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三試合の予選を経て決勝に進出したのは、ひらがなでぃべーたーず(酒井崇匡、亀山伸江、岡田拓郎)とKDS_SFC A(竹田瑛史郎、鳥山健太朗、酒匂容子)の2チーム。この試合のジャッジは、飯田浩隆氏(日立製作所)、渡辺徹氏(新日本監査法人)、佐藤義典氏(ストラテジー&タクティクス株式会社)滝本哲史氏(全日本ディベート連盟)、佐々木翼氏(東京大学)の五名。うち四名が否定側に投票し、KDS_SFC Aチームが優勝した。なお、本大会のベストディベーター賞は、KDS_SFC Aチームの酒匂容子氏が獲得した。 本トランスクリプトは、その決勝戦の模様を収録したものである。 なお、本試合においては、特に肯定側第一立論において、ほとんどの証拠資料の原文を一部改変して(スピーチ中では「参照」と称している)使用している。さらにこのことが勝敗にも大きく影響しているため、改変のある証拠資料に関しては、原文も添付した。ただし、本トランスクリプトに掲載されている証拠資料の出典情報は不十分であり、原典にも当たっていないので、使用を検討する場合は、必ず原典に当たってから利用していただきたい。 |
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肯定側第一立論 | ||
肯定側第一立論:酒井崇匡 ひらがなでぃべーたーず
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質疑応答 | ||
否定側質疑:鳥山→酒井 鳥山:では、質問していいですか。 酒井:はい、よろしくお願いします。 鳥山:飢餓の原因というのは、まず、何なんですか。 酒井:飢餓の原因は、…ま、飢饉であるとか、干ばつであるとかで、農作物が計画通りに手に入らなかったと、そういう…例えばアフリカ諸国の人たちが、次の収穫期まで食いつなぐために、困ったな、と言っているのが、飢餓の状況です。 鳥山:Eのポイントで、気候変動などもおっしゃっているんですけれども、それも一つの原因ですか。 酒井:まず、飢餓の直接の原因は、そもそも食糧不足ということで、農作物の不作であるとかがあるんですけれども、その、農作物の不作の原因として、温暖化というのが今言われていて、その問題点は今後増加していくんだ、という、そういうエビデンスです。 鳥山:ということは、今後そのような問題が発生する傾向が高い、ということですか。 酒井:そういうことです。 鳥山:今後はずっとそういう援助を続けていく必要がある、と。 酒井:少なくとも、援助を必要とする人の数というのは増えていくと思います。 鳥山:援助というのは、具体的な内容では、お金を払うとか、食料を買って与える、ということですか。 酒井:後者です。それはですね、Bのところで証明しているんですけれども、WFPの活動の所を見てください。WFPというのは、国々からODA費用という形でお金を募っているんです。それを直接食料に換えて、飢餓に苦しんでいる人たちに届ける、という活動をしているんです。 鳥山:この条件としては…プランとしてはドイツだけで… 酒井:そういうことです。 鳥山:他の国は無し… 酒井:入れません。 鳥山:ドイツの理由というのは…ドイツを選んだ理由、というのは… 酒井:ドイツが、明確に、常任理事国入りすれば、自分達がお金を払う、というふうに言っているからです。 鳥山:Kの資料で、ドイツは常任理事国入りしなくても与える、というようなことが述べられているんですけど… 酒井:いや、そこで言っているのは、国連の常任理事国に入れるようにするために、0.7%に上げる、という計画を持ち出した、ということを言っているんです。 鳥山:ただ、実際に入れなくても、与える計画がある、ということですよね。 酒井:それはありません。なぜなら、Fのところの資料を参照して下さい。ドイツを含めた、いわゆるG4と言われる各国は、常任理事国になれなければ、支援を引き止める、というふうに脅しているんです。[時間切れ] 鳥山:ありがとうございました。
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否定側第一立論 | ||
否定側第一立論:竹田瑛史郎 KDS_SFC A |
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質疑応答 | ||
肯定側質疑 酒井→竹田 酒井:よろしいですか。はい、では始めます。まずですね、カウンタープランなんですけれど、これ、メリットはどこでキャプチャーされているんですか。 竹田:メリットというのは、AD[Advantage]のことですか。 酒井:そうです。 竹田:ADのメリットをキャプチャーするわけではなくて、カウンタープランのメリットデメリットとプランのメリットを比較するということです。 酒井:なるほど。では、メリットはキャプチャーされていないんですね。 竹田:そうです。 酒井:わかりました。で、カウンタープランのメリットというのは、詰まるところ、多数意見が反映されるところのことなんですか。 竹田:多数意見が反映される… 酒井:世界の多数派の意見が反映されて、常任理事国だけが、勝手なことをしなくなる、ということですか。 竹田:ん〜、ちょっと違う… 酒井:どういうことでしょう。 竹田:現状では常任理事国というのは、選挙を必要とせずに、常に常任理事国でいられるわけですから、たとえ国際社会が反対していても…していることを、行動したとしても、次の選挙で安保理の理事国から外されるということが無い… 酒井:なるほど。 竹田:だから、国際社会が反対していることに対しても、実行してしまう… 酒井:分かりました。じゃ、具体的に、どこの国が外されるんですか、そういう場合。 竹田:具体的には… 酒井:例えば、イラク戦争を、反対をしていて行った、アメリカというのが外される可能性がある、ということですか。 竹田:そういうことです。 酒井:わかりました。アメリカが外される… 竹田:アメリカが、イラク戦争を… 酒井:なるほど、わかりました。で、次にですね、意思決定が、拒否権の行使で難しくなる、という話があったんですけど、プランで、拒否権は与えないことにしているんですね、ドイツには。 竹田:あ、はい。 酒井:そうすると、プラン前とプラン後の差がどこにあるのか、教えてください。 竹田:あ、このターンは、拒否権からではなく、常任理事国が増えることによっても発生する… 酒井:それはなぜでしょう。 竹田:それは、安保理のメンバーが増えるからです。 酒井:ケースでは、拒否権が乱発…安保理のメンバーが増えて、拒否権が乱発されるから、決まるものも決まらなくなって困っちゃう、みたいな、そういう話をしているんですけど、あなたたちのクレームは…というか、主張は、違う、ということですね。 竹田:あ、そうです。その…機能マヒする理由は、一つには拒否権もありますけど… 酒井:他には何がありますか。 竹田:他には、人数… 酒井:何で、人数、というか、頭数が増えると、決まらなくなるんでしょう。そこは証明されていますか、どこかで。 竹田:その点については、証明していないです。 酒井:なるほど、わかりました。で、常任…肯定側の方の、Kについて反駁されましたね。常任理事国入りしなくても、やっていけるんじゃないか、と。 竹田:そういうことです。 酒井:はい。で、これは何でそうなのかというと、常任理事国入りしない…できない、ということになれば減らされるんだけど、その判断をそもそも保留にしておけば、可能性自体はずっと残されるわけで、だから、ということですね。 竹田:はい。 酒井:なるほど。 竹田:で、たとえプランを取らなかったとしても、ドイツは、常任理事国入りをあきらめるわけではないからです。 酒井:そんなにドイツがお人好しで、周囲の…ま、無理そうだ、というのを分からない、ということですか。 竹田:分からないです。 酒井:分からないんですね。では、そこはどこで証明されたんですか。[時間切れ] 竹田:ありがとうございました。
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肯定側第二立論 | ||
肯定側第二立論:亀山伸江 ひらがなでぃべーたーず では、肯定側第二立論を始めさせていただきます。 まず、カウンタープランに対して、カウンタープランから生まれるデメリットを、三点、資料を引用して説明したいと思います。 まず、常任理事国五ヵ国の拒否権をなくす、つまり常任理事国というものをなくす、ということですね。これは、仮にいいとします。そこに…そこから、拒否権廃止によって、まず、アメリカは国連を脱退します。 大阪大学教授、坂本一哉、2005年より引用開始。 「もう一つよく指摘されるのは拒否権をどうするかという問題です。私は、拒否権は大事なものだと思います。もし拒否権がなかったら、国連はできなかった。拒否権がなければソ連は入らなかったでしょうから。いま拒否権をなくそうとすると、アメリカは「国連脱退も辞さず」となる。。」 拒否権があるおかげで、常任理事国は脱退しません。 冷泉彰彦、2004年より、引用開始。 「ですが、安保理による国連軍組織ができないから拒否権をなくせば良いというのは短絡です。常任理事国に拒否権を持たせているのは、仮にある国際紛争への対処法に関して意見が割れた場合に、「少数派の常任理事国が脱退することを防止」するためなのです。「イヤならば、出て行きなさい。ハイ、出て行きます」というのではなく、「イヤならイヤといって良いし、一人でもイヤと言ったら国連としては動きませんよ。だからどんなに見解が違ってきても国連を脱退することは止めて下さい」というわけです。」 では、その常任理事国が脱退することで、どういうデメリットが起きるかというと、第三次世界大戦が起きる、ということです。 同じく、冷泉彰彦、2004年より、引用開始。 「何故常任理事国の脱退を恐れるのかというと、国連の目的は「加盟国同士の紛争調停」にあるので、出て行かれるともう調停の可能性がなくなるからです。そして、主要国である常任理事国のメンバーが脱退して国連の調整対象から外れれば、主要国同士の戦争、つまり世界大戦の可能性が出てくるというわけです。逆に、いくら見解が不一致であっても、主要国が常任理事国として国連の中にいれば、少なくとも世界大戦は回避できるということになります。」 以上でカウンタープランのデメリットは終了しますが、では、カウンタープランの[不明]に関して反駁していきたいと思います。 まず一点目、まず、こちらのメリットというのを、カウンタープランというのは、肯定側のメリットを得るものではない、ということをご確認下さい。 二点目、次に、そもそもこの五大国…拒否権を持っている五大国を…こういった常任理事国を廃止、ということは可能なのか、ということに関して反駁したいと思います。 まず、そちらの…否定側の資料で、そもそも安保理が…アメリカが安保理に入っているから大丈夫、というような話があったと思うんですけれども、そこで、そもそもこういうふうに、国連の中で権力を持っている者が、その、五大国…核をなしている五大国が、常任理事国という権力を手放すのか、そして、それを改訂するとしたら、一体誰がするのか、どのようにするのか、ということが、全く証明されていません。それが証明されないと、それは成立しませんよね。 それから、まず…それから、常任理事国じゃなくなったら戦争が…無くなったら戦争が起きないのか、という証明はされていませんよね。で、そこの証明がされない限り、その、常任理事国…その、カウンタープランのメリットは発生しません。 では、デメリットに対して反駁します。 デメリットは…デメリットというのは、どれも「拒否権が無い」というのが前提になっておりますが、私たちのプランを御覧下さい。プランというのは、拒否権がそもそもありません。拒否権を持たせていませんので、そこをご確認下さい。 次は、肯定側への反駁に対して反駁していきたいと思います。 それでは、二つに関して…二点反駁がありましたが、それの両方に対して反駁をします。 まず、そもそも日本の例が出されていましたが、日本の場合、常任理事国になれないと、ODAが削減されます。 国際機構ホームページ、2005年より引用開始。 「政府内にも盛り上がった安保理常任理事国入りが不首尾に終わったショックでODA軽視論が一気に台頭してくる危険がある。5月23日に開かれた財務省の諮問機関「財政制度等審議会」の合同部会が来年度もODA予算を削減する必要性があることで合意したように、日本のODAは基本的には縮小傾向にあり…」以上、引用終了です。 このように、ドイツも…あの…常任理事国入り、ということを条件に、考えて…それで、ODAの資金をあげる、ということに関して、それが認められない…常任理事国になれるからこそ、やる…あの…払う、ということと、それから二点目、こちらがプランで言っているように、国連が、常任理事国という、引き替え条件に、ODAの資料…失礼しました、ODAの資金をあげる、ということが、条…あげさせるということが実際に議論として遂行される、ということが、こちらのメリットの確実性を高めているものであります。 また、三点目。0.7%に引き上げることで、常任理事国にしなくても引き上げると言っていたことに関して…すいません…それは先ほどの資料で説明した通りです。 で、また、常任理事国への道が閉ざされない…閉ざされたとは限らないのだから、というふうに反駁がありましたが、それと…というのは…さすがにドイツであっても、常任理事国入りが成されていないから…成されていないから、この資金をあげると言っているのであって、…あげると言っているのであるので、このプランを導入するべきだ、というふうに肯定側は言っています。 …すいません、これしかないので、終わりでいいですか。[時間切れ]ありがとうございました。 |
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質疑応答 | ||
否定側質疑:竹田→亀岡 竹田:じゃあ、質問を開始します。まず、ケースに対する再反論のところで、日本が常任理事国入りしないと、ODAを削減する、みたいな… 亀岡:はい、そうですね。 竹田:これは何か関係があるんですか。 亀岡:それは、そちらが最初の立論で述べたと思うんですけれども、ドイツや日本というのが、その、資金源…常任理事国入りしてくれないと、ODAを削減する、という話を立論でしているんですね。で、それに対して否定側の方から、常任理事国という、道が閉ざされていなければ大丈夫、というような話をしているんですけれど…閉ざされていなければ大丈夫、という話をしているんですが、こちらは、日本がそうであるように、ドイツも同じように… 竹田:じゃあ、どこで閉ざされたかどうかを判断するんですか。常任理事国… 亀岡:閉ざされたかどうか、というのは判断しません。ただ、そうじゃなくて、常任理事国にさせてくれないと、払わないよ、と言っているんですよね。 竹田:いつ判断するんですか。常任理事国に入れないっていう… 亀岡:それは、こちらの資料では述べていませんけれども、実際… 竹田:ということは、永遠にドイツは 亀岡:払ってももらえない…実際に入れてもらえない、というのだと、何百年も待てるようなものではないのは… 竹田:その点に関しては分析はない、ということですよね。 亀岡:はい、明確には述べていません。 竹田:はい。とりあえず、現状、常任理事国への希望を持っている段階では、ドイツは、GDP比0.7%まではODAを上げるというのは、肯定側の証拠資料では証明されているわけですよね。 亀岡:それはそうではなくて、常任理事国に入れてくれるまで上げる、といっているんじゃなくて、交換条件として…入れる… 竹田:はい、大丈夫です。じゃ、カウンタープランに関して。世界戦争が起きる、という話だったんですけど、理由は… 亀岡:理由というのは、実際に国連… 竹田:理由は調停ができなくなるから。 亀岡:そうです。国連が機能しなくなる、というところですね。 竹田:なぜ。 亀岡:それは、常任…そちらの資料でも述べていますけれども、常任理事国というのが、実際に、そこで話し合いが行われる、と。そして、そこで拒否権というものが使われることによって、戦争を起こさないということ…世界戦争まで…大きなものにまで発展しないということであったり、あるいは… 竹田:あ、いいです。じゃ、安保理以外に調停の機会はない、ということですか。調停の手段は、安保理以外に無い。 亀岡:そういっているわけじゃないんですけれども、そうじゃなくて、でも、国連というものが非常に重要なものであって、それが無くなってしまうと、世界戦争が防げなくなってしまう、というとこなんですね。 竹田:カウンタープランを取った後でも調停の手段は確かにあるけど、調停の手段の一つの… 亀岡:あるとは言っていません。私はここでは… 竹田:重要な一つの… 亀岡:ここの資料で述べているのは、国連がそれに…世界戦争を止めるのに機能していて、その機能を、常任理事国がいなくなって…拒否権が無くなってしまうと、それが機能しなくなってしまって、世界戦争の可能性がある、というところまでです。 竹田:はい。じゃ、あとカウンタープランの実現可能性に関して、もう一回どういう議論だったか説明してもらえますか。 亀岡:えーとですね…[時間切れ]あ、すいません。 竹田:ありがとうございました。 亀岡:ありがとうございました。 |
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否定側第二立論 | ||
否定側第二立論:鳥山健太朗 KDS_SFC A 始めます。まず、カウンタープランから述べ…カウンタープランの反駁に対する反論をした後に、メリットに移りたいと思います。 カウンタープランに関して。彼らの4番目の反駁で、また、3番目の反駁で、カウンタープランの正当性が無い、とおっしゃいました。しかしながら、1)正義と法の支配は、国際平和と安全の確保をはじめとして、ほとんどすべての国連の活動の重要な柱となる原則であります。 引用開始[外務省ホームページ]。 「現在の安保理は、国連憲章において「国際連合加盟国は、国債の平和および安全の維持に関する主要な責任を安全保障理事会に負わせ」、「安全保障理事会がこの憲章によって与えられた任務をいずれかの紛争又は事態について遂行している間は、総会は、安全保障理事会が要請しない限り、この紛争又は事態について、いかなる勧告もしてはならない」という、総会をも上回る権限を有している。そして常任理事国制度そのものが「すべての加盟国の主権平等」という原則と矛盾するものである。「国連改革」を語るのであれば、まず安保理が爽快に従属する機関になること、「主権平等」の原則と完全に矛盾する排他的常任理事国制度を廃止することから始めなければならない。」 よって、すでに常任理事国制度そのものが…現状の常任理事国制度そのものが、国際法と合わない、矛盾するものとなっていると証明しています。そのため、カウンタープランの正当性は証明されています。 それと、彼らの反駁に対する…アメリカは…カウンタープランを取った場合アメリカが脱退するという、その理由については、拒否権のおかげでアメリカは脱退しないために、アフタープラン[プラン後]では、拒否権が無くなってしまいアメリカはやめる、とおっしゃっています。しかしながら、彼らのエビデンスをチェックして下さい。彼らのエビデンスは単に一人の作家の意見です。こちらの…それに対して、我々のエビデンスは、次のようです。 アメリカは国連を脱退しません。思い通りにはいかないにせよ、国連に参加することがアメリカ国民の支持を得るために必要だからです。 米国外交問題評議会、リチャード会長03、引用開始。 「米国が国連を脱退する可能性があるか。ノーです。[中略]国連に対する熱意というのは人によって違うかもしれませんけれども、また同時に、アメリカ人は国連の重要性をよく理解しているわけであり、また外交的にも重要な場であり、好むと好まざるとにかかわらず、国民が正当性を感じるものを国連は持っている。そして、イラクの戦後に関して、より大きな国連の役割を果たすということ、ほかの国々からどれだけの貢献があるかということも含めて、重要視されているわけであります。」引用終了。 我々の資料は、米国政府が述べているもので、彼らのエビデンスは、一日本作家が述べているものに過ぎません。そして…だから彼らのオーソリティーは信憑性に欠けます。 次にケースで、彼らのメリットに移ってください。彼らのメリットのKのポイントで、ドイツのODAが0.7%まで上昇すると言っています。しかしながら、彼らは単にODAが上昇すると述べているだけで、決して全ての貧困問題が解決するとは言っていません。むしろターン[アラウンド]です。 ODAは貧困層を増加させている。 大倉98、引用開始。 「20年近くにわたってIMF・世銀の構造調整政策は実施されてきました。この間に先進国からのODAが1ドル支払われる度ごとに、債務返済の形で途上国から3ドルも先進国に支払われた計算になるのです。しかも途上国の債務は、利子が利子を生み、総額9000億ドルから1兆5000億ドルと1.5倍に増加しました。そして絶対的貧困層の数も5億人から13億人に増加してしまったのです。まさに途上国は国家としてサラ金地獄に喘いでいるのです。 つまり、単にODAを増やしただけでは、貧困は解決しない、ということを、このエビデンスは述べています。かれらはその、ODAが有効に…貧困を解決するために、100%有効に活用される、という証明がないので、彼らの…彼らは単にODA額が増えて、それが貧困…食糧を買う、と言っているだけに過ぎず、証明…彼らは、ODAが国による国債の増加の問題を仮定…アシューム[想定]してますね。 あと、彼らはEのポイントで、気候変動により温暖…気候変動により農作物が減り、その結果貧困が増すと言ってますが…彼らの理由は、地球温暖化から来ていますが、彼らのエビデンスをチェックして下さい。彼らのエビデンスは、温暖化から気候変動が起こったとは述べていません。ですから、一時的な、短期的な問題であって、長期的に見て彼らの問題は、イレレバントです…無関係です。 カウンタープランとメリットの比較をしたいと思います。カウンタープランでは、常任理事国の拒否権を…常任理事国を選挙にすることによって、具体的にカウンタープランのBサブポイントが述べているようなインパクト…イラク戦争などの、常任理事国の身勝手なインパクトによって、具体的に…具体的な、何をした、という例を挙げていますが、彼らの例では、単にODAを減らして、増やさなければ、貧困層が残るだけで、確実に死ぬという…[時間切れ]貧困層が無くなるという証明がありません。 |
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質疑応答 | ||
肯定側質疑:岡田→鳥山 岡田:よろしくお願いします。まずはですね、カウンタープランなんですが、これは、まあ、矛盾が無くなるというふうに、いっておられましたね。 鳥山:ええ。 岡田:矛盾が無くなると、何がいいんですか。 鳥山:正当性が無い、という…カウンタープランを取ることの正当性…今の常任理事国制度そのものが、国際法に矛盾するものであって… 岡田:矛盾していて何が悪いんですか。それは、具体的に何か弊害ありますか。 鳥山:えーと… 岡田:述べてないですね。 鳥山:はい。 岡田:はい、次行きます。さきほどのエビデンスで…いいです。これ飛ばします。で、肯定側の議論に移りたいと思います。地球温暖化のエビデンスに反駁しておられましたね。長期的に見て、無関係だ、と言っておられますが、じゃあ、今はどうなんですか。今の、アフリカで苦しんでいる人々を放っておいちゃうんですか。 鳥山:それは地球温暖が原因だというエビデンスで述べていますか。 岡田:それは、私がそういうことを言ってるんじゃなくて、じゃあ、プランを導入しないとしましょう。そうすると、今苦しんでいる人々をどうするのか、ということを聞いているんですけど。無視するんですか、それは。長期的に見て無関係だということは、つまりやっても無駄だ、というふうに言っておられますよね。 鳥山:決してそう言うわけでは、一切無いと思いますけど[笑]。 岡田:分かりました。じゃあ、次行きます。じゃあ、ターンアラウンドの、ODAの所で言っておられましたね。ODAが1ドル貸したら、先進…発展途上国がまた返さなければいけない、と。我々は、食糧をただであげると言ってるんですけど…援助ですか。これ、全然違いますよね。ODAを貸すんですよね。そちらの主張は。我々は与えるんですよ。前提がちょっと間違っておられるというふうに、私は解釈したのですが… 鳥山:ということは、借款ではなくてグラント、ということですか。 岡田:あ…グラント… 鳥山:分かりますか。 岡田:すいません、ちょっとわかりやすい用語で… 鳥山:はい。グラントっていう援助の形は、借款と違って、一切取らない、ということですよ。 岡田:あ、そういうことです。援助ですから、はい。結局の所、二立で立証されたのが、カウンタープランというのが正当性がある、というのが一点。それから、先ほどDAで打ちましたが、単に一人の作家の意見だからダメだ、という風におっしゃっていましたが、これはちょっと主観的な議論じゃないですか。単に一人の作家だからダメ、だというのは… 鳥山:アメリカ政府は…こちらはアメリカ政府で、そちらは作家という… 岡田:あ、じゃあ次の質問です。あの、これ、アメリカが、国民が熱烈に支配するから、アメリカも国連を支配するだろう、という風におっしゃっていましたが、これはいつの資料でしたっけ。 鳥山:えーと、2005年の資料です。 竹田:2005年ですか。つまり今、ま[時間切れ]あ、失礼しました。ありがとうございました。 |
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否定側第一反駁 | ||
否定側第一反駁:酒匂容子 KDS_SFC A まず相手のKの議論について。プランを取る必要性がありません。ドイツは常任理事国になりたいためにやるので…やるというふうにエビ[デンス]は言っています。よって、だめになるまでやる、ということです。それで、だめになる、という証明は無いんです。つまりだめになる、というのは非常に曖昧なことです。よってプランを取っても取らなくてもドイツは永遠にやり続ける、ということになります。よってこのプランを取る必要…プランから生まれるメリットはありません。 そこで、私たちのカウンタープランの優位性を見てください。私たちのカウンタープランの1で、例えば日本が常任理事国になった場合、途上国への援助を打ち切る可能性があります、と言っています。これは、「例えば」で、ドイツの場合にも当てはまります。それでドイツも常任理事国になったなら、やめる可能性があるんです。打ち切る可能性があるということなんです。なぜなら、常任理事国になったら、もうその地位は安定したから、もう…義務づけるといっただけで、相手は特に何のペナルティも課してませんし、その可能性は十分…打ち切ってしまうという可能性は十分あります。 そして、論点Bの二番目の、常任理事国が身勝手な行動を取ることの原因が、仮に国際社会の反感を買っても安保理に残ることができたからなんです。この身勝手な行動とは、まさしく彼らがFで示している、安保理に入れなければ援助をやめる、援助を打ち切る、という行動こそが正にこの、身勝手な行動なんです。そういう行動は、このカウンタープランを取ればなくなるんです。なぜかというと、安全保障理事会の理事席は確保されていないので、常にそういう競争状態にあるわけですから、そういうふうな身勝手な行動を、今後取らなくなる…援助を打ち切るというような、そういう…発展国の傲慢のような態度がなくなる、ということなんです。そういう意味で、このプランは優…私たちのカウンタープランは優位性があります。 そして最後に3点目…私たちのカウンタープランの3点目を見てください。ここもまた、身勝手な態度を取ると、安保理のメンバーでいられなくなってしまう、ということが書いてあります。そしてこのカウンタープランを取れば、十何カ国…十五カ国の国が、みんな援助を始めるんです。安保理の議席を確保するために、みんな援助を始めます。よって、援助をみんなが始めれば…多国間で始めれば、かならずそこには競争が生まれます。よって、ドイツの基準が決まった、0.何パーセント…GDP比0.何パーセント、ここまでですよ、というのじゃなくて、みんなが途上国から票を集めるために、安全理事会の議席を確保するために、必ず競ってお金を途上国に投資しだします。よって、そういう意味で、FTA…発展途上国の食糧難のことを考えたときに、どちらの方が援助が多くなるかというと、私たちのカウンタープロポーザルの方なんです。よって、彼らの方のプロポーザル…彼らのプランは、やってもやらなくてもメリットも必要性も無いのに比べて、私たちのは、安全保障理事会の拒否権…常任理事国が無くなるということ、安全…無くなる、ということによって、確実に、途上国にみんなが援助しだして、それによって、競争が生まれてどんどん支援が増える。よって、私たちのカウンタープロポーザルの方が優位性があります。 以上で終わります。 |
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肯定側第一反駁 | ||
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否定側第二反駁 | ||
否定側第二反駁:鳥山健太朗 KDS_SFC A 始めます。まず最初に彼らのメリットに対する反駁をした後、カウンタープランの方の説明を…反駁に対して反論します。 彼らのメリットに関して、彼らのKの主張において、ドイツは常任理事国になれないと気づけばODAをやめる、というようなことが述べられています。ということは…そして彼らはプラン後に気づくと…プラン後に固有的にその状況に気づく、という証明が無い以上、現在気づいていない状況が継続します。つまり、ノーインヘレンシ…内因性がありません。 続いてカウンタープランの方に行ってください。カウンタープランでは彼らは…彼らの反駁として、そのプランが可能かどうかという反駁がありましたが、このプランの主語は国連なので、可能です。彼らの主張…反駁の前提は、大国を主語として考えています。アメリカや中国など、大国を主語として考えています。しかしながら、このプランの主語は国連なので、実現可能です。国連というのはたくさんの国の連合なので、主体が一国に依存するわけではありません。 で、カウンタープランの説明をもう一度したいと思います。論点Aを延長して下さい。現状の分析では、常任理事国は、常に外されることが無いために…外されることが無い状況にあります。その結果、論点Cとして、その結果常任理事国は傲慢な態度、例えば身勝手な行動を取ること、そしてその例として、アメリカのイラク戦争などが挙げられます。そのような弊害を防ぐために、カウンタープランとして、常任理事国制度の廃止後、選挙で決定するというプランを取っています。このことにより、論点Bのような弊害を防ぐことができます。そして、彼らの主張は、内因性がないために…ドイツがプラン後に気づくという証明がなされ…明確な証明がなされていないという点で、内因性がありません。そのため、現状とプラン後の変化がありません。しかしながら、私たちのプランを取ることによって、常任理事国の…例えばアメリカなどに前例のイラク戦争のような事態を防ぐことが可能であると思われます。そのために、我々のプランの…カウンタープランの方が確実に弊害を防ぐことができます。また、我々のカウンタープランが立った場合、常任理事国制度そのものを廃止してしまうので、当然非命題的であり、肯定側のプランと同時に採択することはできません。ですから、我々のカウンタープランが残っている場合、彼らのプランは成り立ちません。 以上です。 |
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肯定側第二反駁 | ||
肯定側第二反駁:亀岡伸江 ひらがなでぃべーたーず では肯定側第二反駁を始めさせていただきます。 まず、否定側の第二反駁に対して再度の反駁をしていきたいと思います。まず、そもそも日本…ドイツが気づくか気づかないかによって…常任理事国入りに気づくか気づかないかによって、払うか…払い続けるかどうか、というところを論点にしていたんですけれども、現実的に考えて、実際に常任理事国入りさせてもらえないと払わない、と言っているんですから、常任理事国入りされない、という状況が続けば、確実に払わない、ということだそうなんですね。それに対して、肯定側が立論で言っていることは、確実に、今2億円…お金を払って、2億円払うような状態の中で、常任理事国入りさせることによって、確実に払わせる、というところが確実なので、否定側の議論とは違います。 では順番に、否定側と肯定側のプラン後の…肯定側のプラン後の世界、そして否定側のカウンタープラン後の世界、というものをイメージしていただきたく、ちょっと議論をしていきます。 まず、カウンタープランのことについてなんですけれども、カウンタープランというのは、常任理事国を全く廃止してしまう、という話だったんですけれども、それはこちらが述べましたように、そもそも実現可能性というところがちゃんと証明されていないんですね。こちらがそれだけ、五カ国…権力を持っているということは、否定側は証明しているのに、その権力を持っている人たちが、実際にそういう…その…おいしい常任理事国という立場を廃止する、ということができるのかどうか、というのが全く証明されていません。そこを「実現できない」としているのが、否定側の議論なので、取って下さい。 二点目。また、さらにもし、仮に実現できたとしても、こちらの世界戦争という…国連というのは、実際に話し合いの場であり、それによって世界戦争が起きてしまう、ということに関して、その…結局その発生過程のことに関して、否定側から反駁がありません…有効な反駁がありませんでした。その過程…世界戦争が起きてしまう、という過程を取って下さい。それに比べると…それに比べて、現状で戦争が起きないようにしている…起きないようにしている人の現状のあり方が大切なので、取って下さい。 また、次に、肯定側のプランの方から見てみます。メリットで残っている議論を確認したいんですけれども、まず、現実問題として、現在世界で8億人が飢餓に苦しんでいる、それを救っているのがWFPである、という…なんだけれども、お金が足りない。現状でお金をどこも払ってくれない、という状況がある、ということをご確認下さい。で、ODAの削減傾向は続いていて、ドイツも常任理事国に入れないから、支援を削減しようとしている、これらを全て伸ばしてください。そして、プランを導入すると、常任理事国に入れるから…入れるから、そして国連が、国連の常任理事国の交換条件にお金を払うということが確実になるからWFPにお金が回るようになるんですが、ドイツがちゃんと払う、そして払うということをドイツが自分で宣言しているということを立論で…肯定側の立論でご確認下さい。すると、最低でも2億人が毎年救われる、ということが確実だ、ということを、そこを否定され…そこの過程は否定されていない、ということをご確認下さい。 そして…それと、常任理事国になって、万一ドイツがすごく悪い国で、支援を削減しないかぎりは同じ数の飢餓人口が…飢餓…ドイツというのは、ずっと同じ数の飢餓人口を毎年救っているということ、ここも伸ばして下さい。 では…そこで比較したいんですけれども、カウンタープランによって…そもそも実現が不可能かどうか…実現ができるかどうかわからない、そしてもし仮にやったとしても、世界戦争が起きてしまう、というのは、カウンタープランに比べて、私たちは実際に、現状で、飢餓に苦しんでいる貧しい人たち、2億人を毎年、ドイツの常任理事国化によって、毎年お金を…WFPを通してお金を払い、救っていくということが[時間切れ]国連としての使命だと考えてください。 ありがとうございました。[拍手] |
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