見…肯定側の見解です。

論点3に移ってください。

論点3でも、結局同じことを言われてしまったんですが…MDをやめることによってキーになっていない、と言っているのですが、実際、所見の証拠資料が言っているように、MDが…対話を望んでいるのに、MDが足かせになっていて、A.1の証拠資料も言っているように、MDというのが…これが試金石であり、これがポイントなんです。これをなくすことではじめて対話が進み、で、2番目としまして、根本的な解決…根本的な原因を取り除くことができます。

さらに3番目としまして、A.3を伸ばしてください。愚直に守ることが[時間切れ]平和につながるわけです。


質疑応答

否定側質疑:カシン(代理:青沼)→長尾

 

青沼:それではですね、ディープインパクトに関する二つめの反論について、話をちょっとお伺いしたいと思うんですけれども…

長尾:はい。

青沼:他の国のBMDと、アメリカは、協調を…共同していくからいい、と…

長尾:ま、場合によってはそういうことですね。

青沼:場合によっては、ということですね。

長尾:はい。

青沼:イギリスは、具体的にアメリカとどういうことをやっているんですか。

長尾:具体的に…今この瞬間は…今、この瞬間は、同じ傘の下に入って…MDの傘の下に入ることはもちろんやっていませんが、BMDをやっていこう、広げていく…つまり、ミサイルをミサイルで撃ち落とそうという方向性は、一致しているようです。

青沼:はい。何か、「ロシアもアメリカと共同する」っていう風に言ってますよね。

長尾:いえ、共同…あの…すいません。ちょっとチェックして欲しいんですが、共同して配備する、というわけではなくて、MD自体を設置していく、という方向性としては、協調したと言っているということです。

青沼:なるほど。ということは、その、アメリカと…が、他のBMDと、協調していけばいい、というのは、例えば、そのようなレベルで協調は進むから、日本がいなくても大丈夫だろう、ということなんですよね。

長尾:まあ、コストとか、技術なんていうのは、誰がやってもできますからね。

青沼:はい。えーと、インドとか、ロシアとかオーストラリアとかUKとかが、ま、一緒にやっていこう、みたいな、ま、そういうコンセンサスがあれば、日本以外のところで助けてくれる、というようなことがあるだろう、というような、そんな感じですよね。

長尾:まあ、そんな感じですかね。

青沼:はい、ありがとうございます。それではですね、次に、重要性、解決性の話に行きたいんですけれども、具体的に、その、対話という枠組みが、必要だと思うんですよね。それはその、どういう枠組みで、どういうところで、だれが参加して対話が行われる、ということを前提としていますでしょうか。

長尾:えーとですね、前提としましては、アジアと日本の関係が前提となっておりまして、アジアは、アメリカと日本が同じBMDの…傘の下にいるということを、非常に嫌っております。そこで、それが足かせになって、対話の場、平和…攻撃力を無くしていこう、という動き…えーと、すいません…昔のソ連を思い出していただければいいんですが、そちらの方向性に行けなくなっています。MDのせいで。それが、アメリカの…と、同じ傘を共有するようなものではなく、むしろそれをやめて、アジア諸国と、兵器減らしていこうよ、という方向に行ければ、それによって…もちろん気の長い話ではありますが、解決性が得られるのではないかと…はい。

青沼:ということは、なんて言うか、その…方向性の問題なんですね。

長尾:方向性…まあ…

青沼:例えば、その、Asian Regional Forumとか、いわゆるConfidence building measureと言われる、その、具体的な、あの、CTBTComprehensive Test Ban Treaty]とかですね、あとヨーロッパのCSCEConference on Security and Cooperation in Europe]とか、そういう枠組みが…を、前提としているわけではないのですか。単に方向性の問題…

長尾:そこまでは証明しきれてないのは、しきれてないですね。

青沼:はい、分かりました。えーと、核廃絶というのが、至上命題で、ということですか。「廃絶」というのが重要だ、ということですか。

長尾:廃絶…まあ、減れば減るほどいいというのは…まあ、誰もが同意してくれると思っているので…あるいは増やさない、ということが、重要なんじゃないですか。

青沼:はい。日本…[時間切れ]ありがとうございます。

長尾:ありがとうございます。


否定側第二立論

否定側第二立論:瀬能和彦 ゼロワンMAXディベートクラブ

 

まずですね、メリットの方から見てください。メリットで、最初にちょっと飛んじゃうんですが、見るところは、論点2C.のところですね。憲法の問題。これはですね、琉球新報がですね、集団的自衛権その他で憲法に抵触する恐れがあると言っているだけで、実際に抵触するという証明はありませんし、抵触したから[どうだ]、というインパクトもありませんから、これはですね、この時点で…ま、評価できない。反駁で出てきたらこれはニューアーギュメントですので取らないでください。

で、あと残りの部分ですね。結局、日本がBMDをやめることによって、世界を安全に導くということなんですけれども、ま、色々出てきましたがね、第二立論で、最初の123枚くらいのカードを引っ張ってましたよね。今は兵器で対応する…力と力は無理なんだ、だから、アジア諸国は…3枚目のカードでしたっけ?「対話の準備ができているんだから」って話ですよね。いいんです、これで。私たちがずっと議論しているのは、問題は、アジア諸国が対話の準備をしていて、それでMDを日本がやめれば、その対話に乗るかどうか、っていうとこなんですよ。MDがあるからできない、っていうのはいいですよ。MDが無ければやるという、逆の分析が、肯定側はないわけです。これ、メリットの問題解決性ですから、これを肯定側が立証しなければですね、MDが…これは、「障害なんだから、無くなれば行くじゃないか、素直に」これじゃだめなわけです。肯定側はそこを立証する責任があって、これが証明されない限りはメリットはゼロであるということになると思います。これ、メリットの論点の3の所でも同じことが言えますね。基本的に、日本が対話路線を歩むという証明をしなければいけない。かつですね、ここで証明責任が重いのは、MDを…今、現状分析によるとね、日本は日米安保の下にMDを行っているわけですよ。MDをやめれば、小泉政権が、アメリカから離れるような政策を取るという証明が必要なんですよ。路線変更を行う、アメリカから離れて、アメリカを諭すようなところまで行かないと、ソルベンシーが出ない…問題解決性が出ないわけです。ここを証明しない限りは、これはゼロになってくるんです。

デメリット1、ディープインパクト…相変わらず時間がないですね。(笑)

まず1点目ですね。まず、B.のカードですね、リンクの所ですけれども、B.のカードは日本のコストがないとできないとは言っていないというのがありました。1点目、まずですね、やはりこの、B.のカードを伸ばしてください。AP通信200512月ですね。日本は、日米の…この…BMD3分の1から2分の1を背負うんだという風に、この間決めたわけですよね。これがなくなれば、アメリカには大きな打撃になるわけです。予算がないわけですから。ですから、これで、配備できない、あるいは、配備が大きく遅れるということが、普通にですね、論理的に言えると思います。

2点目。肯定側の1枚目の資料ですね、肯定側の1枚目の資料、中国新聞でしたけれども、ここで、「SDI以降10兆円を超した米国の負担軽減につながるという、米国からのMD参加の誘いを渋る国も目立つ中で…」と言っていましたよね。「防衛庁の決断が米国の追い風になるのは間違いない」って、肯定側の証拠資料が、まず言っているんですよ。日本の予算が、アメリカのMDを押しているんです。これ、肯定側の証拠資料ですからね。で、「渋る国が目立つ」とまで言ってますよ…ま、肯定側も色々言ってましたけれども…で、そこの所ですね、これ、日本の協力というのが非常に必要だということが言えると思います。

で、なおかつですね、日本の参加は、アメリカにとってのMDのために鍵を握ります。

ミッチェル、2001年。

「もし日本がTMDに相当額の財政的コミットメントを行うなら、このことがアメリカ国内のミサイル防衛擁護者たちにとって、弾道ミサイル防衛全般への恒久的な資金拠出を主張する大きな政治的インセンティブとなるであろう。「日本のような技術大国が…」」…日本のような、ですよ…「「…ミサイル防衛に加わることで、ミサイル防衛計画はアメリカ国民にとって、より説得力のあるものとなる。」と、あるアメリカ政府の軍事技術研究者は述べている。「もし他国がミサイル防衛計画に、それほど多くの資金をつぎ込むのであれば、それが、どんなに見込みのないものであったとしても、計画を打ち切ることは困難になるであろう。」

日本が参加することで、アメリカは…の、後押しになるということを、このミッチェルのカードは述べているわけです。

その次ですね、彼らは2点目として、他の国がやるからいいじゃないかと言っています。でもですね、私たちが言ったように、日本の参加というのが、アメリカの後押しをするため…財政的に困っているアメリカを後押しするために鍵となるというのが、私たちのカードです。かつですね、英国、オーストラリア、イスラエル、ロシア…それが、資金的にアメリカをバックアップできるという証明はないし、どういう側面からアメリカのMDにとって、鍵を握るのかという証明がありませんから、私たちのカードはまだ活きていると思います。

で、これはですね、肯定側の立証責任で、これらの国々が参加しているから、日本が抜けても…財政を3分の1カットしても…日本の、その…アクションがなくてもですね、アメリカがずっとこれを続けるというのは肯定側の立証責任であると思います。

3点目ですね、彼らは、インパクトが曖昧だ、立証責任は否定側にあると言いました。小惑星の衝突なんですけれども、小惑星の衝突は、現実的な脅威である。

シップマン、2001年。

「最近まで、小惑星衝突という問題は、SFの領域、或いはアルマゲドンやディープ・インパクトといった大ヒット作を生み出したハリウッドのより狂信的な人々の領域であると見なされてきました。しかし、(イギリス首相)トニー・ブレアによって設置された委員会が、昨年、壊滅的な影響を引き起こす小惑星の衝突の可能性は、小さいが“容認することはできない”と報告したことで、それらすべてが変わってしまったのだ。」

実際に、ニアミスは起きています。

クーニック、97年。

1989323日に、直径約800メートルの小惑星が(比較位置で約6時間の差で)かろうじて地球への衝突を免れました。もしこの小惑星が地球に衝突していたら、その衝撃によって、[中略]標準的な大きさの水素爆弾2000発に相当するエネルギーを放出していたでしょう。[中略]1992128日には、トータイスと名付けられた巨大な小惑星が、ほんの月の2倍の距離の差で、地球への衝突を免れました。これは地球上に住む我々すべてにとって大変幸運な日となりました。なぜならば、トータイスは直径約4キロあるからです。もしそれが衝突していたら、その衝突力は、現存するすべての核兵器を合わせた量、[中略]を越えるエネルギーを放出していたでしょう。」

ということです。

で、BMDは働かないということが4点目でしたが、これはですね、BMDはミサイルに当たらないというのであって、なぜかといったら、おとりが飛んでくるからですよ。これ、MDによって、隕石をですね、これ…コースとか、変えるわけですから、これは[反論としては]あたらないわけです。

で、日本全体をカバーしないというのも、全然[反論としては]あたらないですね。もともと、[私たちの主張は]地球全土を守るというわけです。

宇宙兵器によって、小惑星の衝突は…破壊が可能となる。

シップマン、2001年。

「サンデー・エクスプレス紙に次のように(オーピック氏は)述べた。「それによって、高速で移動する推進対を迎撃できることが示された。そして、ミサイルの(軌道を)そらしたり、破壊したりすることを追い求めることは、[時間切れ]私たちが小惑星を攻撃するのに必要としているのと同じ技術なのだ。」

 


質疑応答

肯定側質疑:長尾→瀬能

 

長尾:それでは始めさせていただきます。えーと、ケースに関して言われていたんですが、証明責任って、やっぱり重要ですかね。

瀬能:どう思います?

長尾:いや、重要かな、と思うんですが、あの、隕石って、いつ来るんですか。

瀬能:あの…隕石が、いつ来るかっていうのは、例えばね、明日来るとか、明後日来るとか、そういう問題じゃないわけですよね。実際ニアミスが起こっているって、私たちは言いましたよね。例えば、飛行機がいつ落ちるんですかって証明しなかったらね、JALは全然OKかって言ったら、そんなことありませんよね。私たちは、だから…

長尾:あー、すいません、ちょっといいですか。

瀬能:はい。

長尾:この隕石、まあまあ、あの、すぐには落ちては来ない、と…今までの…すいません、ちょっといいですか…今までの数百年見てきて、この…おっしゃった、すごいインパクトですよね、もう、水素爆弾何個分、とか…

瀬能:全部ですよ。

長尾:…そういう、まあ、そういうのは、まだ来ていないわけじゃないですか、人類が始まって以来、とりあえず。

瀬能:あの、人類が始まって以来は来ていないかも知れませんが、恐竜の時代には来ていたんですけど。(笑)

長尾:あ、はいはい。で、それは、そんなに…

瀬能:それ1枚目のカードですね。

長尾:すいません、それは、そんなに…すいません…それで、はじめの方の証拠資料で言われていたように、日本の参加がキーだとか、そんな小さい話なんですか。

瀬能:すいません、何が言いたいんですか。

長尾:どっしり構えていいのかな、って思うのですが…

瀬能:あの、私たちは、冷静にしてたっていうのはね、あのー…89年や90年代にもニアミスが起こっている…みんなね、これはアルマゲドンだって思っているからだめなんですよ。これ、少しでも遅らせたらね…

長尾:すいません、ちょっといいですか。何で、こんな大きな、地球全体のインパクトに、焦って日本の技術…たぶん、大したことないと思うんですが、何が…そこの差って、何なんですか。

瀬能:アメリカのBMDによる宇宙兵器の配備が、唯一私たちに残された、隕石の衝突を回避する方法なんですよ。

長尾:あの…違います。日本の参加部分がどの程度寄与しているのか分からない…

瀬能:日本の参加…だから、それはリンクの部分ですよね。日本が参加しないと、アメリカのBMD構想は破たんするんです。それはゴードン・ミッチェルのカードです。そう言ってますよね。

長尾:すいません、じゃあ、どこの証拠資料に頼っていらっしゃるんでしょうか。

瀬能:いや、リンクのカードですよ。あの、SD…ああ、ごめんなさい、SDIじゃないや…MD構想はね…

長尾:あの…分かりました。じゃ、ちょっとすいません、質問の方向性を変えますが、ずいぶんすごい隕石来るみたいですが…

瀬能:はい、来る恐れがある…

長尾:それって、MDなんかで落とせるんですかね。

瀬能:はい。

長尾:それは、どこのカードで言っていますか。

瀬能:最後のカードが、MDの…ごめんなさい…隕石の軌道をそらしたり破壊することができるのは、MDのテクノロジー…宇宙防衛のテクノロジーと同じなんだって言ってます。

長尾:違います、違います。テクノロジーとしては方向性は同じかも知れないですけど、地球を揺るがすようなもの、って、そんなちっちゃい…たかだか数十キロの…数十キロもないですね…ほんのちょっとのミサイルで落とせるんですか。

瀬能:はい、[エビデンスは]落とせるって言ってるんです、少なくとも。

長尾:どのようなプロセス…それは、じゃ、落とせる…

瀬能:それはだから、物理的軌道をずらすとか、ま、破壊するとか含むと思いますけどね…

長尾:それは、MDじゃないとだめなんですか。

瀬能:MDが現在…宇宙兵器じゃないとだめなんですよ。

長尾:宇宙兵器…

瀬能:で、宇宙兵器は、MD

長尾:いや、あの、本当に、そんな、だったら、そんな焦って爆弾ぶつけるような問題じゃないんじゃ…

瀬能:いや、そんなこと言ったらね、そもそもそんなに危ないんだったら、[時間切れ]世界で[不明]戦争なんて起こらないんだっていうのと変わらないですよね。


否定側第一反駁

否定側第一反駁:ジュード・カシン(代理:青沼智) ゼロワンMAXディベートクラブ

 

アメリカのMD政策にとって、日本の参加はキーであります。これにつきまして、私たちは、証明をした、という風に信じ込んでおりますが、それにつきまして、もう少しですね、私より説明をさせていただいて、そして、アラビアン・ナイトメアについての議論に移りたいと思います。

では、ディープインパクトの2つめの議論を見ていただきたいと思いますけれども、肯定側の反論の中で、例えば2004年にはUK、それからオーストラリア、イスラエル、ロシア、インド等がですね、アメリカと協力しているので、こういうところに肩代わりしてもらえばいいんじゃないか、ということなんですが、まず第一に、これはですね、全く我々の、特に、アラビアン・ナイトメアに絡めるとですね、あまり関係ない議論なんです。私の議論は、特に私たちが言っていることはですね、アメリカとの共同開発に対してですね、日本が、あるいは、他の国がですね、参加することによって、そのお金の額もさることながらですね、これから、アメリカの国内でMDを推し進めようか否かということについて、大事な判断を下すことができる、ということなんですね。

そして、二番目に、これから新しいMDを一緒にやろう、という国はですね、実は、日本しかいません。

2005年の4月の江畑さんの記事によりますと、

「[2004年初頭に米ミサイル防衛局が世界に対して行った新型迎撃ミサイル[中略]の共同開発計画への参加呼び掛けに、1年たっても一国も応じないという面目丸潰れの…」状態なのです。

これは去年の54]月です。しかしながら、皆さんもご存じのように、去年の12月に閣議決定によって日本はアメリカとミサイル…この、まさにですね、この新型迎撃ミサイル、新しいSM3というやつです…これを、日本とアメリカが一緒にやろうということで合意したのです。ということは、これからアメリカがMDをやるか否か、あるいはこれから推し進めて、それをもってですね、外交の…いわゆる担保としようとしてですね、これから外交ができるか、それとも、これができなくなる、というですね、そのような考え方になって、核先制攻撃するか、ということですね。日本の参加にかかっている、ということなんですね。

それでは、アラビアン・ナイトメアに行きたいと思いますけれども、私が説明しましたように、MDは保険です。で、これからお金を使って推し進めるか否かというのがですね…外交政策を進めるか…MDを後ろ盾にしてですね…それともそれがない、あるいはそれができない、というような考え方に変わって、最後のオプションである先制攻撃に行くか、というのは、結構重要なことなんですね。

そして、B.のところでその、ダイナーマンさんの、130日の証拠資料をもう一度見ていただきたいと思うんですけれども、これから一年間…これから一年間の議会での議論が重要である、というように言っています。ですから、例えば、今日本がですね、アメリカに対して「もうやらない」という風になるとですね、おそらくオプションは、この時点でですね、MDというものがなくなって、そして、イランに攻撃をする。当然のことながら、MDがないわけですから、悠長なことはやっていられないわけです。イランが核を開発して、ミサイルができる前に撃ち込む、っていう風になるわけですね。これは避けなくちゃ行けない、というので、私のC.の議論です。これについてレスポン…反論がありました。まず、今狙っているから、問題ないじゃないか。いや、狙っているのはそうなんですけれども、それに対して攻撃を行うというのがですね、重要なポイントであります。

そして、イランへの先制攻撃のメリットがない。いや、メリットがある、ないじゃなくてですね、これがアメリカのドクトリンなんです。そして、イランの、対する先制攻撃がですね、世界に拡大してですね、大規模に拡大するということについて、具体的な例を出します。

北沢さん…日本平和学学会の会長ですけれども、

CNNは[中略]「イラン政府は、攻撃されれば、イスラエルに対して核ミサイル攻撃でもって報復する」と報じた。これにはイラクとペルシャ湾岸諸国の米軍事施設も含まれるだろう。これは大規模戦争の拡大シナリオである。[中略]イランに対する核空爆は中東と中央アジアの大規模な戦争に拡大する可能性がある。」

当然のことながら、日本も巻き込まれますよね。日本はイランに対して、とてもですね、大きなですね、石油のですね、権益を持っています。当然、日本の政府、あるいは日本のですね、安全保障についてもですね、エネルギーにつきましてもですね、大きな大打撃を受けるんじゃないかと思います。このようなことを未然に防ぐためにも、MDというものを推し進める中で[時間切れ]ですね、平和的共存を探っていくのが、日本の国益、そして世界に対してやるべきことでは、と思います。


肯定側第一反駁

肯定側第一反駁:加藤拓也 千葉・UT(C)

 

それでは始めます。

まず、論点2B.C.に行ってください。これはプランを取った瞬間にADが出ます。

まずB.に関してですが、このデシジョンルールは…誤解しないで下さい。あくまでアファ…肯定側が政策を取って、核廃絶になってもいいですよ…あの…論点1で、BMDが核廃…核のレール…核開発競争を生み出す、ということが認められた時点で、そこから脱却する…そこから脱却することは、被爆国の政府として、すべきだろう、という話ですので、結果、核兵器が少なくならなくても、日本国…被爆国政府として、考えるべきだ、という話です。

で、C.に行きますと、瀬能さんが言っていたのは、「可能性があると言っているだけで、実際起こったとは言っていない」と言っています。全くその通りです。ただ、可能性は認められました。そして憲法を考える時は、どういうことかというと、やってしまってからでは遅いんですよ。違憲かどうかはもちろん、やる前に吟味をして、違憲な可能性があったらやめるべきであって、それが私たちのADなんですね。やった後に、もし、じゃあ、起こったらどうするんですか。その可能性は認めたんですよ。そうしたときに取り返しつかないから、やる前に…あの…可能性があるうちに吟味してやめよう、というのが、私たちの政策です。

で、この2点については、政策をとった時点で、メリットとして、カウントして下さい。

デメリットに行きましょう。

まず、デメリット1なんですが…あ、で、すいません、論点3A.に戻って下さい。重要なことを言います。

瀬能さんがおっしゃってました。ある一つのものがあって、それが、例えば、これならばこう、ということは、逆に言ったら…逆は真ではない、と言っていました。これならばこう、じゃあ、これでなければこう、という論法は間違っている、と。間違っていると言っていて、BMDがあるから対話ができないことは認めたけど、BMDがなくなれば、対話は始まらないんじゃないか、と言っていました。その通りです。それは、ディベートの試合としてカウントすべきではありません。だから、こうならばこう、だから、予想してこう、だから、こうやってなって終わったら、こうなるだろう、というのは、ディベートとしてカウントしないでください。瀬能さんの意見に大賛成です。

デメリット1

そして…そして、彼らはどういうエビデンス…あ、日本がキーだ、という話をしてたんですが、現状、日本がそういった資金提供とかに、キーだ、っていう話をしてたんですね。そして、私たちは、そうであってもプラン後、[日本の資金が]無くなった後でも、他の国に頼るんではないか、っていう話をしました。それが問題です。で、その点で彼らが言っていたのは、日本がやると、配備が遅れるとか、そういったことを言っていましたが、そんなもの、あの…いつ、もう、しばらくいきなりとか、飛んで来ないですよ。いきなり飛んでこないミサイルに対して、ちょっとくらい配備が遅れても、大して問題はないかと思っております。で、そういったもので、しかも彼らが唯一懸念をしてたのが、日本の財政が落ちると、他の…渋っている国も目立つから配備が遅れるとか、その…性能が悪い…悪くなる、とか、そういった話をしてましたが、少なくとも、イギリス、オーストラリア、イスラエル、ロシアの協力、あとインド。で、イスラエル、っていうのは、BMDじゃなくて、アローシステムっていう、独自の弾道ミサイル防衛システムを持っていて…そういったものがあればいいんですよ。なぜかというと、彼らの議論、というのは、高性能なBMDがキーだ、というエビデンスはどこにも無いんですね。BMDってものが、あればいいんですよ。なぜなら、彼らは言いました。私たちの4番のものに対して、軌道を変えるだけで、当てればいい、と。それで、手段としてあればいいんですよ。よって、他の国、しかも、日本というのは確かに財政を持っています。イギリスもオーストラリアも、ロシアもインドも、最近超大国ですよ。その、五つの国が…五つの国が合わせて試算をすればいいんじゃないですか。

そして、彼らは「渋る国が目立つ」と言っていますが、これはもちろん、AFFもそうですが、曖昧です。それは、160カ国…世界にある中で、渋る国があるのは当然です。少なくとも、この五つの国は確実に支持してるんですよ。それが、私たちの問題です。

そして、何かというと、アメリカっていうのは、すごい使命を持っているんですね。すごい使命を持っていて、宇宙…地球を守る使命を持っているんですよ。そんな国が、国会の議論で、日本がやめたからって、あきらめると思うというのが…現実的ではない、というのが[時間切れ]、私たちの話です。

否定側第二反駁

否定側第二反駁:瀬能和彦 ゼロワンMAXディベートクラブ

 

肯定側はですね、私たちが主張した、ま、肯定側の問題解決性というのがないというのが、これ、肯定側によって認められました。肯定側はですね、BMDをやめれば…日本が参加をやめればですね、[日本が対話に]積極的に参加するようになるという姿勢がですね、これ、肯定側より立証されませんでしたから、これ…証拠が無いんですよ、そもそもね。逆が正しいとか、正しくないとか、そういうことじゃなくて、そもそも証明が無いという所は認められていると思います。

で、彼らがですね、最後に引っ張ったのは、論点2のですね、B.C.の所ですね。で、志位委員長の言葉ですけれども、志位委員長は「日本が責任としてそういうことをやっていくべきだ」と。「被爆国の政府として、イニシアチブを取るべきだということを、強く求めていきたいと思います」って書いてありますからね、もともとね。これ、まあ自民党にってことなんですよね。で、私がですね、立論…第二立論で述べた、「では日本の政府はそういうような立場を取るのかどうか」ってことですよね。日本は、これが無くても、そもそもアメリカに追従するような政策を取っているわけですから、それが変わるという証明がありませんからね。BMD]をやめること自体が、何らかの意味を持つという証明は、無いわけです。これ、志位委員長は、そう言う態度を求めていくって言っているだけでね、ですから、これだけがですね、単独で生き残ってですね、投票する理由になると私は思わないし、現実的なインプリケーション、例えば、日本が今の政策を維持することによって、イランの人たちが救われる、あるいは、地球がですね…人類が破滅から救われるということが、少しでもあればですね、それの方が全然上回ると思います。

憲法の問題も同じです。抵触する可能性があるんだったらやめればいいと言っていますが、そもそも抵触するという証明がありませんし、それよりもですね、やはり考えるべきことはですね、え〜、ま、実際的にどういうことが起こるか…世界の人々を救うためには、どちらのオプションがいいかということだと思います。あまりにも、これだけで投票するには小さな理由だと思います。

え〜と、あとはですね、デメリットの所なんですけれども…え〜と、デメリット…まず、日本が開発…参加をやめれば、アメリカのBMDが止まるか止まらないかということですけれども、これですね、やはりですね、先ほど私たちが証明したようにですね、日本の参加…ま、日本の…その、予算的なですね、参加というのが、大きいという事実は、これ、否定されていません。彼らは、やめれば無くなるとか、遅れると証明しろと言っていますが、私たちはですね、論理的に、日本が2分の1あるいは3分の1という巨額なお金を拠出して、肯定側の最初の資料にもあったように、アメリカを助ける、後押しをしているような役割にいるって言ってるわけですよ。ですから、私たちの2枚目の、ゴードン・ミッチェルのカードが言ったようにですね、それは、アメリカ国内での大きな支持基盤となって、推進論者の大きなバックアップになる、これは、全く落ちてますよね。ですから、論理的な帰結は、日本が参加を取りやめることにより、アメリカ国内でも色々論議があるような、このBMD]構想が、後ろ盾を失って、大きく後退して、ま、なくなっちゃうかも知れないし、数年後数十年後になるかもしれないし…ということなんです。で、ここのところが落ちています。

他の国ができると言いましたが、私が言ったように、他の国が、日本の肩代わりをできるような技術とか資金を持っているなんていう証明はまるっきりありませんし、かつですね、私のパートナーが証明したように、2005年の証拠資料で、参加する国は日本しかいないんだ、と言っています。彼らの証拠資料は2004年の証拠資料ですから、私たちの方が新しいです。

で、彼らはですね、え〜と、すいません…そこの所はもう触れたので、デメリットの2番目なんですけれども、イラクの話…イランの話ですね。

これはですね、アメリカ政府が、今BMD]を進められるから、先制攻撃をしないというパーセプションを持っているというデメリットですよ、これ。つまり、日本が参加を取りやめることで、アメリカ政府は、ちょっと外交交渉で行おうかなというインセンティブが無くなって、残された手段は、B.C.で証明されたような先制攻撃しか無くなるということです。これが落ちていますから、タイムフレーム…時間差の問題でですね、日本がやめれば、この一年以内にアメリカの先制攻撃がイランに始まって、イランは他の国にミサイルを撃ったりして、中東戦争とかが始まる、ということです。

で、ディープインパクトもですね、基本的にはですね、[肯定側が]イスラエルのシステムがあるとか言いましたが、イスラエルのシステムというのは、宇宙防衛じゃないですよ。私たちが言ったのは、宇宙の防衛システムが、軌道を変えるって言ったんですからね。全ての証拠資料が落ちていて、インパクトは[時間切れ]人類の破滅ですから、憲法問題とか、その他、小さな問題とは言いませんが、上回ると思います。(笑)

肯定側第二反駁

肯定側第二反駁:長尾健児 千葉・UT(C)

 

それでは始めさせていただきます。

まず、まず、この論題に返ってください。「日本政府は、弾道ミサイル防衛システムの導入及び開発を一切放棄するべきである。」これについて話し合っています。私たちは、日本政府の立場を強調したいと思います。どういうことかといいますと、全体的なオーバービューとしてお話しますと、日本政府としましては、肯定側で言っているB. C.が重要なんです。なぜなら、これは日本にしかできないことです。世界で唯一被爆国である、日本であり、世界で…まれな、平和憲法を持っている…九条を持っている日本しか達成できず、また、日本にしか、世界にアピールできないものなんです。日本がちょっとアメリカに協力して、ほんのちょっと技術が上回って、資金が上回って、ほんのちょっとだけ…えーと、何でしょう…イランに攻め込むだとか、小惑星を撃ち落とすとか、そんなの変わるのって、本質じゃないじゃないですか。本質的な所、日本政府はこういう政策を取るべきか否か、という所にあります。まずこれを一つめの判断基準として下さい。

次に…まず、論点2に移ってください。論点2で、最後瀬能さんは、まずB.に対して、日本政府が、結局…すいません、日本政府が、そのような態度を取るのかどうかを本質と言っています。そこで、まず1番目としまして、論点1B.および論点3B.に戻って下さい。ここで言っているように、日本は唯一の被爆国であり、まず、このMDという…MDというのは、実際にこの証拠資料の中で言っているのですが、核開発競争、つまり、兵器の方向へ進むという、方向性を持っているものに、Noを発する…Noを発する、それ自体が重要なインパクトである、ということを十分に述べています。この証拠資料を見て下さい。ということで、BMDをやめること自体が重要なんです。それははっきりと言っています。

さらに、2番目としまして、なぜそれが重要なのか、ということです。なぜなら…すいません、所見…ちょっとばらばらですいません…所見を参照してください。力で力に対抗する時代を終わりにしよう、という、そのための第一歩なんです、MDは。これをきっかけに、そちらの方ももちろん、Q[質疑]でおっしゃられていたように、CTBTだとか、そういう大きい条約があるわけでも無いですし、小さな一歩にしか過ぎない、ということは分かっております。しかし、これは日本にしかできない、日本固有の唯一のアドバンテージ…メリットなんです。是非達成しましょう。

さらにC.の方で、集団的自衛権を言っています。これは、憲法に抵触する証明はない、と言っていますが、完全にあります。論点1B.などで言っているように、もしこれが、今、この瞬間…このまま進められて、BMDに入るようなことがあれば、装備を連結しなければいけない。アメリカに向けてミサイルを撃ち込まれたものを、日本が撃ち落とさなければいけない可能性がある。これは、明らかに集団的自衛権を行使することになり、国民を守らなければならないものとして設定している、憲法というものが、今まさに侵害されようとしているんです。これを止めるべきです。絶対に止めるべきです。

で、さらに、お話することとしましては、ディープインパクト、アラビアン・ナイトメアについて、話をしたいと思います。

私たちがA.をあきらめたように、彼らの…何て言うか…ちょっと自己矛盾している部分があって、日本が資金援助をやめる、技術援助をやめるのは、まあ、アメリカ困るだろうな、というのは分かります。それでは、アメリカはどうするんですか。アメリカはどうするんですか。そんなに…宇宙を守る、だとか、BMDが戦略上…防衛上優…ものすごく必要なんだとしたら、何で他の国と協力しないんですか。全く言ってないじゃないですか。そこの証明責任って、完全に否定側にあるわけですよ。でも、全くなされていないわけです。…なされてないわけです。私たちはA.をあきらめました。彼らも、そこの部分をあきらめて欲しいと思います。なぜならそれはディベートのルールだからです(笑)。

さらに、2番目としまして、えーと、まあ…個別に議論していきましょう。

ディープインパクトの方に行きます。えーと、ですね…一番重要な所は、日本が参加して、コストを分…ちょっとお金を援助して、技術提携して、っていう…その分が、小惑星から人類が救われる可能性に、どれだけ寄与するのか。そこの部分についてのエバリュエーション…評価が全くなされていません。それに比べて、私たちのメリットというのは、プランが取られた瞬間100%達成されます。ずっと大きいです。ずっとはっきりして、かつ大きいです。

さらに、アラビアン・ナイトも、あまりにも曖昧で、今のアメリカがどう変わるのか、[時間切れ]全く評価されていません。このような点で、肯定側にボートして下さい。[拍手]

 




Go to Top Page

(注)このページに掲載されている情報の著作権はJDAにあります。無断での複製、転載を禁じます。