16JDA春季ディベート大会準決勝

論題:日本国政府は炭素税を導入すべきである。

 

肯定側:CDC(清藤大介・榊原陽介・升川航)

否定側:ただしつけ麺に限る(竹久真也・玉置繁之)

編集:安藤温敏

201037


はじめに

 

201036日および7日、国立オリンピック記念青少年総合センターにて、第16JDA春季ディベート大会が開催された。三試合の予選後、上位6チームによるトーナメントが行われた。本トランスクリプトは、その準決勝の試合のうち、CDC(清藤大介・榊原陽介・升川航)とただしつけ麺に限る(竹久真也・玉置繁之)の二チームの対戦の模様を収録したものである。この試合のジャッジは、古宅文衛氏、園城浩行氏、櫻井功男氏の3名で、3名全員が否定側に投票し、ただしつけ麺に限るチームが勝利した。

 本トランスクリプトに掲載されている証拠資料の出典情報は不十分であり、原典の確認は行っていないので、使用を検討する際は、必ず原典にあたってから利用していただきたい。

 

肯定側第一立論

肯定側第一立論:清藤大介 CDC

 

始めます。

論点1:現状分析。

A:地球温暖化を巡る各国の動き。

A-1:現在、地球温暖化によって数多くの被害が発生しています。

2008626日、しんぶん赤旗。

「地球規模の気候変動はすでにはじまっています。世界では、2003年に欧州を襲った熱波で35千人が亡くなり、大型化したハリケーンやサイクロンが世界各地で大きな犠牲と被害を引き起こしています。オーストラリアではこの二年間、記録的な干ばつで小麦の生産が激減し、世界的な穀物価格の高騰の原因の一つになっています。」

A-2:地球温暖化を止めるには、先進国はCO280%削減する必要があります。

2009年、元環境大臣、斉藤。

「そのためには、温室効果ガスの安定化濃度を445ppm490ppmとする必要があり、それには、2050年までに全世界で現状から温室効果ガス排出量を少なくとも半減、中でも先進国については80%以上の削減が必要とされています。」

A-3:そして、世界各国はこれを目標としています。

同資料より引用開始。

「これについては、本年7月のG8ラクイラ・サミットにおいて、主要先進国で支持されました。各国でも、米国や英国では、既に80%以上の削減を長期目標として掲げています。」

A-4:そして、日本もこの目標に取り組むことを明言しました。

2010226日、読売新聞。

「環境省は[中略]2020年までに温室効果ガスの25%削減(1990年比)を目指す中期目標については、すべての主要国が公平で実効性ある枠組みなどに合意した場合に設定すると、条件付で明記した。それまでは、2050年までに80%削減(同)の長期目標に向けて取り組むとした。」

B:日本の目標達成ビジョン。

B-1:現在環境省は目標を達成するために様々な方法を考えています。2009年の環境省による「温室効果ガス205080%削減のためのビジョン」を説明します。

引用開始。

「将来の技術ポテンシャルを踏まえつつ、適切な政策を行うことで80%削減が十分に可能であることを示すビジョンをまとめました。」引用終了。

以下具体的な手法です。排出権取引市場の整備、太陽光発電を現状の120倍にする、CCSを全ての火力発電所に設置する、新車販売を全てエコカーにする、などです。

B-2:それらの財源確保や、国民、企業へのインセンティブ効果のために環境税の導入が検討されています。以下では、環境省が導入を考えている環境税システムについて、以下プランとして説明します。

 

プラン。

1、原油、石油製品、ガス状炭化水素、石炭を対象に、輸入者、採取者の段階で課税します。

2、原油、石油製品、ガス状炭化水素は1トンあたり3,900円、石炭は4,303円、ガソリンは27,380円の税金をかけます。

3、税収2兆円は、地球温暖化対策の歳出・減税に優先的に充てます。

4、以下については、免税とします。製品原料としての化石燃料、鉄鋼製造用の石炭・コークス、セメントの製造に使用する石炭、農林漁業用重油。

5、その他、国際競争力強化等の観点から、特定産業分野への配慮や低所得者等への配慮については税収による歳出及び減税で対応します。

620114月より実行します。

 

フローを替えてください。

 

論点2:アフタープラン。

A:企業サイド。炭素税が導入されると、その税負担を減らすために、企業にとって炭素効率のいい設備への需要が喚起されます。

2002年、東京工業大学、日引(ひびき)。

「技術開発投資の促進も、炭素税に期待される効果である。炭素税が導入されれば、炭素排出の少ないエンジンや設備の需要が増加する。それらを見込んで、そのようなエンジンや設備を開発するための投資が盛んになると期待される。例えば、燃料電池車が実用化されても、最初は高価格が原因で普及が進まないだろうという危惧がある。しかし、炭素税が導入されれば、従来の燃料に比べ、総体的に燃料電池が魅力的なエネルギーとなり、普及が加速されるだろう。そうすれば、生産量が増加した結果、規模の効果が働きコストの低下がますます早くなるというような循環が期待される。」終わり。

このように、低炭素社会への好循環が生まれます。

また、職員のモチベーションがアップし、設備開発が促されます。

2006年、法政大学、堀内。

「環境改善のための技術開発や組織改革は、長期的投資である。[中略]重要なのは、従業員のモラル向上、企業イメージの向上、地域社会との良好な関係、将来リスクの削減など数字に表れないものである。このような無形の効果が生じると、従業員は自分が正しいことをしているという確信を強め、職務に前向きに取り組むであろう。」

B:消費者サイド。

炭素税を導入すると化石燃料の価格が上がるため、消費者も省エネ商品を買ったり、行動を変化させたりします。

2002年地球温暖化戦略アドバイザリーサービス、松尾直樹。

「炭素税を導入することで、エネルギーを使う側では、エネルギー低消費型の製品への買い換えを通じて、省エネルギーを実現することが可能となります。」終わり。

また、炭素税の導入によるアナウンスメント効果も期待できます。

2000年、京都大学、佐和。

「炭素税を課することのアナウンスメント効果も馬鹿にはならない。ガソリンを買うたびに炭素税のことを想い起こして、二酸化炭素の排出を抑制・削減することの必要性を消費者に痛感してもらえば、エネルギー多消費のライフスタイルの自主的な見直しがすすむはずである。」

C:政府サイド。

論点1Bで述べたようなCO2排出削減のためのプロジェクトに資金を確保し、地球温暖化抑制のために、日本は炭素排出量を減少させます。具体的には、2009年の環境省による「温室効果ガス205080%削減のためのビジョン」によると、環境省によるプラン導入による効果として、一次エネルギー消費量を40%削減、単位あたりのCO2排出量を70%削減が可能であり、総CO2排出量を80%削減できる、となっています。

 

フローを替えてください。

 

論点3点目:重要性。

重要性1:炭素税が導入されていないと、環境省の考えるCO2削減ビジョンが成立しません。それは、日本が炭素削減目標を達成できないことに繋がります。日本も世界の一員としてCO2を削減し、温暖化を止めることは重要です。

重要性2:省エネ製品の需要が高まれば、その分供給を増やすため事業規模を拡大し、雇用が増加します。

2008年、炭素税研究会。

「炭素税によっての環境ビジネスによる雇用創出効果は各国で実証済みです。炭素税は、税収を国内で環流でき、温暖化防止に貢献する生産消費活動を経済的に有利にし、環境技術開発・普及に資する。温暖化防止型の企業・産業を支援し、国内の経済・雇用活性化にも貢献する。」終わり。

これについて、ドイツでの例を示します。

2008年衆議院議員、笠井。

「世界経済の影響を切り離し、環境税による効果だけを調べたところ、CO2削減、エネルギー使用削減に23%は効果があったとのことでした。経済的効果については、2003年までに25万人の新規雇用があったといいます。」

重要性3:日本の産業のエネルギー効率が上がることは、国際競争力の強化につながり、長期的にも重要です。

2006年、早稲田大学大学院非常勤講師、井熊。

「企業にとって省エネルギーに取り組むことは、コスト削減を通じて競争力の強化につながります。近年は、これに加えて省CO2が企業の競争力強化のための重要なテーマになっています。省CO2が重視される一つの理由は、CSR(企業の社会的責任)の世界的な潮流です。[中略]環境保全に熱心な企業である、という評価を得ることは、製品・サービスのブランドイメージを高め、競争力強化にもつながります。」

 

論点4:プリザンプション。

地球温暖化は全世界規模の問題であり、日本にもCO2を削減する義務があります。そして、現在日本が削減目標を達成するために最も有効だと考えられているのが、肯定側が主張する炭素税導入を含む環境省のプランです。よって否定側から炭素税を導入しないでも、日本の削減目標を達成でき、温暖化を抑制することができるという証明がない限り肯定側にボートしてください。[時間切れ]

質疑応答

否定側質疑:玉置清藤

 

玉置:始めます。よろしくお願いします。

清藤:お願いします。

玉置:まず論点1の内因性のBのところから。Bのところ、確認したいんですが、炭素税以外の排出権取引、太陽光のやつ、CCS、新車をエコカーにする、など、いろんな対策を取るわけですよね。

清藤:はい、その中の中核的なものとして炭素税も

玉置:それは別にプランを取ろうが取るまいが進みますよね、もちろん。

清藤:それは、炭素税による税収によって進んでいくものです。

玉置:あ、税収によって。どこで証明していますか。

清藤:え、あその炭素税の税収を用いて、こういう風にするよ、っていうことをプランで説明しています。

玉置:じゃ、逆に聞きたいと思います。この炭素税の導入することによって、税収がどれだけで、それがこれらを投資するのに十分だ、ということはどこで証明してますか。

清藤:税収は2兆円で

玉置:どこで証明していますか。

清藤:あ証明は、この、環境省のプランだと、80%削減のビジョンにのっとって

玉置:はあ。

清藤:そのプランを導入していますので

玉置:え、ちょっと待ってください。あじゃあ分かりました。じゃあ、この環境省のビジョンなんですけど、これっていうのは、環境省って、当たり前ですけど、自分のところに予算欲しいですから、これは効果あるよ、って言うのは当たり前ですよね、もちろん。

清藤:え、予算が欲しいわけではないと思いますけど。

玉置:予算要らないですか。

清藤:だって、その税収によって、その分使うだけですから。

玉置:ま、いいです。じゃ、次行きましょう。次のところとして、じゃあ、あなたたちが言っているような省エネが何故起こるかというと、投資ですよね、前提となるのは。全て。

清藤:え、どこの話をしていますか。

玉置:論点2です。投資が前提ですよね。

清藤:企業サイドは投資が盛んになると期待される、という風に書いてます、資料の中で。

玉置:OKです。投資ですね。で、当たり前ですけど、投資するためにはお金って必要ですよね。

清藤:もちろんそうじゃないですか。

玉置:はい、了解です。じゃあその次、プリザンプションに行きたいと思うんですけどあ、プリザンプションの前に、ちょっと重要性に行きましょう。重要性の場合なんですけど、2番目の省エネのところで、炭素税の固有の効果は、ドイツでは23%だ、と。

清藤:それは、エネルギー使用削減の効果が23%で、経済効果は2003年までに25万人の新規雇用です。

玉置:ちなみに、雇用っていうのは大事だ、というのは、肯定側の認識もそうですか。

清藤:雇用は大事じゃないですか。

玉置:OKです。雇用は大事です。じゃあ次行きましょう。じゃあ、1番のところは、達成不可能になるっていう話でしたよね、重要性。達成不可能だと、何が悪いんですか。

清藤:え、日本取り残されてしまいます。

玉置:取り残されるってどういうことですか。

清藤:世界

玉置:具体的にどういうことですか。

清藤:具体的には、世界各国がそういう風な潮流になっている中で日本だけがしないと、世界各国から非難されて、日本の輸入とかが

玉置:非難されてどうなるどうなるんですか。輸入が止まるって、どこで証明してます。

清藤:それは、推察できると思います。世界の目標達成

玉置:あ、そうですか。じゃあ次。2番目行きましょう。

清藤:北朝鮮みたいになります。

玉置:2番目のところで、省エネ技術なんですがまあこれはいいや。省エネ技術のところに関しては、とにかく企業の投資が進むからですよね。

清藤:あとそうですね。基本的には。

玉置:で、3番目の評価につながるというところは、CO2が主要なテーマだということは分かったんですけど、達成することで、具体的にどうなるかっていうことは、どういうことなんですか。

清藤:現在のCSRの潮流の中で、そういう企業のブランドイメージが高まります。

玉置:じゃあそれ、企業が勝手にやればいいんじゃないですか。なんで国家がわざわざ租税という形でそのようなことをしなきゃいけないんですか。

清藤:それは国家がやることによって、さらにCSRに期待して、多くするような企業が出てきたら、それはいいですよね。

玉置:あ、なるほど、要するに国家が税としてやることの固有の意味って、ここには無いわけですね。

清藤:企業が自主的に

玉置:ていうか、全体として、国家が税という形で、やる意味ってなんなんですか。

清藤:だから、国家としての需要というのは、[時間切れ]

玉置:はい、ありがとうございました。


否定側第一立論

否定側第一立論:竹久真也 ただしつけ麺に限る

 

最初に我々はデメリットを述べます。最初に我々は、租税とはどうあるべきかを提示します。租税とは、能力のある者が支払うべきという、応能負担の原則が憲法的にも求められます。

税理士、高橋、2006年。

「「租税国家を前提とする日本国憲法は[中略]租税の使途については人権尊重、つまり福祉本意、徴収のあり方については応能負担原則を規定している[中略]累進税の原理の具体化が強く要請される」(北野弘久「税法学言論」)とあり、租税のあり方は形式的平等ではなく相対的平等、つまり所得再分配(富の再分配)機能が重要であり、応能負担(負担公平)原則に基づく累進税が憲法の趣旨に沿うものと考えています。」終わり。

しかしながら、炭素税はこの原則に反します。デメリット2つでそれを示します。あ…1つですいません。デメリット2つでそれを示します。

 

そもそもデメリット1で、産業が衰退します。中小企業が衰退するんですね。ひと・もの・かねの制約が強い中小企業にとっての炭素税の負担は小さなものではありません。炭素1トン2400円の試算から引用します。

中小企業総合研究機構、2007年。

1社あたりの平均生産額の減少分は31万円から2.7百万円の間にあると推測され、一般的に、ひと・もの・かねの制約が大企業より強いこと等から、決して小さい値ではない。」終わり。

肯定側のプランというのは、1トン大体4000円ぐらいらしいですから、これの約2倍ぐらいの負担になり、それは非常に重いものとなります。

B)深刻性。このように企業の資金繰りが悪化することは、倒産を招きます。

公認会計士、高橋、2007年。

「会社の倒産は資金の調達ができなかったこと、つまり資金繰りの失敗に直接の原因があるのです。金融機関の貸し渋りが原因で、中小企業の倒産が急増しているというのも、うなずけることではあります。」終わり。

 

デメリット2、低所得者への負担。

A)炭素税。炭素税は、低所得の世帯に大きな経済的負担を強います。

京都産業大学准教授、朴、2009年。

「環境税制改革においてはこの負担の逆進性が問題とされます。なぜなら、家庭で用いるエネルギーのエンゲル係数は、低所得者ほど高いとみられるからです(これに対し、自動車燃料については明らかな逆進性はみられません)。産業連関価格分析を応用した研究により、炭素1トンあたり3400円という安い炭素税でも、平均的な世帯について月額1600円という負担が見積もられています。」終わり。

B)深刻性。低所得者は生活がぎりぎりであり、これ以上負担を増やすと生活が崩壊します。また、寒冷地域では、暖房が使えないなど、命にかかわる危険もあります。

北海道消費者協会会長、辻、2006年。

「医療保険や年金などの社会保障制度、税制度の改正などによる新たな負担増や収入減によって、逼迫する家計を一層圧迫し、生活の維持が困難な状況にあります。特に、低所得世帯や高齢者世帯ほど、生活費に占める燃料費の割合が大きく、生活崩壊につながりかねない深刻な事態となっております。本道では、本格的な灯油の需要期を迎え、より深刻な状況にあります。」終わり。

以上がデメリットです。

 

次にですね、メリットの反駁に移っていきます。

まずですね、肯定側さんは、論点1とそれから論点4で、日本が環境問題に取り組まなきゃ駄目なんだ、ということをしきりに主張されました。しかしですね、実際に、本当に取り組まなきゃ日本が国際的評価が落ちるかっていうと、そうでもないんです。実際カナダは、京都議定書の履行を断念してるんですね。

早稲田大学教授、池田、2008年。

「カナダは二〇〇七年になって京都議定書は自国の経済成長を阻害することになるからといって、議定書の履行をやめたでしょう。[中略]要するにCO2の削減は約束通りにできなかったけれど排出権は買いませんということね。」終わり。

こういう風にですね、実際CO2削減するって言ってた国が、やめてても実際カナダが、じゃ国が崩壊したかというと、そんなことないですよね。ということで、彼らはなんで日本がその、炭素税とかで、CO2削減できなかったらそんなに悪い評価を得られるのか、これが全く証明されていないんですね。さらにそれで、プラン後、それが、どれぐらい日本が、世界に貢献できるのか、ここも述べていないんで、結局、そのプラン前ですいません、だから炭素税を導入する前と炭素税導入した後で何が違うのか、よく分からないんですね。ここをまず取ってください。

次にですね、解決性の方に移って解決性というかアフタープランですかの、企業の話に移っていこうと思います。まずですね、企業が、何か環境投資をするからその省エネ技術が広がるよ、っていうことでした。でもですね、1点目、現状でも環境問題への関心の高まりの中、環境技術に乗り出す企業は増えております。

ニッセイ基礎技術研究所、小本、2009年。

「環境問題への関心の高まりの中で社会貢献の一環としての環境保全活動を積極化する企業が増えると同時に、「環境」を新たなビジネスチャンスと捉え、環境ビジネスに乗り出す企業も増加している。」終わり。

つまりですね、別に政府が何もしなくても投資は行われているわけですね。だからプランを取る必要がないわけです。炭素税を導入する必然性がないわけですね。

2点目、ターンアラウンドです。むしろ企業から炭素税を徴収することはかえって投資を減少させます。なぜなら、投資にはお金が必要だからです。

日本経団連、2001年。

CO2の排出抑制につながるような高い税率を設定した場合には、産業の国際競争力の低下を招くとともに、省エネのための技術開発や設備投資の資金原資を流出させるなど、成果をあげている産業界の自主的な取り組みを阻害することとなる。エネルギー多消費産業においては、低税率であっても、巨額の税負担となり、省エネ投資も実行できなくなる。」終わり。

以上です。で、次ですね。これが企業サイドの反駁です。

2点目、消費者サイドの反駁なんですけど、ま、何かそのアナウンスメント効果によって消費者の意識が変わるね、って話。まず1点目、普通に考えて欲しいんですけど、税金のアナウンスメント効果って、普通は一時的なものだと思うんですね。だって、ガソリンの値段が上がったときは、確かに消費を抑えるかもしれませんけど、慣れちゃったらそれって維持されない。これは普通に常識で言えることだと思います。2点目、さらにですね、さらに他の視点からいいますと、石油っていろんな条件で値段変わりますよね。この前だって、よくわからない投資でものすごい値段が上がったじゃないですか。そういうふうに、いろんな原因で上がる、石油の値段、というのがある訳なんですね。ま、エネルギーの値段。で、それを考えたときにですね、じゃあ何で消費者というのが固有に「あ、この部分が炭素税の上がり分なんだな」っていう認識をして、それで消費者が行動を変えるのか。それって不自然ですよね。これがもし自然だっていうのなら、それは肯定側がちゃんと証明すべきだと思います。

で、次、これが以上がアナウンスメント効果の話。で、ここで企業と消費者、合わせた反駁を行いたいんですけど、企業も投資ができない、消費者も行動が変わらないんだから、そもそも市場がどう変わるのかってプランで何も市場は変わらないわけですね。だから結局プラン問題が何か解決する、ということはありません。

で、最後にですね、これ、彼らは何か、環境省の試算でうまく行くから、うまく行くから、って言っているんですけど、実はですね、この環境省の試算というのは非常に甘いんですね。

日本経団連環境安全委員会共同委員長、山本、2004年。

「税率を炭素トン当たり3400円にして、年間1兆円弱の税収を確保し、これを補助金として使えば、削減目標を達成できるという。試算では、実際の技術開発に要する時間の問題や、既存の様々な施策などが全て無視されている。産業界に携わっている人ならば、おかしいとすぐにわかります。環境分野に関する技術開発というのは非常に難しい。おそらく10のうちひとつ成功すれば良い方でしょう。」

3…次にですね、事実日本でも、年間1兆円ほど環境対策に補助金を出しているんですけれども、その効果は全く実証されてないんですね。

同じ資料より引用します。

「税率を炭素トン当たり3400円にして、年間1兆円弱の税収を確保し、これを補助金として使えば、削減目標を達成できるという。[中略]すでに毎年1兆円程度の税金が温暖化対策に使われていますが、毎年1兆円も使っていてCO2がいくら削減できたのか、検証が全くなされていない。それで今度は環境税を入れれば削減できるという。おかしな話です。」終わり。

で、ここで、彼らの主張というのが、ほとんどが、環境省がうまくいくから、炭素税はすごい大事なんだ、って、この主張が通らなかったら、彼らのメリットは全く立たないんだ。ここを確認してください。ですから、我々の主張である、環境省の試算っていうのがうさんくさい、この議論が通ったのであれば、そもそもメリットっていうのは発生しません。

以上です。ありがとうございました。


質疑応答

肯定側質疑:升川竹久

 

升川:じゃ、始めます。まずあのー、デメリットの方からお伺いしたいんですけど、デメリット2点目は低所得者への負担のところで、試算がありましたよね。これ、どういった試算でしたっけ。

竹久:んーと、ちょっとプロセスを説明して欲しいっていうことですか。それとも額面を述べればよろしいですか。

升川:そうですね、はい。

竹久:炭素1トンあたり3400円と安い炭素税でも、平均的な世帯について、月額1600円という負担が見積もられている、ということです。

升川:はい、わかりました。月額1600円の負担がかかる、ということですね。

竹久:はい。なんですけど、ま、額面よりも、やはり、ここで捉えて欲しいのは、低所得者ほど、炭素税というのは負担が大きいんだ、っていう部分を、まず捉えて欲しいです。

升川:はい、わかりました。で、あと、低所得者は生活が崩壊するってことをおっしゃっていましたけど、その金額っていうのは分かりますか。

竹久:金額は分からないんですけれども、ま、低所得者や高齢者世帯ほど、生活費に占める燃料費の割合が大きくて、影響が深刻であること、そして、寒冷地域なんかで、温暖化暖房とか、そういうエネルギーを消費するような使い方をしているような人たちにとっては、特に生きるのにも苦労するような、深刻な打撃を与える可能性があること。これが非常に危険だ、そういうことを述べております。

升川:はい、わかりました。じゃ、肯定側の方に移っていただきたいんですけど、最初の地点で、カナダが炭素税の導入をやめようやめた、ということをおっしゃっていましたけど、それは経済的

竹久:あ、炭素税の導入じゃなくて、これはカナダが、京都議定書で削減をするよ、って言っていたんですけれども、それを、やっぱりやめた俺の経済が大事だから、って言ってやめた、っていう話ですね。

升川:温暖化対策自体をやめたっていうことですね。

竹久:そうですね、で、そこで我々が問題にしたいのは、結局カナダができて、今カナダが滅んでいるわけでもないのに、なんで、日本が約束を守れなかったからっていって、そんな、日本自体が滅ぶようなことが起こるっていう風に言うなるのか、っていうのが良く分からなくて、それを肯定側が立証しているかっていったら、まあ、結局日本が国際的約束を守れなかったらどうなるのか、っていうのも良く分からない、って、まあ、これは質疑でも確認したんだけど、そういうことから考えて、そもそも、なんで日本がこういう目標を達成しなきゃいけないのか良く分からないよね、っていう、そういう反駁でした。

升川:はい、わかりました。えーと、じゃあアフタープランへの反駁で、ターンアラウンドがありました。えーと、企業にとって資金を奪うことは問題なんだよ、っておっしゃっていましたけど、これは実際どのくらいの企業

竹久:はい、で、この文章なんですけど、まず確認して欲しいのは、経団連がCO2の排出抑制につながるような高い税率を設定した場合には、とおっしゃっていますから、ま、あなたがたが良く分からないですけど、あなた方のプランでは、少なくとも3400円ですよね。で、あなた方はそれでCO2が抑制できる、という風におっしゃっているんですから、もし、あなた方が、別にその産業に全く影響がないっていうんだったら、この資料に参考にするとですね、全然…CO2も減らない、っていうことになるんじゃないですか。逆に言えば、CO2が減るっておっしゃるんであれば、やはり、産業にとっては非常に大きな影響があると考えるのが妥当だと思います。

升川:はい、わかりました。あとは、消費者にとって、一時的値段があのエネルギーの値段が上がったとしても、そのうち慣れるから、使用量は変わらないんじゃないか、っていうことでよろしいでしょうか。

竹久:はい。あとそれと、それから石油って石油とかエネルギーって、いろんな条件で価格が変わっちゃうんで、なんでその、消費者っていうのが、炭素税による値上がり分っていうのを意識して行動するのかっていうのは、ちょっとよく分からないよね、っていうことです。

升川:はい、わかりました。じゃあ、値上がり自体によって何か行動が変わる可能性はあるということですかね。

竹久:まあ、それはでも炭素税の固有性が[時間切れ]良く分からないと思います。

升川:はい、分かりました。

肯定側第二立論

肯定側第二立論:榊原陽介 CDC

 

はい、始めます。ちょっと立論の残りを言っていきます。

論点の5点目です。論点の5点目えーと価値基準です、価値基準。

2008年、WWFジャパン。

「炭素税は本来、排出削減の努力をしたものが報われ、それ以外のものが負担を強いられる、いわゆる汚染者負担原則(polluter-pays principle)に則った政策です。」引用終了。

ですから、このように炭素の排出にはそれなりに責任というものが伴うべきで、それを公平に是正できる炭素税というのは価値がある、ということです。で、汚染を意に介さず営利をひたすらあげるのではなくて、痛みを伴ってでも排出する炭素に責任をもつべきです、ということです。

 

じゃあ次です。次、反駁していきます。まず否定側のフローシートを見てください。

否定側のフローシートで、この何でしたっけ、応能に負担するべきだっていう話があったと思うんですよ。その租税は応能能力に応じてやるべきだっていう話。で、原則としてこういう話があることは認めるんですけれども、だけれども、現在僕らが僕がたった今出した価値基準に則ってみると、現在の応能負担っていうのは、それは、マーケットが炭素の排出に責任を持たないような、不公正なあいだでの応能負担であって、そういうところは原則から是正していくべきだ、と思います。

 

次、デメリットです。デメリットに移っていきます。

中小企業に、何かその負担がたくさん行って大変だ、っていう話があったと思うんですけど、まず1点目、中小企業は、別に企業に直接負担が来るんじゃなくて、それを別に価格に転嫁すれば、それだけでいいと思います。で、2点目、2点目として、ここで資料です。企業への負担というものはそんなに大きなものにはなりません。

資料、環境省ホームページ。平成十あ、すいませんあ、いいんだ

「「環境税等のグリーン税制に係るこれまでの議論の整理」では、2009年から、炭素1トンあたり2400円の環境税を導入した場合、GDP2020年には、何も対策をとらなかった場合に比べて0.035%減少すると試算されていますが、上で述べたような軽減措置を講ずることによって、その影響は、0.0022%の減少にとどまると試算されています。」引用終了。

で、これはまあ、僕らがさっき言った環境省のプランなんですけれども、このようにGDPで見てみて、そんなに大きな被害が来るわけではないということを確認してください。

じゃあ、次の反駁。次の反駁デメリット2点目の逆進性があって大変だよっていう話があったと思うんですけれども、これ、要するに、その低所得者ですよね低所得者に話が負担がくるって話だと思うんですけれども、これもそんなに大きなものにならないと思います。

20091112日、読売新聞。

「環境省は11日、温室効果ガスを排出する化石燃料に新たに課税し、省エネなどの促進を目指す地球温暖化対策税(環境税)の具体案を公表した。来年4月に予定される、ガソリン税の暫定税率(1リットルあたり約25円)の廃止に合わせ約20円を新税で上乗せし、ガソリンにかかる税率を現在の約56円から約51円とするほか、原油や石炭など全ての化石燃料に新たに課税する。同省は、暫定税率廃止による減税分も考慮すれば、新税導入による平均世帯あたりの負担は月額94円、年間1127円増加にとどまる。」引用終了。

ですから、この暫定税率廃止とかっていうのも、現在、放っておけば行われるような施策なので、今この時点で環境省のプランを推進していけば、低所得者にダイレクトで大きな負担がくるということは無いということを確認してください。

じゃあ次です。次に肯定側です。肯定側のフローシートに移ってください。順番に反駁していきます。

じゃあまず、カナダですね。カナダの例を申し上げて、別にその、放っておいて、日本に直接的な害が来るわけじゃないんじゃないの、っていう話があったと思うんですけれども、まずですね、確認して欲しいんですけれども、この環境省のプランっていうのは、もう放っておいたら実行されるものであって、それがいけないというのであれば、否定側がそれ相応の理由を示さなければいけないっていうのが、さっき立論で言ったとおりなんですけれども、ですから実害がまず一点目として、実害が無ければ、それでOKということは全くそれは、企業個人はそれでいいかもしれないんですけれども、企業国のあり方として、政府が主体のこの論題としては、そういうったあり方は正しくないと思います。

で、それからまあいいやまあいいです。で、次、論点の2点目の方に移っていくので、フローシートを替えてください。

論点2点目のところで企業サイドの話です。省エネですよね。技術開発とか省エネの話で、今でも放っておいたらやっているんだけれども、プランで金がなくなってしまうって話がありました。つまりですね、ここで否定側さんも認められたと思うんですけれども、お金があれば、企業というのは省エネをしてくれるわけですよね。それは認めます。で、じゃあそのお金をどういう風に与えるかっていうだけの違いだと思うんですけれども、えーと、まずその、補助金を、我々はプランで言っているわけなんですよ。で、今までは自主的にお金を使ってやっていたところを、少なくとも省エネする分に関しては、我々はちゃんと補助金という形で保証してあげているわけですから、この、省エネができなくるっていうのは、間違っていると思います。そこに関しては、ちゃんと保証しているので、大丈夫です。

はい、次です。次に、企業はそもそも企業も、単独での省エネ行動っていうのはもう限界が来ています。限界じゃないや企業に任せているだけだと、あまりやってくれません。

99年、一橋大、石。

「ここ十数年の間に、環境問題は大きく変貌した。CO2 排出による地球温暖化防止に対しては、いくら努力をしても自主的取り組みのみでは、十分に対応しきれなくなっている。このため今日広く、市場メカニズムと経済的手段の活用が注目されてきている。その中でも税制の活用、とりわけ環境税への期待が高まっている。しかしながら、企業サイドは、今日この環境税の導入に反対するあまり、その自主的取り組みの効果を、ことさら強調するきらいがある。環境政策の目標が、単なる一地域、一企業の範囲を超え地球規模に広がったいま、一企業あるいは特定のグループの努力のみで対応しきれない分野があることを認めねばなるまい。」引用終了。

ですから、このように企業だけでは無理ですし、お金を負担することが嫌だからやみくもに反対している部分があるということも押さえておいてください。

はい、じゃ次、次に行きます。環重要性のところの、環境省の試算のところに、これ、何かうさんくさいんだよ、という話があったと思うんですけれども、これについては、この否定側さんが言った資料が、昔の出した、環境省の試算ですよね。僕らは最新の…2008年とか9年の…9年か…2009年の環境省の試算とか出しているんですけれども、そのこれに対して打った否定側さんの資料っていうのは、昔環境省が出していたプランに対しての資料であって、今僕らがやっているものとは違うので、この指摘が当てはまるかどうか当てはまりません。

 

で、それから、環境税の効果が同じ資料で、どれぐらいあるか分からない、という話もしてたんですけれども、少なくとも、じゃあ、あのこの何か少なくとも環境税じゃなくて炭素税か炭素税によって固有に負担に出る部分っていうのがあって、さっき否定側さんが自分で言ってくれたように、企業っていうのは、お金をかければ省エネしてくれるわけですから、だったらその分の余地その分は、プランによって新しくしてくれる部分が生まれてくるんではないかと思っています。

はい、ではそれから、まあそのどれぐらいの規模になるか、という環境ビジネスの資料を読みます。

2008926日、読売新聞。

「経済産業省の試算によると、地球温暖化対策の国内市場は2015年までに05年比54%増の49兆円に[時間切れ]拡大させることができ、」終わります。


質疑応答

否定側質疑:竹久榊原

 

竹久:それでは質疑を始めます。えっと、じゃあちょっとお伺いしていきたいんですけれども、まずですね、ちょっと補助金の話が良く出ていたので、補助金の話から聞いていきましょう。まずですね、補助金はどうやって配るんですか。減税ですか。

榊原:どうやって配るか、ということですか。

竹久:だって、補助金って、だって一回お金を集めるわけですよね。それを分配する手段が要りますよね。それはどういう手段で分配するんですか。

榊原:それはプランで言っていることなんですけれども、まずですね税収を集めるじゃないですか。

竹久:はい、それは分かります。

榊原:はいはいはい。で、集めて

竹久:分配するときどうするんですか。

榊原:いや、それは分配する分野をプランで言ったと思うんですけども

竹久:だからその、分配の方法なんですけど、企業にお金を渡すんですか。例えばその国が企業にお金を渡すんですか。「あ、君のエコプランはいいね。お金をあげよう」そういう感じに渡すんですか。

榊原:ものすごく大まかに言えば、そうです。

竹久:あ、はい、わかりました。で、そこでお聞きしたいんですが

榊原:あ、だから実効性を伴っていないと駄目ですけれども、まあ

竹久:それで、その補助金っていうのが、実際国でうまく実行して、うまくいくんだっていう証明はどこでされてました。我々は、今の補助金はうまくいっていない、って言われたわけですけれどもあ、言ったわけですけれども、じゃ、補助金を、プラン後の補助金がうまく機能するんだって、どこで証明されました。

榊原:だからあの、少なくとも現在の環境省のプランとかにおいて、補助金がどうなるかっていう話は、肯定も否定も出していないと思うんですよ。昔の環境省のプランが駄目だっていうことは分かったと思うんですけど、だけど環境省だって、それを分かっているからこそ、何回もプランを出しているという部分もあると思うんですよ。

竹久:ああはい、ということで、じゃあ、その、まあ、どうやら環境省の試算が正しければ、補助金がうまく配分されるであろう、というぐらいのことですよね。

榊原:100%分配される

竹久:ああ、はい、分かりました。結構です。ありがとうございます。で、次行きます。そうですねお伺いしていきたいのは最後に読まれた資料をちょっと先に確認したいんですけど、これ、何か、エコビジネスの規模がものすごい増えているって話でしたよね。

榊原:はいはいはい。

竹久:これはでも、現状の話ですよね。

榊原:はい。

竹久:炭素税を導入したから増えるってわけじゃないんですよね。

榊原:あ、これはそうです。

竹久:はい。で、もう一つお聞きしたいんですけど、さっきその前の資料で、企業任せにしちゃ駄目だ、って、99年の話で言われてましたよね。

榊原:はい、言いました。

竹久:で、駄目だ、っておっしゃっていたのに、フタを開けてみたら、エコビジネスは普及しちゃったわけですよね、今。2015年にはものすごい数が普及するわけですよね。

榊原:それだけでは今足りなくて、故に二酸化炭素の排出とかっていうのも、もっと抑えなきゃいけないところができていないわけですよ。だから、現状で発展している部分というのももちろんあるし、それは認めるんだけども、それだけじゃまだ足りないから、さらにインセンティブを与える必要があって、それに合わせて二酸化炭素も減らそう、というのがプランです。

竹久:はい、ちょっとロジックをお伺いしたいんですが、あなた方は、企業に任せていたらうまくいかない、っておっしゃってました。で

榊原:足りない、っていうことですね。

竹久:足りない。足りない、ですね。わかりました。で、十分、というのはどういう基準なんですか。

榊原:十分っていうのは、だから、その、二酸化炭素を、理想的には80%減らすっていうことです。

竹久:なるほど、じゃあ十分、という基準は、80%を達成できる、そういう基準を満たすことが、十分、っていう基準なわけですね。

榊原:いや、今から減ることも十別に80%っていうのがゼロか一かじゃなくて、実際にプランによって、減る部分っていうのが少しでも出てくれば、それは十分意義があることだと思います。

竹久:はい、わかりました。次、デメリット2の反駁をちょっと見てください。フローを替えてください。その暫定税率を廃止して、いろいろやったら、月額負担は1500円だった、っていう、これ、試算ですよね。で、プランとかで、特に暫定税率を下げる、ということは言っていませんよね。

榊原:いやだって、暫定税率って、もう何か、廃止する方向で今進んでいるじゃないですか。

竹久:え、でもそれが、実際に肯定側さんの主張されているような形で実行されるということは、肯定側さんも証明されていない、ということですよね。

榊原:え、いやだから、そうじゃなくて、あのプランでどうこう我々が新しくやるんじゃなくて、今、の、民主党とかの意向とか、検討されていることとして、暫定税率っていうのは廃止の方向に向かってますし[時間切れ]

竹久:あ、わかりました。ありがとうございます。以上です。



否定側第二立論

否定側第二立論:玉置繁之 ただしつけ麺に限る

 

はい、始めます。肯定側の議論から行ってください。肯定側、論点1A1点目のところで、いろいろ温暖化で被害がある、という話がありました。しかしながら、1点目、これは日本がやらなければこのまま続く、という証明がありません。彼らも言っているように、世界中がこのように変わっているわけですから、これは日本は関係ないと思います。2点目、逆にそうだとして、日本がやれば解決する、という証明もありません。日本がやらなければ駄目、日本がやればOK、ここまで証明できなければ、このインパクトは立ちません。

続いて、重要性に行ってください。重要性1点目のところに関して、まず、達成不可能、ということがありましたが、しかし、これに関しては、具体的にどうなるのか、そこが証明がありません。

その次、2番目、省エネの話に移ってください。省エネで、2番目のところで、ドイツでいろんな雇用が増えた、という話がありました。まず1点目、これ、なぜ増えたのか、という、この根拠が全く不明なんで、そこ、確認してください。で、2点目、さらにですね、これって、ドイツと日本って、いろいろ違うと思うんですよ。例えば、雇用環境とか、炭素税どれだけの税率をかけるのか、どのように使うのか。いろんな違いってあると思うんですよ。その中で、なぜドイツのケースが日本に当てはまるのか。そこを彼らがちゃんと証明すべきです。3点目、そして日本というのは、そしてあのエネルギー効率はほぼ世界トップのため、劇的な効率改善は不可能です。

地球環境産業技術研究機構副理事、茅、2008年。

「日本のエネルギー効率が世界のトップであるからといって、効率向上の余地が全くないというわけでは必ずしもない。地道な努力が必要である。しかし、トップであるということは、現状の技術で改善できる余地が小さいこともまた事実である。効率の悪い設備がたくさん存在している国とは、対応が異なるべきである。」引用終了。

で、3番目のところで、評価につながる、というお話がありましたが、じゃあ、評価されなくなってどうなのか、そこのインパクトを彼らが証明していません。そこを確認してください。

 

デメリット1。デメリット1点目、まず2つ大きく反駁がありました。まず1つ目の反駁として、価格転嫁すればいいじゃないか、という話がありました。まず1点目。これ、彼らは価格転嫁できるということが、証明がありません。これは、彼ら自身が価格転嫁の話を出したわけですから、彼ら自身が証明すべきです。2点目、それは不可能だ、ということを私たちが証明したいと思います。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング、2008年。

「財やサービスの販売シェアが大企業に比べ総じて低い中小企業は、仕入れ価格などのコスト上昇分を販売価格へ転嫁する力が大企業に比べて弱いと考えられる。[中略]実際、日銀短観で今回の景気回復がはじまる2001年度からの足下の2007年度にかけての売上高経常利益率の推移を見ると、大企業は2.4%ポイント改善しているのに対し、中小企業は0.5%ポイントの改善にとどまっている。大企業と中小企業の景況感格差拡大させている原因の一つには、価格転嫁力の違いがもたらす収益格差の拡大があるようだ。」引用終了。

このように、価格転嫁というのは非常に難しい、ということです。

その次、2番目として、全体として大きな問題にはならない、っていう話がありました。まず1点目、これに関しては、GDP0.002%しか下がらないって言っているんですけど、何故そう言えるのか、そこの根拠っていうのが全く不明確なんです。そこを確認してください。2点目、私たちは、中小企業というのは、ひと・もの・かねの制約が非常に強い、だから、資金繰りとか、非常に難しくなりやすい。そしてこの彼私たちが言っているような、2.7百万…31万円〜2.7百万円。こういった負担っていうのが非常に重い。さらに彼らのプランっていうのは、私たちのプランの2倍近い負担になる。これは非常に重いことである、ということ。これら一切反駁がありませんでした。私たちの方が明確にロジックを示しています。そこを確認してください。3点目。そして中小企業というのは、今、経営がギリギリにあるため、ちょっとでも負担が増えると、潰れてしまう危険は非常に高いです。

中小企業実体基本調査2008年度速報。

「我が国経済は、200711月から以降景気が後退し、特に、2008年の秋以降は、米国発の世界的な金融危機の影響から、輸出、生産の急激な減少、それらに伴う収益の大幅な悪化に見舞われました。とりわけ、中小企業は、その影響の直撃を受け、かつてない厳しい経営環境に直面しています。」引用終了。

で、そんな中で、これだけの負担というのは、非常に重いものになると思います。で、2点目として、そういった風なですね、利益の悪化っていうのは、中小企業の資金繰りに致命的な影響を与えます。

日本政策金融公庫総合研究所、2008年。

「今後の金融機関の貸出姿勢について詳細に眺めてみると、世界経済の停滞や内需の低迷等を受けた国内経済の不振等から企業業績は全般的に悪化し、倒産が引き続き増加していること等もあり、金融機関の貸出姿勢は慎重化の度合いを強めている(図表6左)。貸出先の信用リスク評価を見ると、前回景気後退局面ほどはまだ低下していないが、大企業よりも中小企業に対してより厳格化する動きがみられる。(図表6右上)。[中略]金融機関の貸出態度以外にも、業績悪化に伴う売上や利益水準の悪低下」利益水準の低下、ですね「等から中小企業の債務負担割合は一層高まると考えられ、そのことも資金繰りの窮屈[きゅうくつ]化要因となろう。今後の中小企業の資金繰りについては、より一層注視していく必要がある。」引用終了。

このように、非常に危険なわけなんです。で、それでですね、こういった中小企業というのは、経済の源であるため、こういったところにダメージを与えるということは、日本経済全体に非常に致命的な打撃を与えかねません。

原油高騰・下請中小企業に関する緊急対策関係閣僚会議閣僚会議ですね2007年。

「わが国中小企業は、企業数で99%を超える高いシェアをもち事業所で働く従業者数は全体の約70%を占めている。いわば経済の活力の源であり、地域経済を支えている。環境税が導入された場合、環境負荷に対する新たな費用負担が生まれ、地域経済の活力にも影響する可能性もある。」引用終了。

このように、全体的に大きなダメージになります。

そして、Bの資料、ここに関しては全く反駁がありませんので、伸ばしてください。こういった資金繰りの悪化というのは、中小企業の倒産の原因にもなっている倒産の原因になり、中小企業は、実際にそれで倒産している、こういったことを確認してください。ですから、私たちの方が、より明確に、何故中小企業が潰れるというのか、そしてそれが何故日本経済に悪影響を及ぼすのか、そこを明確に証明しています。彼ら、肯定側はですね、エコとかいう話をしていたんですが、これというのが、具体的にどれほど創出され、それがプラン固有の効果というのがどれぐらいなのか、ここを全く証明できていません。ですから、具体的に証明している私たちの方を取ってください。

それでは、デメリット2に対して、ちょっと…1枚だけ資料を読みたいと思います。低所得者というのはあの温暖化に対して、環境税とかに対して、対策を取りにくいです。

2004年、NGO環境持続社会研究センター事務局長、足立。

「図表4-5は、炭素税を課した場合の所得階層別の負担額を示しています。低所得者ほどエネルギー使用量は少なく、若干炭素税の負担額は小さくなります。しかし、低所得者と高額所得者の所得格差はそれよりも遥かに大きいので、「所得全体に占める炭素税の負担割合」は低所得者ほど高くなります。炭素税は省エネ努力で支払いを減らすことができる税ですが、低所得の世帯は富裕な世帯と比較して、エネルギー消費がより少なく省エネの余地が小さいことは統計上も明らかです。富裕な世帯と比較して、太陽光パネル・CO2排出の少ない自動車・低環境負荷型の住宅の購入といった手段をとることも経済的に困難です。」引用終了。

というように、低所得者にとっては非常に大きなダメージになり得るんだ、ということが言えると思います。ですからこのような逆進的な税は導入すべきではありません。[時間切れ]以上です。



質疑応答

肯定側質疑:榊原玉置

 

榊原:はい、じゃあ始めます。お願いします。

玉置:はい、お願いします。

榊原:先に、立論の方にもう一度質疑させていただきたいんですけれども、今言っていただいたことと関連するんですけど、逆進性っていうのが、炭素税は強くて良くないって話だと思うんですけれども、否定側さんとしては、逆進性のある税っていうのは、それはそれだけでもういけないんですか。

玉置:それはそれだけで、憲法的に問題である、というのは、私たちの1枚目の話でも言っている

榊原:じゃ、他にある逆進性のある税っていうのはどうなんですか。今の存在は。

玉置:基本的に良くないものだと考えております。

榊原:なるほど。じゃあ消費税とかも本当は良くない、と。

玉置:良くないと思っております。

榊原:けど、じゃあその違いは、消費税と、炭素税の片方は良くて片方は駄目、というのは何なんですか。

玉置:えっとですね、この環境税っていうのは、私たちが言っているように、所得が低い人ほど、そういった投資もしにくいわけですから、そういった風な消費税とかだったら、消費を下げるということはある程度可能じゃないですか。でも、こういった環境っていうのは、それを減らすことが非常に難しいものであり、その分、低所得者への負担が高まっている、と

榊原:じゃあ、否定側としては、その個人単位でかかってくる消費税の税金の部分っていうのは、どういうことをするときにかかってくるものだと思っているんですか。

玉置:ん、どういうことですか。

榊原:あのー、消費税はかかる払う機会があるわけですよね。で、それは、どういう形で税を払うという風にお考えですか。消費者が、個人が、ですか。

玉置:消費に対して払っているんじゃないですか。

榊原:じゃ、ものを買うときってことですか。

玉置:もちろん。

榊原:え、じゃあ、ものを減らすってことを、消費税のときと同じにやればいいんじゃないんですか。

玉置:ん?

榊原:だって、ものを買うときに税がかかるわけですよね

玉置:ええ、ええ、いや、だから、私たちは消費税というのも、基本的に悪いものだというスタンスなわけなんですよ。だから、消費税がいいからといって、環境税がいい、っていうことにはならないと思います。つまり、私たちは、導入すべきかどうかを話しているわけなんですから、消費税が仮に悪いものでも、さらにそこに環境税という悪いものを追加すべきではない、というのは当然だと思います。

榊原:ああ、なるほど、分かりました。じゃあ、その次に移ります。その中小企業に対するところの議論で、今挙げられた資料で、まあその、何でしたっけ中小企業がに、いくら負担が行っているってありましたっけ。

玉置:中小企業がえっと、ちょっと待って資料見せてえーと、ちょっとすいません…2400円の試算で、31万円から2.7百万円の間。

榊原:それはだから、あの、年に、ですよね。

玉置:はい、年です。

榊原:で、その31万からいくら、っていうのは、企業にとってどれくらい悪いものなんですか。

玉置:ひと・もの・かねの制約が大企業より強いことから、決して小さい値ではない。

榊原:はい、で、でも、中小企業って、いろいろありますよね。その、それこそ何か、23人しかいない町の工場と、比較的大きい中企業ってあると思うんですけど

玉置:もちろんあります。

榊原:で、そういうところが、全部一緒くたにその資料で言えるんですか。

玉置:いや、もちろんそんなことは言えませんが、ただし、全体として、中小企業はこういう傾向にあり、そして全体としてこれぐらいの負担があって、それっていうのは、確かに一部のところにとってはそんなに大きな負担じゃないかもしれないですけど、逆に、一部のところにはものすごく大きい負担ですし、全体で考えるならば、これぐらい、ということです。

榊原:なるほど、わかりました。で、その、中小企業の話で、我々、その雇用がどれぐらい増えるか分からないじゃないか、って話があったと思うんですけれども、じゃあ、事業所、中小企業っていうのはどれぐらい潰れるんですか。

玉置:事業所、中小企業は、どれぐらい潰れるか、その具体的な数字はもちろん挙げられません。

榊原:はい、じゃあ、えっと、まあ、全体で見ると中小企業っていうのがまずくて、で、それがどれくらいかわかんないけど、まあ潰れる部分があるだろう、っていう話

玉置:で、そこに関しては、[時間切れ]我々は明確なロジックを示しております。

榊原:はい、わかりました。



否定側第一反駁

否定側第一反駁:竹久真也 ただしつけ麺に限る

 

それでは否定側第一反駁を始めます。

まずデメリット2の議論から整理していきます。デメリット2をご覧下さい。で、デメリット2にあった反駁なんですけれども、何か、暫定税率が導入されたら、きっと負担は安いはずだよってこと。まず1点目、プラン暫定税率が導入されるっていう証明責任は肯定側にあります。2点目、だから、生活が厳しいから暫定税率を廃止しようと言っていたのに、そこに炭素税を導入しちゃったら、やっぱりこういう負担増えちゃうわけじゃないですか。だから、そういうふうに、炭暫定税率を導入しなければいけないほど困っている人たちを、さらに苦しめるプランなわけですね、結局このプランは。だから、結局炭素税によって、固有の負担が発生しているんだ、この論点を取ってください。で、よって、この負担が生活者、特に燃料をたくさん使う家庭については、すごく深刻な問題なんだ、この観点も残っていることを確認してください。

ではそこでですね、このデメリットが何故重要かを説明していきたいと思います。で、これ、まず最初…1NCの最初に述べたんですけど、応能負担の原則、より払うことができる人に税金を課すべきだ、そういう考え方ですね、税金の基本的な考え方。で、それに対して炭素税はどうやっているかっていうと、その、自分でエコ商品を買ったりですね、それからエコ投資をして、その削減…CO2を削減できるような企業とか、そういう、そういうことをできる人たちに課税するだけでなく、できない人たちにまで重い負担を強いている。しかもその負担っていうのは、できない人、つまり低所得の人たちにとってより深刻なわけですよ。だから、税制度として、そういうふうに逆進性が高くて、しかもその、不利な人をより不利にするようなですね、制度を導入することはやはり税の導入すること税の導入の是非を議論する論題において、これは非常に、否定されるべき論題である、ということになるので、このような税の不当性っていうのを、上回るほどメリットがないメリットがないと判断した場合、是非否定側にボートして欲しいと思います。

次ですね、肯定側の議論をちょっと、上から見ていきたいと思います。

まずですね、これ、今再三確認してきたんですけれども、内因性地球温暖化対策が必要かどうか、といことで、何で日本がやらなければいけないか、そして、日本がやったら世界がどう変わるのか、そして、プランでそれがどう有意に変わるのか、この点が全然説明されない。これは最初から述べてきたんですけど、今でも説明されていないので、ここはやっぱり、良く分からないので、そもそも、その、本当にそういうことが必要なのか、つまり、肯定側の描いたような世界というのが本当に理想なのか、国民生活を犠牲にしてもやるメリットがあるのか、そこの時点ですでに分からない。つまり、立ったとしてもあまり取れない、ということですね。

で、次。解決性、というか、そのアフタープランの話をちょっと見ていきましょう。で、アフタープランで問題になっているのは、企業サイドの話を整理していきます。まずですね、補助金でうまくいく、っていう反駁が基本的な方針だと思います。で、ここでまず1点目、そもそも、やっぱそれは質疑でも確認したんだけど、どういう補助金で、それが何でうまくいくのかが説明されてません。で、この証明責任は明らかに肯定側にあります。で、2点目。現状の補助金というのがうまくいっていない、という反駁に対して、何か環境省も考えてるんじゃない、と言っていたんですけれども、うまくいく、っていう証明は肯定側から無かった。3点目、で、技術開発自体が非常に難しいから、補助金をやったからといって、うまくいくものじゃない、という反駁、これが完全に残っている。で、4点目、環境省というのは、基本的に導入側なわけですね、炭素税の。ということは、基本的には、その、試算というのも、いい方へ、いい方へ言うこと、これは誰でもやりたいことだと思います。でも、だからこそ、環境省のプランを鵜呑みにしちゃって、国民生活に負担を押しつけてもいいやって、そういう単純なのが良くないんですよ。で、5点目、えーとですねすいませんそれでですね、もしそういうことを鑑みても、プランがうまくいくんだ、補助金がちゃんと機能するんだ、って肯定側がおっしゃるんでしたら、それは肯定側が明確に証明すべきです。で、それはまあ、もうすでに証明されている[不明]ですから、これ、この後証明するのは、ちょっとレイト[Late]じゃないかな、と思います。

で、次。えーとですね、次、税の観点から見てみましょう。税の観点。税はどういうシステムか。炭素税というのは、最初に企業からお金を取っちゃうわけですね。で、企業はお金を取られちゃうわけですから、投資に使うお金がなくなるじゃないですか。それは当然ですよね。だって、投資ってお金を使うことですから、その、使いたいお金が、国に取られちゃう。で、そのお金を使って投資する、って、ないお金は使えませんから、やっぱ、投資が進むよりもむしろ炭素税で減退しちゃうんではないか、って考えるのが自然だと思います。ですから、税というシステムをつかって、本当にその、企業が投資を進めるようになるのか、っていうところは、肯定側が証明できていない、むしろ減る、と考えられます。

で、最後にですね、結局肯定側も認めているんですけど、今でも結局、企業というのはエコに向かって動いているわけですよね。で、それを何でプランで加速しなきゃいけないのか、っていう証明はなくて、で、それが不十分だってその不十分という基準も良く分からないし、じゃあ、何で肯定側のプラン後は十分なのか、という証明もないので、ま、結局企業が勝手にやるエコビジネスをやってくれるわけですから、それでいいんじゃないかな、と思います。

で、消費者の話消費者の行動が変わるかどうか、っていう議論に移りたいんですけど、ま、これはやっぱり変わる理由が分からないし、結局その長期にインセンティブが働くとは思えません。

で、次。最後に汚染者負担の原則についてふれていきたいと思います。汚染者負担の原則なんですけど、結局、経済に任せちゃって、省エネをやっている企業が有利になって、省エネをやっていない企業が不利になる、というのは、別に市場経済に任せてもできるわけですから、何で税を導入しなければいけないか、分からないですね。それに対して、否定側っていうのは、炭素税っていうのは逆進性のある税で、税制として問題があるから導入すべきでないっていう点で、この税を導入すべきか否か、っていう論題において、税の観点に注目した否定側の[時間切れ]分析の方が優れていると思います。以上です。


肯定側第一反駁

肯定側第一反駁:升川航 CDC

 

じゃ、始めていきます。

まずデメリットの方から確認してください。デメリットの1点目ですね。これ、中小企業が価格転嫁ができるかどうかっていうのが、結局問題なんですけど、あのー、これ、そもそもはですね、税金は一律にかけるわけです。今までのように、勝手に企業間競争の問題じゃなくて、全ての企業に一律にかける。だから企業としては、そのまま価格転嫁することは十分可能になります。

あとですね、これ、税金っていうのは、例えば消費税なんかは、入れて、その消費税をそのまま下の方に、あのまあ、最初に入れたところから、次に買うところまで、導入していくわけですよね。で、その、導入しないっていうことはできないわけです。だから、そもそもこれ、税金である以上、その最初に輸入したところから、次買う時に、炭素税分が転嫁されていく。それは、税金だけでなく、自然なことだと思われます。

で、あとえーとですね、2400円の負担彼らは2400円の負担が、試算だと、企業にとっての負担だということを言っていましたけど、これはまずプランを確認してください。プランでは、免税や減税っていうことを言っています。で、この2400彼らの主張する、その試算と、我々のプランとは違います。

で、次ですね。デメリットの2点目の方に移ってください。デメリット2点目なんですけどデメリット2点目としては、暫定税率の証明が無いっていうことを言っていましたが、我々が既に述べたように、この、暫定税率の廃止っていうのは、このまま環境省でやる、ってことを述べているんですよ。だから、このままいけば、この、暫定税率の廃止っていうのは、当然行われるわけなんですね。これは、既定事実として取ってください。だから大丈夫です。

で、えーと、このデメリット2点目の問題として、彼らは月額1600円の負担が大きいんだよっていうことを言っていましたが、我々のプランでは、月額年で月額としては90…100円程度の負担しかありません。だから、低所得者にとってのこの深刻性の問題は、少ないと思われます。

で、えーと、汚染者負担ですね。あ、すいません不利な人を逆進性が問題だ、っていうことを言っていましたが、逆進性であっても、例えば消費税である以上、あるわけなんですよ。つまり、必要だから入れる。で、消費者低所得者でも払えないわけじゃなくて、払えるんだったら特に大きな問題とはないと思われます。

じゃ、肯定側の方に移ってください。で、肯定側なんですが、まず、温暖化の被害、っていうのは彼らは認めているんですね。だから、温暖化自体を止めることは十分必要なわけです。それから、CO2を削減する、これは重要な重要な問題です。日本だけ…CO2を減らすこと自体は重要です。これを取ってください。

で、アフタープランのところを見ていきたいと思うんですけど、まず、消費者にとって、炭素税を導入することで、エネルギーコストがかかる、これ自体は残っているんですね。で、エネルギーの値段が上がるから、だから、エネルギーのコスト削減をしたいと思うわけなんですよ。そこで、需要が増える、例えば、エコカーですね。今ガソリン車も普通のガソリン車も、エコカーもある。で、そのエコカーを、より買う一例ですけど、買うようになる可能性っていうのは十分あります。で、そこに需要が発生するわけなんですよ。で、そこに企業が発生した需要に対して、企業が、そういった商品を、より売ろうとするわけですね。で、そのために今までエコ製品は、より売れるようになる。で、エコ製品じゃなかったものは、エコ製品になるように、改良して企業がしていく、ということですね。そこで、CO2が排出されるのを、削減が、進んでいく、ということは、ここは残っています。

あとですね環境省プランで、補助金は駄目だ、ってことを言ってましたが、我々のプランでは、まずえーと、エネルギーコストに、お金をかけることで、そこに差額が生まれて、そこに補助金だけじゃないんですね。エネルギーコストをかけることで、需要を喚起させよう環境と消費者の[時間切れ]環境を変える、ということが残っています。

 


否定側第二反駁

否定側第二反駁:玉置繁之 ただしつけ麺に限る

 

私たちは、なぜ税でなければならないのか、そこを問いたいと思います。本日の論題は「環境税を導入」です。従って、税として、何故意味があるのか、そこを問う必要は絶対にあります。

それではどうなのか。まず、肯定側が言っているように、環境税以外にも、例えば排出権取引、太陽光など、いろんな方法があるわけです。その中で、何故税なのか、そして、税というのは、憲法的に逆進性というのは認められない。つまり、負担できる人ほど負担すべき、というスタンスがあります。そこを確認してください。

では、デメリット2

デメリット2点目、暫定税率がなくなる、そこは認めましょう。しかしそうであることはどうか。デメリット2Bの資料をまずご覧下さい。つまり、今、こういった人たちは、非常に苦しい生活をしているわけなんです。それが、暫定税率がなくなることで、やっと救われるところだったわけなんですね。それが、プランを取ってしまうとどうなるのか。それは、1600円、月額増える、Aの話を延ばしてください。そして、全体としてみると、肯定側も負担が増えることは認めています。つまり、せっかく救われるはずだった低所得者が、またこの、もとのように、あるいはそれ以上の負担を強いられてしまうわけです。そんなプランを何故導入しなければいけないのか。それが許されるとしたら、メリットというのが、非常に、もう十分なものである、そこまで証明できなければ、我々の方にボートすべきです。

では、メリット、そこまで証明できているのか。まず、メリットの方に行ってください。まずですね、現状においても企業の投資は進んでいるんだ、という、ここの話を延ばしてください。論点2で言った話ですね。で、その後、ターンの投資の話投資がかえって減る、という話、ここ、完全に残っています。つまり、まず1点目として、補助金というものが、どういう風に払われるのかも分かりませんし、2点目として、仮に補助金が払われるとしても、税という形である以上、まずキャッシュアウトが先なんです。そして、キャッシュがなかった場合ですね、当然投資もできませんから、投資というのは、当然減少してしまいます。それはその後補助金が入ってきたとしても、まずなくなるわけですから、それはできませんね、投資、ないものは。というわけで、投資は減ってしまいます。そうなると、肯定側の言っているような省エネ産業、こういったものは全てひっくり返り、こういった風な投資はできなくなってしまう。ということを確認してください。ですから、私たちは、税であるべきではないと思いますし、この時点で否定側にボートできると思います。

その次、重要性にいきましょう。重要性、まず、温暖化の話については、私が2NCで言ったように、日本の行動、これの固有の効果というのが分からないので、取らないでください。

次、1番目と3番目、ま、潮流であるとか、評価ということ、ここに関しても、具体的なインパクトが分かりません。ですから、これは正当化する理由にはなりません。

最後、2番目、省エネの雇用。雇用という問題は確かに重要だと思います。しかしながら、1点目として、肯定側は、何故このような雇用が増えると言えるのか、そこが証明できていない。2番目として、ドイツの例に関しても、日本においてこれが当てはまる証明がないという、私の2NC。で、3番目として、それは日本とドイツは違うんだ、という話。これらが全てドロップされています。以上のことから、肯定側が言う、雇用が拡大するという論拠、これは非常に薄弱なものであり、そうである以上低所得者に負担をかけてしまう、逆進性のある税、こんなものは導入すべきではありません。

では、デメリット1 デメリット1点目のところで、一律にかけるから価格転嫁できるだろう、という話がありました。まず1点目として、これはニューアーギュメントです。これは2ACで出すべきです。2点目、さらに私が2NC で出したようにですね、中小企業っていうのは販売シェアが弱いため、価格転嫁がしづらい、ここは残っているわけなんです。一律にかけるからできる、と言いたいのであれば、ここは肯定側を証明すべきでした。これ以降に証明があっても、当然ニューです。

次、何か、プランと違う、という話もありました。まず1点目として、これもやはりニューです。補助金があるからプランと違う、というのも、やはりニューです。これは2ACで出すべきです。2点目、さらに、補助金があるからといって、これで大丈夫、という証明も一切ありませんでした。で、3番目、さらにですね、この、プランの「補助金」というのが具体的にそもそもどういうもので、どうやってやるのか、さらにその効果、これら全てが証明されていない、以上で取ることはできないと思います。

そうであることはどうなのか、デメリット1Aを伸ばしてください。ここで言っているように、中小企業にとっては非常に大きな負担です。そしてそうなるとどうか。中小企業は今ギリギリの経営をしているため、潰れてしまいます。そこは認められています。資金繰りが悪化して潰れてしまう。そして、Bのところでも言ったように、倒産する。そうすれば、当然雇用に悪影響を及ぼします。ここで比較をしますと、否定側というのは、どのようなプロセスを経てどうしてデメリットが起こるのか、ここを明確に証明しています。それに対して、肯定側は、これを超えるほど、雇用による環境による雇用が大きい、ここは証明しきれてないと思います。そうであるならば、逆進的な税、こういったものを出して低所得者に負担をかけること、これは絶対に[時間切れ]許されないと考えます。以上です。


肯定側第二反駁

 

肯定側第二反駁:清藤大介 CDC

 

始めます。皆さんのパラダイムは何ですか?それは政策立案者ですよね。では政策立案者の視点に立って考えていきましょう。ではですね、もし、今これからは、自分が政策を立案するとき、その政策を実際に実行するかどうかを決める時に、ジャッジの皆さんがどういう風に判断するかを考えて欲しいんですね。で、その時に、日本は、何か…CO2を他の国が減らすからっていって、私は日本は、CO2は減らしませんっていうことを、本当に言えますかっていうところが一番重要なんですよ。否定側は、何か、勝手に他の国がやっていくから、日本じゃなくても全然いいよね、ってことを言っているんですけど、日本っていう国を背負ったあなたの政策を立案するときに、全然しなくてもいい、ということを言えるのかどうかで、ジャッジをしてください。ですから、この時にもうすでに、やはり、京都議定書とか、いろいろ…80%削減しないといけないな、と思った人にはもう肯定側にボートしてください。

はい、では個別の議論を見ていきたいと思います。ではですね、否定側の議論が一番多いので、見ていきたいと思うんですけれども、まず否定側、まず、デメリット2点目、これ、分かりやすいんですね、で、デメリット2点目で言われていることっていうのは、まあ、月額94円の負担になるんだろうな、っていうのは、多分認められたと思います。特にそこに対しての反論はありませんでした。で、もしかしたら、他の地域に済んでいる人たちだったら、もうちょっといっぱい使うかもしれないから、94円が180円になるかもしれないけど、それくらいの、月の負担である、ということですね。ま、ですから、いつもハンバーグ食べていたのを、豆腐ハンバーグに変えるくらいの負担なんですよ。で、これが駄目だ、って言っている否定側っていうのは、どうなのか、っていうことなんですね。

で、じゃあ次。デメリット1点目。この負担をこれを見ていきたいんですけど、じゃあ、中小企業っていうものを、一個一個考えていきたいんですね。質疑応答とかでもあったんですけど、一部の中小企業は確かにたくさんの負担が来るし、一部の中小企業には負担がこないよ、ということが述べられていたと思います。では、どういうところが一部なんでしょうか、っていうことが必要なわけですね。一部って、その例えば、いっぱい払うとこっていうのは、CO2をたくさん出すところ化石燃料をたくさん使うような、そういうふうな浪費をしているような中小企業の場合には、いっぱい炭素税を払わなければならないんだよ。で、一部の中小企業、それは、あまり払わなくていい中小企業というのは、そういう風なエコな投資をしていたり、化石燃料をあまり使わないところは払わなくていいんだよ、というところなので、私たちは汚染者負担原則に則ると、その一部のたくさんね、あの化石燃料を使っているようなところの人たちが払うのは、しょうがない、という風に私たちは考えています。ですから、その人達がどういう風に動くか、というのが考えて欲しいんです。で、ここでどういう風に動くかを考えていくんですけれども、まずひとつは、否定側が言うようにですね、負担が耐えきれなくなって潰れていく企業もあるもう自分たちで努力もできない、というふうに潰れていく企業もあること、認めます。そういうところも確かにあるかもしれません。しかし、その中でも一部の企業であったり、大部分か、それは分からないんですね。その規模については、否定側は述べていないので、どれくらいの規模になるのか、分からないんですけれども、もしかしたら、その自分たちで省エネ投資をやっていった方がいいんじゃないか、少し頑張って省エネ投資をやった方がいいんじゃないか、っていうふうに動く企業がある、っていうところは、これはひとつ資料があって、その資料というのは、2ACで出した99年の石さん、っていう資料があって、それは、今現在の自主努力じゃ駄目だよ、というところに対して反論が無くて、炭素税とか、国が何かをかけないと駄目なんだよ、というところに対して反論がなかったんですね。こういう風に国がかけることによって炭素税をかけることによって、動くところがある、というところは認められているんです。ですから、この部分が残っている以上、そういうふうに、環境に配慮したように動く動いていくような中小企業もある、というふうに考えてください。

では、中小企業の中で、一部が潰れて一部は省エネとかをしていく、と。で、省エネとかをしていったら、まあ、あの、国私たちのプランを見て欲しいんですけど、補助金のことばっか考えているんですけど、私たちのプランをもう一回見てください。補助金の話はあんまりしてなくて、減税とか地球温暖化対策の歳出でやりますよってこと、ちゃんと言ってますよね。立論段階でプランで。で、ですから、歳出を減税っていうプランがあるんですね。ですから、そういう風に省エネ投資をいっぱいやってますよ、っていうことを国に言うことによって、そういう企業っていうのは、あまり税負担っていうのが軽くなっていくっていうことを考えてください。ですから、これは別にニューでも何でもなくて、プランから最初にある状況なんで、それをもってきただけなので、特に問題はないと思います。

で、じゃ最後、比較していきたいと思います。否定側の立場っていうのは、ま、税のかけ方の問題なんだよ、ということを言っているんですね。で、税のかけ方でじゃあ、でも、消費税って、今かけてる状況があって、で、別にカウンタープランで消費税をなくさないんで、ま、もし、何かしらの利益とか、そういう風に、かけなきゃいけない状況であれば、税は逆進性があってもかけなきゃいけない、というのが否定側の立場だと思います。消費税の話からしてですね。ですから、その時に私たちは考えなければならないのは、CO2を減らしていかないといけない。それは国として行動していかないといけない、ということですね。ですから、そのために、世界のためにも、日本は一緒にCO2を減らすために環境税を導入すべきです。終わり。




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