Japan Debate Association

第17回JDA春季ディ ベー ト大会決勝戦

2011年3月6日

論題:日本国は原則全ての職種において外国人労働者を認めるべきである。

肯定側:すべてがFになる(松田拓・玉置繁之)
否定側:ゆうべんかい(當山泰城・石崎英治)

編集:安藤温敏

はじめに

2011年3月6日、国立オリンピック記念青少年総合センターにて、第17回JDA春季ディベート大会が開催された。三試合の 予選の結果、決勝戦に進出したのは、「すべてがFになる(松田拓・玉置繁之)」と、「ゆうべんかい(當 山泰城・石崎英治)」の二 チームであった。

決勝戦のジャッジは、飯田浩隆氏、稲田誠氏、瀧本哲史氏、廣江厚夫氏、松村直樹氏の五名。五人全員が肯定側に投票し、「すべて がFになる」チームが優勝した。本大会のベストディベーター賞は、玉置繁之氏が獲得した。

本トランスクリプトは、決勝戦の模様を収録したものである。

本トランスクリプトに掲載されている証拠資料の出典情報は不十分であり、原典の確認は行っていないので、使用を検討する際は、 必ず原典にあたってから利用していただきたい。

肯定側第一立論

肯定側第一立論:松田拓 すべてがFになる

はい。始めます。

メリット、「労働力人口の増加」。

A) 内因性。労働力不足の日本。

1 短期的視点での分析。現状で様々な企業で労働力不足になっております。

獨協大学名誉教授、桑原、2008。
「労働力不足の兆しは、すでに各所に見られます。たとえば、研修生や技能実習生といった制度が、労働力不足の補填のためにかなり使わ れていて、さまざまな深刻な結果を呈していますし、「偽装請負」といった憂慮すべき事態もマスメディアで話題となりました。」終わ り。

実際に、2010年の調査でも、34%もの企業が、人手が不足していると答えています。

産業能率大学の2010年の調査です。
「今年4月入社の採用活動状況を尋ねると、「当初の予定より質・人数ともに下回っている」が21.5%、「当初の予定通りの質を確保 できたが、人数は予定を下回っている」が12.2%で、この2項目を合わせた約34%は、予定より人数が下回っている状態にあると回 答しています。」終わり。

さらに、日本人が就きたがらない職場で外国人が働いているという現実があります。

那覇市議会議員、上里、2003。
「企業側が働き手を求めているのに、残念ながら日本人の働き手はこないという現実があるのはすでに述べてきたとおりである。[中略] 日本人が働かない、働いてもすぐにやめてしまうような工場、作業現場で、多くの外国人が貴重な労働力となっているのだ。」終わり。

こうした企業の中には、人手不足から倒産するところも多く、外国人労働者を求めます。

法政大学助教授、佐野、2003。
「3K(キツイ、汚い、危険)とされた中小工業は、膨大な受注を抱えながらも人手がまったくとれず、労務倒産に至る企業も少なくな かった。これらの中小工業のなかには、日本人労働者の採用を諦め、外国人労働者で代替しようと採用ルートの整備を画策する企業も出て きていた。」終わり。

2 長期的視点での分析。今後少子高齢化により、労働力人口が、約3300万人も減少します。

内閣府、2003。
「2000年時点の生産年齢人口は、8,622万人で、総人口に占める割合は68.1%となっているが、これが2050年にはそれぞ れ、5,389万人、53.6%にまで低下することが見込まれている。」終わり。

こうした結果、産業全体で人手不足が生じ、外国人労働者が必要とされます。

元敬愛大学教授、吹田、2005。
「量的な問題としては、若年層の絶対的不足をおぎなうために、外国人労働者をもっと多く導入することが、今後避けて通れない問題にな ろう。これは製造現場、建設現場、サービス職種、についてすべてそうである。」終わり。

こうした長期的な不足に対しては、今のうちから対策を打つべきです。

日本経済研究センター、2010。
「労働人口の低下は、どうやら避けられそうにもない。外国人労働者受入には制度設計から、その実施までに多大な時間がかかる。人材不 足が顕在化してからではなく、議論は早急に開始しなければならない。」終わり。

B) 重要性。

1 労働力不足によって企業が倒産、海外移転することで、国内産業が空洞化します。

那覇市議会議員、上里、2003。
「外国人労働者を受け入れずに労働力不足を解消できない状態が続けば、事業を継続できないという差し迫った状態に陥る懸念もある。 [中略]単純労働を目的とした外国人の受け入れを拒み続けるのであれば、中小企業が労働力不足を理由に事業を閉鎖したり、海外へ生産 拠点を移転させる動きがさらに加速することだろう。」終わり。

2 こうした産業に、素材産業等、日本になくてはならないものもあります。

労働と健康、第183号、2004年。
「日本の産業になくてはならないにもかかわらず日本人が働きたがらない金属プレス、メッキ、プラスチック加工、建設・解体などの職場 では、移住労働者に頼るしかない状況にある。」終わり。

こうした素材産業や中小企業があることこそが日本産業の強みとなっているため、こうした産業が日本からなくなれば、大きなダメージと なります。

日本経団連、山本、2004年。
「戦後、日本の産業がなぜ強くなったのか、自動車や精密機器などの商品がなぜ世界を席巻したのか。それは裾野の広い、足腰の強い素材 産業や、技能を誇る中小企業が存在したからです。総合力のある産業構造であったからこそ、国際競争力を発揮できる。このバランスを 失ったら日本は非常に危険な状態に陥ります。」終わり。

3 また、こうした空洞化による人材・技術の流出が、さらなる経済の悪化を招くという負のスパイラルを起こします。

アスカクリエイション代表取締役、堂園、2011。
「少子高齢化が進む日本において、技術・有能な人材の海外流出は国内の空洞化を進行させ、さらなる経済悪化を招く負のスパイラルを形 成し、深刻な問題となっています。」終わり。

4 プリザンプション。企業にとって誰と契約を結ぶのも原則自由であるべきです。

東京大学教授、内田、2004。
「契約をするかどうか、誰と契約をするかも自由に決められる。[中略]民法はこの原則を前提としている。」終わり。

否定側はこの自由を侵害しようというのですから、何故そうしなければならないのか積極的に証明すべきです。

そこで以下のプランを提示します。

1 日本国は全ての業種において外国人労働者を認め、60歳未満のものについて、単身かつ3年の期限付きで就労ビザを発行します。
2 ビザの期限は60歳未満で、かつ日本で就労しているものについては更新を認め、現在日本で単純労働を行っているものについても就 労ビザを発行します。
3 更新時点で失業しているものは、帰国を義務付けます。
4 外国人労働者の年金や保険料等について、企業に給与からの天引きを義務付けます。
5 以上の要件についてビザ発行の際、外国人に明示し、承認をえます。
6 その他必要な措置をとります。

C) 解決性。

1 プランで外国人労働者を受け入れることで、多くの外国人労働者が流入します。

一橋大学教授、依光、2002。
「日本は低所得の人口大国に囲まれており、出入国の壁を低くすると、大量の人口が流入してくることが懸念されたのである。日本が門戸 を大きく開ければ、いとも簡単に、たとえば中国から1千万人のオーダーで人口が流入する可能性がある。」終わり。

2 そして、労働力不足の中小企業は外国人を受け入れます。

共栄大学、宣(ソン)、2003。
「中小、零細の製造企業は、バブル崩壊後も依然として人手不足が解消されないままの状況が続いている。こうした企業が外国人研修・技 能実習生を労働力として活用することは自然の流れとして理解できよう。また、実際に中小・零細企業の受け入れが増加している状況も、 こうした現状を反映するものと考えられる。」終わり。

3 このような受入によって経済成長が起こります。これは諸外国で経験的に証明されています。

東京外国語大学、伊豫谷(いよたに)、92。
急激な資本蓄積過程において不足する労働力を移民労働によって賄い、経済発展を遂げた歴史的事例は数多くある。戦後の高度成長期にお ける(西)ドイツの外国人労働者は衰退産業部門だけではなく、基幹産業部門の担い手でもあった。移民労働者が経済成長のボトルネック である労働力不足を解決してきたこともまた事実なのである。[中略]技術革新の著しいアメリカ農業の担い手も移民労働者である。」終 わり。

以上で立論を終わります。ありがとうございました。

否定側質疑

否定側質疑:石崎→松田

石崎:はい、よろしくお願いします。まず最初にお伺いしたいんですけれど も、一枚目の、短期的な分 析の方ですね、何か、研修生とか、技能実習生とかっていう話があったんですけれども、これと、労働力不足、さらに言うと、外国人 労働者の関係とは何ですか。
松田:関係…関係ですか。
石崎:はい。
松田:関係、というと、どういうふうに答えればいいんですか。
石崎:えーと、要するに、これ、労働力不足だから、偽装請負が起こっているんですか。
松田:そう言うことが言えると思います。こういう、偽装請負などをしてまでも労働力不足を確保しな ければならないという状態に、 日本がなっている、ということです。
石崎:あー、なるほどなるほど。はい、分かりました。ありがとうございます。で、次に二枚目の資料 にお伺いするんですけれども、 今その、何か、人手が足りない、とかって言っている話ですよね。これ、どういった企業に対するアンケートですか。
松田:これは、主に中小企業の経営者668人を対象にしているアンケートです。
石崎:なるほど、わかりました。ありがとうございます。中小企業ですね。じゃあ次に、三枚目の資料 にお伺いしたいんですけれど も、その、日本人が来ないで、すぐに辞めちゃう職場があるんだ、みたいな話をされていましたね。なんでこれ、日本人はすぐ…来な かったり、すぐ辞めちゃったりするんでしょう。
松田:これは多分単純に、3K労働みたいな…きつかったりとか、そういうものだと思います。
石崎:あーなるほどなるほど。分かりました。じゃ、その3Kっていうのは、あるっていうのはわかっ たんですけれども、外国人に とってもその職場っていうのは3Kなんじゃないですか。
松田:確かにそういう状況はあるかも知れないですけれども、その、Cの解決性のところを見て欲しい んですけれども、要するに、賃 金格差があるわけですよ。例えばその…たとえ辛い労働であっても、まあ…
石崎:要するに…ああ、分かりました。じゃあ、ちょっと職場がきつくても、賃金が多ければ入ってく る、ということですね。
松田:そうですね、はい。
石崎:はい、分かりました。ありがとうございます。じゃあ、えっと、次に、そうですね…すいませ ん、四枚目の資料で、これ、何 か、倒産しちゃった企業がある、みたいな話…ですか。
松田:はい、そうです。
石崎:これって、すいません、あの、いつ頃ですか。倒産とか起こっちゃったのって。
松田:えっと、一応資料は2003年のものになっていますね。
石崎:えっと、資料じゃなくて、倒産が起こっちゃった年代を聞いているんですけど。
松田:それについてはちょっとわからないですね。
石崎:わからない。はい、分かりました。ありがとうございます。じゃ、次にですね、重要性の…そう ですね…二枚目の資料にお伺い したいんですけれども、素材産業があって、金属プレス、みたいな話がありますよね。これって、具体的に、どういうふうにして、そ の、金属をプレスしたりとか、生産とかって、したりするんですかね。何か、勝手に機械でポチっとかって押せば出来ちゃうものなん ですか。
松田:いや、そういうものじゃなくて、普通に、その、いわゆる、ちゃんと労働してやらないと駄目 だ、というものだと思います。
石崎:そうして、多分何かいろんな…何か…いろんな…マニュアルみたいなのがあるんですよね。多 分。
松田:ま、あるかも知れませんね。はい。
石崎:なるほど。はい、分かりました。ありがとうございます。で、次に重要性の3にお伺いしたいん ですけれども、この、その、ス パイラルになってしまう原因は、有能な人員が、海外に流出してしまうことですね。
松田:まあ、そうですね。少子高齢化が進むに日本において、と言っています。
石崎:はい、分かりました。ありがとうございます。じゃあ次、プランにお伺いするんですけれども、 プランの5点目、聞き取れな かったんで、もう一回…
松田:すいません。はい、「以上の要件についてビザ発行の際、外国人に明示し、承認をえます」は い、すいません。
石崎:あ、なるほど、ビザですね。
松田:はい。
石崎:はい、分かりました。ありがとうございます。じゃ、すいません、ちょっと上に戻って、プリザ ンプションなんですけれども、 この、契約できるかどうかを決められるべきっていうのは、要するに外国人労働者が、日本で働くっていう契約も、自由にしていいだ ろう、っていう考えでいいですか。
松田:ん、もう一回お願いできますか。
石崎:外国人の人も、日本で働ける契約を結ばせるようにするべきだっていう方針でいいですか。
松田:あ、要はプリザンプションの話ですか。ここで言っているのは、要するに企業にとって、という ことですね、はい。
石崎:あ、なるほど、はい、分かりました。ありがとうございます。

否定側第一立論

否定側第一立論:當山泰城 ゆうべんかい

スタンスです。
外国人労働者による労働人口の確保には限界があります。途上国の労働市場拡大、中国などの少子化により、外国人労働者の供給は困難に なります。

埼玉大教授、小野、2008年。
「すでに途上国の多くは経済的に離陸期を過ぎており、国内における労働力需要は今後急速に増加するものと予測される。[中略]加え て、今は有力な労働力供給源である中国などにおいても、いずれ人口のピークが来るのであり、中国が労働力供給源でいられるのは 2025年頃までだとされる。したがって、海外に労働力の安定した供給ができるのもそう長いことではない。」終わり。

否定側は、労働人口が縮小する中でも成長を続けられる社会に転換するべきだと主張します。
実際に、外国人労働者を受け入れることにより、産業が停滞してしまいます。…というか、技術革新とかができなります。

慶応大教授、島田、93年。
「安価な外国人労働力を容易に入手できるということになると、比較的労働条件の劣悪な労働集約的産業は、設備投資や技術革新によって 合理化、近代化を進めるよりは、これらの安価な労働力に頼るようになる。その結果、低い労働条件に依存した労働集約型産業の近代化は それだけ遅れることになる。」終わり。

実際に、外国人労働者を積極的に受け入れているシンガポールでは、労働生産性が低下しています。

東京三菱UFJ銀行、2010年。
「2000年~2009年の労働生産性上昇率は年平均1.4%にとどまり、91~99年の3.5%から大幅に低下した。また、労働生 産性の絶対水準を主要国と比較すると、サービス業は米国の6割、建設業は日本の3割にとどまっている。これらは外国人労働者への依存 度が高い業種であり、企業は投資により生産性を向上させるよりも、安価な外国人労働者に依存する傾向があると考えられる。」終わり。

デメリット1:失業

現在、アジア諸国から日本への移動圧力が存在しますが、就労ビザが発行されないので簡単にはこられません。

2003、CFF事務局長、大沢。
「しかし、日本政府は原則的に外国人の国内での就労を認めていないので、当然「就労ビザ」も簡単には出さない。」終わり。

発生過程。

A) 増える外国人労働者。

外国人受け入れに対し前向きな姿勢を見せることで、受け入れ制限を設けてもそれ以上の数が不法就労の形で流入し、その人たちを雇う業 者も現れます。ドイツの実例です。

埼玉大教授、小野、2008年。
「ドイツでもポーランドが解放された後、ポーランドからの建設労働者を年間5万人の枠で受け入れることにした。ところが、実際には 50万人以上、つまり設定した枠の10倍以上もの労働者がポーランドから入ってきてしまった。当時ポーランド人の賃金はドイツ人の 1~2割だったから、その結果、彼らを低賃金で雇った違法業者ばかりがうまいことをやって、優良企業が倒産してしまった。」終わり。

そして、外国人労働者は自己増殖します。

慶応義塾大学助教授、島田、93年。
「外国人労働者はひとたび導入されると、結局その一部が定着し、しだいに蓄積していく。外国人労働者の参入のネットワークはそれが専 門的な組織であれ、親類や友人などのインフォーマルなものであれ、活動の継続によって自己増殖していく性質がある。その結果、外国人 労働者とその堆積が加速され、様々な社会問題を提起する。」終わり。

B) 解雇されやすい間接雇用。

現状で外国人労働者の多くは派遣労働などの間接雇用で働いています。金属労協政策レポート、2006年によれば、外国人労働者の 64%は間接雇用です。しかし、間接雇用の外国人労働者は失業しやすいです。

JMIU支部局長、青木、2009年。
「日本人も派遣切りに遭っているが、組織力がないため切りやすい外国人の派遣・請負労働者は真っ先に標的になっている。」終わり。

実際に最近の不況ではまず日系人がクビになりました。

早稲田大、小林、2009年。
「2008年に始まった不況により各企業が軒並み生産削減の方針をとる中で、非正規雇用の状態にあることが多い日系南米人は、真っ先 に整理の対象となった。それは、教育をはじめとする家族の生活や居住状態をより不安定にし、地域との関係がいっそう希薄になる危険性 を高めている。」終わり。

深刻性。

失業により生活が困窮するため犯罪に走りやすくなります。

「『外国人犯罪』問題」中島、2000年。
「特色をあげるとすれば刑法犯の包括罪種別検挙状況では窃盗犯の比率が高く、凶悪犯では強盗の比率が高いなど金銭目的の犯罪の比率が 高いことです。このことから、「来日外国人」のなかで犯罪者となる者は、経済的に困窮し金銭目的による者が多いことが推測されます。 以上のことから、これらの外国人による犯罪の原因は、日本社会における外国人の置かれている経済─社会的状況に主な要因があると考え られます。」終わり。

肯定側への反駁に移っていきます。

論点の…はじめの論点ですかね。実際に、3K労働とかの職種に就労しているんだ、と言っていますが、外国人っていうのは、3K労働を すぐにやめてしまいます。

金属労協、2006年。
「厚生労働省の「外国人雇用状況報告結果(2004年6月)によると、製造業における外国人労働者(直接雇用)の離職率は48.0% で、1年間で半分が入れ替わっていることになる。一般的に「飲食店・宿泊業」などの業種は、留学生のアルバイトなどが多く、離職率も 高いものと想定されるが、製造業の離職率もほぼそれに匹敵する高さとなっている。「日本人の就きたがらない現場」では、外国人も定着 せず、新しい外国人労働者を投入することによって維持しているにすぎない可能性もある」終わり。

ですから、労働者が来なくなったら、結局3K産業は潰れます。確認してください。

次に重要性に移ります。

失業問題があるんだ、と言っていますが、少なくとも労働力が減少するのだから、産業は潰れても、他の産業に移ることで、失業問題って いうのは起きません。

東京大学名誉教授、藤正ら、2002年。
「しかし失業の点については、外国人労働者の大量の流入がない限り、基本的には問題にならない。今後の日本経済については、労働力に よって天井が形成されるのだから、失業率はむしろ低下する可能性が高い。もっとも過渡期においては、業容を縮小する企業が相次ぎ、そ の過程で失業者が一時的に増加することがあるかもしれない。しかし賃金水準が確保され、それに伴う消費需要がある限り、企業の縮小・ 倒産があってもそれに見合う企
業が新たに設立される。中長期的には、労働力人口に見合った就業機会は確保されるはずである。」終わり。

で、ですね、労働力が不足する…Bの部分です。重要性の部分…2の重要性…2の産業の部分について。生産性を上げれば大丈夫だ、って いう話をしていたと思います。日本の生産性年齢人口は、年率0.7%で減少します。

神戸大 後藤純一 2004年 
「日本の生産年齢人口は今後約20 年の間に1200万人減少, つまり年率0.7%で減少していくと予想される。」終わり。

で、ですね、しかし、日本の生産性の向上が続けば、労働力不足は回避可能です。

大和総研チーフエコノミスト 原田 2005年
「労働生産性の伸びを二%とすると、日本の実質GDPは二〇三〇年まで一・三~一・六%で二〇三〇年から二〇五〇年までは〇・九%で 成長、それ以降は一%台で成長することになる。二〇五〇年以降、成長率が回復するのは生産年齢人口の減少スピードが低下するからだ。 (中略)二%成長という数字は、すでに九〇年代に労働力人口が減少しているヨーロッパの国、七カ国の労働生産性上昇率の平均である (原田「2001」図2-1参照)。また、意外なことだが図3-2の一九九〇~二〇〇〇年の実績データに示されているように、日本経 済が停滞していた一九九〇年においても、日本の労働生産性は二・一%で成長していた。したがって、二%というのはひかえ目な見通しで ある。」終わり。

で、また、日本にはまだ生産性上げる余地もありますが…[時間切れ]終わります。


否定側質疑

肯定側質疑:松田→當山

松田:じゃあ始めます。よろしくお願いします。まず、デメリットの方見ていきたいと思うんですけれ ども、デメリットのラベルは失業、 ということなんですが、要するに、こういうのっていうのは、雇う企業がいなくなって失業してしまうから問題で…こういう問題が起こっ てしまうっていうことですよね。とりあえず。
當山:ま、外国人が解雇されてしまって、発生する…。
松田:なるほど。で、それの前提として、彼らは失業しても、日本に残っている、っていう前提ですよ ね。残っているからこういうことを してしまうんですよね。
當山:ああ、失業…
松田:失業された後。
當山:失業された…残っていなくても、失業したら犯罪に走る可能性はあると思いますけど。
松田:ん、どういうことですか。
當山:いや、失業して、お金がなくなったから犯罪に行く、っていうのはあり得ることだと思うんです けど。
松田:ああ、なるほどね。ああ、そうですね。で、そこの犯罪の理由なんですけど、そこは、要するに お金が足りないからである、ってこ となんですか。
當山:まあ、金銭的な問題が多い…である、って…
松田:金銭的な問題、と。
當山:はい。
松田:はい、分かりました。ありがとうございます。じゃ、次です。ちょっと中身を見ていこうと思う んですけど、じゃ、まず二枚目、失 業の…デメリット1と言った後の二枚目の資料ですね、人がたくさん入ってきて、ま、ドイツでたくさん入ってきちゃった、っていう話、 あったと思うんですけれども、ま、こういう人たちっていうのは、なぜたくさん入ってきちゃったんですか。
當山:んー、まあ、働…ドイツに行きたかったんじゃないですかね。
松田:ドイツに行きたかった…なぜ行きたかったんですか。
當山:多分、賃金が高いからです。
松田:その、賃金が高いから、このときはたくさん入ってきたんですよね。
當山:はい。
松田:はい、わかりました。ありがとうございます。じゃ、次です。で、その後の自己増殖の話ってい うのがあったんですけれども、すい ません、これ、どういう話なんですか、一体。
當山:ま、一度、ある程度の外国人が入ってしまうと、そこにみんな…外国人がいるから安心だ、って いうことで、他の外国人までそこに 集まってくる、っていう、そういうサイクル…
松田:なるほど、つまり一人の…例えば、一人外国人がいたら、そこにみんな集まってきてしまう、っ ていうことなんですか。
當山:ん、っていうか、増えてしまう、っていう話です。日本に来る人が増えてしまう。
松田:増えてしまう。…何が増えてしまうんですか。どこから増えるんですか、その人数。
當山:外国からだと思います。
松田:外国から、呼び寄せるんですか。
當山:…んー、呼び寄せる…まあ、やってくるようになる、っていうことなんで…
松田:要するに、一人いると、そこから誰かを呼び寄せていって、自己…それが自己増殖、っていうこ となんですか。
當山:はい…んー、まあ、そう…です…まあ…そう…呼び寄せてくる…
松田:分かりました。はい。じゃあこれ、どういう…どれぐらいのスパンで起こってくるんですか。す ぐ…来たらすぐ呼び寄せちゃうんで すかね。
當山:ま、期間についてはこの資料では言ってないですが…
松田:で、ちなみに、そういう人たちは、どういう人を呼び寄せるんですか。
當山:どういう人っていうのは、同じ国の外国人だと思います。
松田:なぜ呼び寄せるんですか。
當山:ん?まあ…
松田;どういう意図があって、呼び寄せるんですかね。
當山:っていうか、まあ、外国に行く側が、日本を選び易くなる、っていうのはあると思うんですね。 外国…他の外国人がいる…
松田:そうですか、ああ、分かりました。はい、じゃあ次、ちょっとメリットの方、アタックのところ で言ったところ…聞こうと思うんで すけれども。じゃあ、えーと、ケースのところで、えーと…倒産していくっていうところについて、まあ、外国人が入って来ないと駄目な んだ、って言っているんですけども、これって要するに、補充しているだけだ、ってことですよね。なんで駄目なんですかね。こう… ずっ と外国人で、こう、来ているっていうのは。
當山:まあ、いずれ来なくなって、結局3K産業は潰れるからです。
松田:あ、いずれなくなってしまうから。外国人は来なくなってしまう可能性があるから、ということ ですね。はい、分かりました。 じゃ、次です。失業…のところで、いろいろ反駁があったんですけれども、ま、生産性を…労働生産性を上げればいいんじゃないか、って いう話がありましたよね[時間切れ]…終わります。ありがとうございます。
當山:ありがとうございました。

肯定側第二立論

肯定側第二立論:玉置繁之 すべてがFになる

はい、否定側のフローから。
否定側は、中国も長期的に人手不足だから、人が来なくなる、という話がありました。

まず1点目、ここは私 たちの解決性の1点目のカードを伸ばしてください。彼らが言っているのは、あくまで中国で人手が不足するから来ない、と言っているだ けです。しかし、私たちが来ると言っている理由は、所得の格差があるからだ、そういうことを言っていますよね。ですから、たとえ人手 がなかったとしても、日本でもっと稼げるんだったら日本に来てくれると思います。

2点目、そして仮に来なかったとしたら、これ、デメリットも無くなっていくんだ、っていうこと、これを確認していただければ、と思い ます。デメリットも、外人が入ってくるから問題なんであって、そういったものが無いのであれば、デメリットもありません。

3点目、少なくとも短期的に入ってきて、その間のミスマッチを解決してくれる、そういったことは認められていますので、そこは、メ リットは残ります。

次、シンガポールで生産性が下がったんだ、っていう話がありました。

まず1点目、これは外国人のせいでそうなったのか、そういった証 明がありません。

2点目、そして、じゃあ、逆に、外国人がいなければ、ちゃんと生産性向上ができるか、っていう証明もありません。

3点目、日本ではできません。

一橋大学教授、依光、2003。
「非正規の外国人労働動力に依存する中小企業が依然として存在した。その最大の理由は日本人が集まらないことと、労働条件を改善でき ないことの双方である。」終わり。

というわけで、まあ無理です。

4点目、そしてむしろですね、こういったところで、…産業の高度化が遅れるって言っているんですけど、そんなことはありません。歴史 的にも証明されています。

広島県立大学助教授、式部、92。
「問題の核心は、労働コストが技術や経営組織の確信を促す唯一の決定的要因ではなく、その源泉が実際にはきわめて多様である、という 点にある。低賃金労働の存在が必ずしも新技術の導入や合理化の制約とならないことは、経済発展をめぐる多くの歴史的経験の教えるとこ ろであるが、個々の企業をとってみても、移民労働者の導入に積極的な企業が常に技術革新や合理化に消極的であるわけではない。」終わ り。

5点目、実際、私たちの解決性の3点目のカードを伸ばしてください。つまり…3点目ですね…つまり、ここで言っているように、諸外国 においては実際に労働力は足りないから、生産をできないところにおいてちゃんと入れて、そして労働力というボトルネックを解消したこ とで成長した、というのがあります。そういった現実を見てください。

では、デメリットに行きましょう。

デメリット、まず、失業が問題なんだ、っていう話がありました。

ここに関しては、1点目として、失業が起こるのは、そもそも外国人に 対して仕事がないからです。

2点目、私たちのケースの内因性のA)の1点目を伸ばしてください。ここで言っているように、日本人が働きたくない仕事がある、そう いったところにおいて、外国人が入るスペースはある…34%もの企業が人手が不足していると言っている。そういったことから大丈夫で す。

2点目。そして、長期的に考えたら、3300万人もの人がいなくなります。Aの2点目を伸ばしてください。ミスマッチだけではなく、 実際絶対数も不足するわけです。ですから、外国人はちゃんと就業できると思います。この時点でデメリットはゼロになります。

で、3点目。3点目として、実際にですね…じゃああの、ここで問題が起こるのは失業して、その後残って犯罪をするのが問題なんだ、と いうことを確認して下さい。

で、4点目として、あの、短期的なので、あの…すぐ帰ります。

一橋大学教授、梶田、94。
「現在、東京に流入している外国人の多くは、短期的な滞在を前提とした「出稼ぎ労働者」であり、それゆえ定住化傾向は希薄である。」 終わり。

で、5点目。日本では、実際にですね、企業がですね、研修生を受け入れるというシステムがあるんですけど、それによって、研修生の帰 国を担保できます。ですから企業がちゃんと失業した場合、母国に返すと考えられます。

一橋大学教授、依光、2005。
「あれは非常によくできている制度だと思っています。その最大のポイントは帰国の担保です。研修生を必ず母国に返すようにしていま す。この制度を何らかの形で、今おっしゃったような労働力がどうしてもかけるようなところに適用することが可能なのではないかと思い ます。[中略]日本の技能研修・実習制度では、現実にローテーションをやっているのです。すでに長い間の実績があるのです。」終わ り。

ですから、もし契約を更新しない場合は、ちゃんと帰ってくれると思います。

6点目、そして仮にその上で、失業して、企業が帰らせられなかったとしても、不法に滞在することはできません。なぜなら、日本の不法 滞在者の検挙力はきわめて高いからです。

入国管理局、佐々木、2008。
「合同摘発はもとより、警察官が単独で不法滞在者を検挙される数ももちろん多数に及んでおり、不法滞在者数がここまで減少してきたの は、警察をはじめ関係機関との協力関係がなければできなかったことです。」終わり。

実際に、たとえば09年には3万人以上強制送還し、不法滞在者はどんどん減っています。

サーチナ、2010年3月9日。
「2010年1月1日現在の不法滞在外国人数は合計で9万1778人で、前年より約2万人減少した。[中略]不法滞在外国人数は 1993年の約30万人より減少傾向にあり、89年以降で初めて10万人を割り込んだ。[中略]09年に強制送還された外国人数は3 万2661人にのぼり、全体の81.3%が不法就労によるものだった。」終わり。

というわけで、返すことができますので、ま、犯罪を起こす前に返すことができます。問題ありません。
次、何か…あの…日系人が整理されているんだ、っていう話がありました。しかしながら、ここに関しては、どれだけ整理されたのか、ど れだけ失業が起こったのか、という証明がありません。

次、失業で犯罪を起こす、ということ。ここのインパクト自体は認めます。ですから、私たちの、肯定側が言っているように、企業は倒産 してしまい、そこで働いている人が失業してしまいますよね。そういった人たちも犯罪をすると思います。

2点目。私たちの価値基準としては、むしろ外国人より日本人の方が大事だ、ということです。何でかっていうと、外国人はこうやってで すね、ま、返すシステムっていうのもあるわけなんですよ。ところが日本人だったら、失業しても返すシステムとかないじゃないですか。 だから私たちは日本人の失業、こういった方が問題だと考えます。

3点目。実際に外国人がいっぱいいる…保見団地でも…外国人が集住していても、犯罪は増えていません。

ユナイテッドフューチャープレス代表、森、2004。
「豊田市をはじめ、外国人集住都市のどの担当者に聞いても「治安は悪化していない」と異口同音に答えが返る。大泉町国際政策課長の対 比地啓二も「大泉の犯罪発生率は増えていないし、その率は周辺市町とも変わらない」と断言する。「外国人登録をして合法就労している 外国人は、つまらない犯罪に手を出してつかまると強制送還されるので、割に合わないことはしないからだ」という。」終わり。

というわけで、大丈夫です。

じゃあ、メリット行きましょう。

メリットのところで、まず一番はじめに、離職率が高いんだ、っていう話がありました。しかしながら、ここ、考えてください。例えば、 離職っていうのは帰国したら当然離職じゃないですか。で、帰国をし…みんな帰りたいと思っていて、実際ローテーションが回っているん ですから離職率が高いのは当たり前です。

で、2点目として、新しく入ってきているので、大丈夫だっていうこと、これは、彼ら自身が資料でも言っていますよね。ですから新しく 入ってくるので問題ありません。

次、労働力移動が起きるから大丈夫だ、っていう話がありました。

まず1点目として、少なくともまず、ここの資料で認められていること は、3K労働、こういったところが潰れてしまって、失業してしまう人が、短期的には出る、ということ、ここは認められていますよね。 そこを確認してください。

で、2点目として、こういった場合はですね、日本は非常に危険なことになります。なんでかっていうと、無くてはならないからです。B の2点目を伸ばしてください。

3点目。そしてこういった…こういった労働というのは、長期的にもなくなりません。
一橋大学教授、依光、2003。
「豊かな社会が実現されると、社会を根底から支えている「3K」と称される職業・仕事の分野において労働力が不足することになる。外 国人労働者を導入しようとする主要な動機は、このような分野への労働力の注入であった。高度な技術を駆使した生産プロセスが支配する ようになっても、このプロセスの入り口と出口には「3K」労働が残存し、経済社会のなかから「3K」労働を完全には解消できないのが 現状である。」終わり。
というわけで問題です。

その次、生産性を上げればいいんじゃないか、っていう話がありました。

まず1点目として、これ、生産性を上げればいいって言っている だけで、できる、っていうことは言っていないんですね。そこを確認して下さい。

2点目。ターンです。むしろですね、こうやった方が…外国人を受け入れた方が生産性は向上します。Cの3点目を参照してください。

3点目。じゃあ、仮に生産性が向上したとしても、3300万人も減る中で、本当に雇用を維持できるのかそういったところは彼らはちゃ んと証明できていないと思うんですよ。ですからこういった[時間切れ]人手不足で倒産することを、彼らはちゃんと…しない、というこ とを彼らは証明すべきです。

否定側質疑

否定側質疑:當山→玉置

當山:はい、よろしくお願いします。
玉置:よろしくお願いします。
當山:まず肯定側の立論の最後の資料について聞きたいんですけれども、これ、資本の蓄積が、ってい うふうな話をしていたんですけど、 これはどういう話でしたっけ。
玉置:要するに、ま…2ACでも言ったんですけど、いろんなものを作るにおいて、ま、製造とか、そ ういった過程って絶対必要じゃない ですか。例えば、家を作るのには、大工さんがこうやって…カンカンと工事をしてくれる必要があるわけですし、例えばものを作るのに も、金属があったりとか、プラスチックだったりとか、必要じゃないですか。
當山:なるほど。
玉置:こういったものが必要であり、で、そういったところがなかったらどうなるかっていうと、ま、 当然それ、作れないわけじゃないで すか。
當山:はい。
玉置:作れなかったら、成長しようがないじゃないですか。そういったところを、労働力を受け入れる ことで、ちゃんとできる…
當山:分かりました。次、これ、西ドイツの例だと思うんですけれども、この時西ドイツの経済状況っ ていうのはどういう状態だったんで すか。
玉置:えー、そこは述べていないですけど、西ドイツだけではなく、アメリカの例も言ってますんで…
當山:あ、なるほど。で、これ、いつの資料だったんでしたっけ。
玉置:えー、いつの資料だったかといいますと、そこは…えーとですね、…資料自体は92年なんです けど、ま、昔の話ですね。多分。
當山:あ、なるほど、分かりました。次、反駁での質疑をしていきたいと思います。否定側の反駁に対 して、…ちがう…否定側の立論に対 して、…フローは…すいません、フローを…あ、そうだ、スタンスに関してですね、非正社員は集まる…やってないのは、集まらないから である、って話があったんですけど…
玉置:えーと、どこですか。
當山:始めの資料ですか…始めの資料で、非正社員の話をしてましたよね。
玉置:えっと、あ、デメリットサイドですか。
當山:はい。
玉置:デメリットサイドの資料で読んだのは、非生産者…
當山:ん?
玉置:いや、だから外国人を、要はなんで採ってるか、っていうと、そこは、あの、日本の…日本人が 集まらないし、条件が改善できな い。
當山:なるほど、分かりました。で、2点目…さらにその次の資料があって、それっていうのは、労働 生産性を、例えば、ま、労働力が不 足したら生産性を上げようとする努力をするっていうものには、反駁にはなっているんですかね。
玉置:いや、だから別に、人を入れたとしても、労働生…労働力を…あの、努力をする、っていう…だ からまず努力をして、どうにかなる のか、っていう話と…
當山:はあ、その次の…それで、その次の資料で…
玉置:その次の話が、ま、別に、努力は、プラン後も続くだろう、と。
當山:あ、はい。で、この資料っていうのは、ま、他にもある…まあ、だから賃金以外にも理由があ る、っていう話ですね。
玉置:で、ここで大事なのは、実証的において、実際に…
當山:賃金以外に…賃金も…あの…賃金が理由にならないって話はしてないですよね。
玉置:ま、全くゼロだとは、我々も思いません。
當山:他の理由として挙げられているのは、何でしたっけ。
玉置:だから、要するに、例えば、あの、賃金が安かったとしても、それでも生産性を向上して成長し た方が企業にとっていいに決まって るじゃないですか。で、現実問題として、企業はどうしているかっていうと、別に人手を…外国人を積極的に雇っているところでも、ちゃ んと生産性の向上は目指して努力してます、と。
當山:なるほど。分かりました。じゃ、次に、ま、重要性、かな…で、反駁の方に移っていくんです が、えーと、最後の犯罪か…保見団地 で犯罪が増えてない、って話ですか…
玉置:あ、保見団地だけじゃなく、外国人集住都市すべてです。
當山:ここで挙げられていた保見団地と、大泉の話ですか…これは、現状で、外国人が集まっている場 所では犯罪がそんなに起きていな い、と…
玉置:あ、そういうことですね。
當山:分かりました。じゃ、また立論に戻っていきたいと思います。えーと…[時間切れ]ありがとう ございました。
玉置:ありがとうございました。

否定側第二立論

否定側第二立論:石崎英治 ゆうべんかい

始めます。じゃあまず、解決性に対して、2点反駁します。

まず1点目。一枚目の資料に対してですね。何か、一千万人のオーダーが入っ てくるって話があったんですけれども、1点目。ま、これだけの人が入って来たとして、本当に働けるのか、分かりません。

2点目。長期的には働けるかもしれませんけれども、短期的には、ま、がんがん来てしまったところで、失業が発生します。なぜなら、と いうか、帰れないからです。なぜかというと、渡航費が莫大にかかるからです。

東大大学院、滝、2010年。
「4.費用の壁。移動のコストはベトナムから日本の場合年収の6.5倍といわれる。渡航のためにカネを借りるのも難しい。」終わり。

要するに、外国人にとって、日本に来る、もしくは日本から帰る、っていうのは、すごいお金のかかることなので、それは、簡単に…失業 したとしても帰ることはできない。これっていうのは、後でデメリットの話でも使います。

で、次に、三枚目の資料、この、資本蓄積であって、何か、アメリカの農業で、何か、上手く行ったんだ、みたいな話があったんですけれ ども、まずこれ、1点目、っていうのが、資本蓄積っていうのが何なのかっていうのがわからない、っていうのと、あともう一点、

2点 目。これ、高度経済成長期の話をしているのであって、これからの日本に、本当に外国人労働者を…受け入れたからと入って、本当に当て はまるかどうか、分からない。で、ここに関しては、私たちの、外国人労働者っていうのを、基本的に、受け入れると、生産性を低下させ るんだ、っていう話をしているわけですから、こちら側にも優位性はあるかな、というふうに思います。

で、次に、えっと…3K職場のところあたりで…そうですね、まとめて5点反駁します。

1点目。外国人労働者に頼ることが産業の発展を 阻害し、社会問題を生んでいます。

2008年、埼玉大教授、小野。
「もし、ほんとうに必要な分野だというのであれば、自動化、ロボット化や産業全体での改革によって生産性向上を図り、労働条件を改善 することが先決である。現に、かつて3K、低賃金ということで就業希望者が足りなかった清掃事業などでは、雇用条件の改善によって人 手不足の声は聞かれなくなっている。むしろ、こうした分野において安易に外国人労働者に依存することは、かえって当該産業の改革、近 代化を遅らせるだけではなく、劣悪な労働環境や条件下で外国人を使うため人権・差別問題を発生させることになる。実際、外国人にかか わる社会問題

(傷病、貧困、犯罪その他)の多くは、この種の職場で起きているのだ。」終わり。

で、ここでも書いてあるように、要するに、日本人が就業しない理由っていうのは、労働条件が低いからなので、労働条件を引き上げれ ば、人手不足は解消します。

同資料より。「本当に需要がある分野であれば…」すいません…で…えっと、すいません。
ターンです。で、ここに外国人労働者を受け入れてしまうとどうなるかっていうと、国内労働者全体の労働条件が引き下がります。

同志社大学、八木研究会、2008年。
「労働市場を熟練労働者市場と単純労働者市場に分けた結果、戦術のGrubelモデルでは説明が不十分であった単純労働者を受け入れ る危険性が明確になった。[中略]単純労働者を受け入れたときには、低所得者がほとんどである国内の単純労働者の所得がさらに減少 し、外国人労働者にとっても厳しい労働条件で働かされることになる。つまり、単純労働者を受け入れることによって、国内の熟練労働者 と単純労働者の所得の格差をさらに
拡大させ、経済的弱者である単純労働者のみが今よりもさらに不利益を被ってしまうのである。」終わ り。

で、ですね、ここに関して、その、製造業のところに関して、もう1点資料を読みたいんですけれども、何か、その、金属プレスであると か、何か、その辺の地盤産業がうまくいくんだ、みたいな話があったんですけれども、ここに関して、外国人を入れてしまうと、うまくい きません。

2点。

1点目。労働の質の減少が、国際競争を弱体化させます。

金属労協、2006年。
「外国人労働者拡大による労働コスト引き下げは、「労働の質」の高さに裏付けられた絶えざるカイゼンや生産システム革新、新技術導 入、自動化、開発と生産の一体化など、産業の高度化に対する動機を弱め、国際競争力の弱体化を招きかねない。」終わり。

2点目。外国人はコミュニケーションが取れないため、製品やサービスの質が低下します。

グレーター・ナゴヤ・イニシアティブ協議会、2009。
「コミュニケーションが取れない外国人労働者を増やしたことによって、製品やサービスの質が低下し、製造業においては不良品の発生率 が高まるなどの弊害がすでに現れている。」終わり。

3…すいません、もう一点。3点目。優秀な外国人労働者は自国や欧米に吸収されているため、日本に来る労働者の質は低下しています。

同資料より。
「ブラジルや東南アジアなどの労働力の送り出し国では、経済成長が進み労働市場が拡大している。また、欧米での労働者受入条件が改善 されていく中で、日本へやって来る労働者の質は低下しており、この問題は楽観できない。」終わり。

要するに、これ、否定側のスタンスでも言ったんですけど、確かに、その、途上国から賃金格差でやってくる人はいるかも知れないんです けど、どんどん労働者の質は下がっていくんだ、ここは確認して下さい。だからそれっていうのは、今来ている外国人はOKだったかも知 れないけど、プラン後入ってくる人によって、産業がどんどん弱体化していく可能性、これっていうのが残るんで、こんなに…一千万人と か、どんどん受け入れるべきではありません。

じゃあ次、否定側のフローに行きましょう。

まず、ここに関してですね、えっと…何かその…まず最初に、スタンスの二枚目のところに関してですね、何か、日本が集まらなくて開店 ができないんだ、っていう反駁があったんですけれども、ここに関しては、先ほど述べました。要するに、労働…労働の状況が悪いのが問 題であって、これは賃金を上げることによって解消することができるんだ。要するに、これをやっていないのに、外国人労働者に頼ろうと しているっていう、この、現状の構造が問題なので、これを変えていくことによって、外国人労働者を必要としない経済体制を作っていこ う、というのが否定側の主張です。

で、次。えっと…で、ここに関してですね、その…コストとかの問題っていうのもそうなんですけど、で、次にデメリットの内容に入って いきます。ここに関してですね、何か、仕事がある、とか、スペースがあるとか、っていうような話もあったんですけれども、…で、ここ に関しても、…そうですね…その話を充ててくれればいいと思います。

で、次に、…そうですね、不法滞在が無理である、とか、帰れる、っていう話があったと思うんですけれども、まずここに関して、先ほど も読んだように、渡航費がかかってしまう、という問題、まずここが残っていると思います。

で、次、2点目。じゃあ、それで実際に帰れない、で、次に、何かその…失業から犯罪のところにつながることに関してですね、何かそ の、日本人の方が大事だから、とかっていう話があったんですけれども、まずその、強制送還されてしまうから、犯罪をしない、とかって いう話があったんですが、まあそもそも考えて欲しいんですけど、この人たち、失業しているわけですよ。失業していて、じゃあ、強制送 還されちゃうから、犯罪するか、まあ、じゃあ、もしくは、何もしないで死ぬか、っていうふうにいったら、そりゃ、お金目当に犯罪し ちゃうに決まってるじゃないですか。だから、それっていうのは、何かその、一般論では、犯罪しないかも知れないけど、こういうふうに 失業してしまったとしたら起こりやすい。

で、さらに、この…外国人の犯罪っていうのが、非常に危ないんだ、っていう話を読みます…追加します。

資料、立命館法学、2005年6月。
「その犯罪の種類も、かつてのような密輸、薬物、売春といった、いわゆる「盛り場」での犯罪から、強盗・窃盗を中心とする「一般市民 に対する犯罪」へと変化してきたことが重要である。しかも、強盗・窃盗とも、犯人が日本人の場合には少ない住居侵入型の犯罪が多いこ とを特徴としている。結果として、外国人犯罪は多くの市民にとって身近な問題となったのである。」終わり。

要するに、外国人の犯罪は何が危険かっていうと、要するに、家に入ってきたり、とか、要するに、市民の生活に直接危害を与えうる犯罪 であるから、外国人の犯罪っていうのは特に抑えなくちゃいけない。だから、その、外国人の失業っていうのは、特にやめるべき、ってい う話です。

で、あと、その…デメリットの、失業なんですけど、何か、確かに長期的には3300万人絶対的に不足するとかっていうふうにあったん ですけど、肯定側のプランを確認して欲しいんですね。そもそも、何人までの枠、とか、っていうことはないんですよ。で、肯定側さんが ずっと言っているのは、要するに、賃金によって、入ってきたい、っていうふうに言ってるんですよね。だから、日本がどんどんやってれ ば…どんどんどんどん外国人が入ってきたくなるわけですから、その…それで、3300万人以上、もしくは、入ってきたい人が全員入っ てきてしまうことによって、その…結局外国人から優先的に切らせてしまうわけですから、外国人の失業っていう部分は残っていると思い ます。[時間切れ]終わります。

肯定側質疑

肯定側質疑:玉置→石崎

玉置:よろしくお願いします。
石崎:お願いします。
玉置:あの、要するに、あなたたちのロジックっていうのは、失業して、生活が苦しくなって、ただ死 ぬだけは嫌だから、犯罪をする、っ ていうことですよね。
石崎:えっと、デメリットに関しては、ま、そうですね。
玉置:ですよね。
石崎:はい。
玉置:で、あの、何か、外国人は、強盗とか窃盗とか住居侵入が多い、っていう話がありますよね。こ れ、何でですか。
石崎:えっと、そうですね…まあ、それは多分、何か、日本の文化とかの違いなのかな、と思うんです けれども。
玉置:で、二番目として聞きたいんですけど、多い、というのはわかったんですけど、どれだけ多いん ですか。
石崎:えーと、そうですね…そこまでのちゃんとした[不明]
玉置:わかんないですよね。OKです。
石崎:はい。そうですね。
玉置:で、その次、聞きたいんですけど、ま、何か…要するにあなたたちの主張っていうのは、ま、産 業を高度化させて、みんな、ちゃん と高い賃金あげて、みんなちゃんと働いてもらおうよ、っていうのが、あなたたちのスタンスですね。
石崎:あ、そうですね。それでハッピーですね。
玉置:で、ま、ハッピーかも知れないですけど、できるんですか。
石崎:えっと、そうですね…基本的には、でもその、外国人労働者を受け入れることによって、その… 生じてしまう問題の方が多いから、 ま、[不明]
玉置:え、生じてしまう問題って、失業ですよね。
石崎;あ、そうですね。外国人労働者の失業…
玉置:と、あと産業の高度化でしたっけ。
石崎:あ、産業の高度化っていうか…ま、そうですね。
玉置:この二つですよね。
石崎:賃金が下がってしまうこと、あと、生産性が下がってしまうこと。
玉置:じゃ、それ聞きましょう。賃金低下する理由っていうのは、基本的に日本人と外国人が同じよう な職場で就きたいから、だから争っ て、下がる、っていうロジックですよね。
石崎:えっと、だから例えばその、3Kに勤めている日本人の人もいらっしゃると思うんですよ。
玉置:まあ、いると思いますね。はい。
石崎:で、そこでその人が1000円もらっていたとして、外国人が800円でやれる、って言った ら、じゃあ君も800円でできるよ ね、っていうふうになるじゃないですか。
玉置:なるほどなるほどなるほど。で、もう一つ聞きたいのが、何円くらい下がるんですか。
石崎:えーと、そうですね。具体的にそこまでは分からない。
玉置:わかんないですよね。
石崎:はい、そうですね。
玉置:はい、OKです。で、その上で聞きたいんですけど、えーと、じゃああの、清掃業の話、行きま しょう。
石崎:あ、清掃業。はいはいはい。
玉置:で、清掃業なんですけど…まあ、うまく行った例の一つとして。
石崎:そうですね。
玉置:例えば、お掃除だったら、ま、多分お掃除しているとき危険とかないと思うんですけど、でも例 えば、ビルを…窓拭きとかだった り、あとは、あの、工事現場でガンガンやるのとかって、危ないし、肉体的にきついって、こういった条件って、改善できないですよね。
石崎:あ、あの、その、3Kがあるっていうことそのものは、改善できないと思います。
玉置:これ、否定しないですよね。で、そこで確認したいのがは、賃金がちょっと上がって、ま、確か に入ってこれるレベルのところもあ ると思うんですけど、それ、全ての職種において当てはまるんですか。私たちは、要は、金属プレスとか、こういった建設とか、いろんな ところで足りないって言っているんですけど、こういった所において、行けるんですか。清掃だけじゃなく、当てはまるんですか、そ れ。
石崎:えーと、そうですね…まあ、当てはまりうるかな、っていう感じです。
玉置:「うる」。
石崎:はい。
玉置:なるほど。つまり、総論的に言うと、まあ、失業の話はちょっと横に置いておいて、あなたたち の言っている製造…生産性の向上っ ていう話とか、所得が低くなるっていう話は、まあ、できればいいよね、っていう話で、で、もう一つ確認したいのが、あの、…じゃあ、 生産性が下がったっていうのは、えっと…実証ってありますか。
石崎:えっと…例えばあの、さっきのグレーターナゴヤイニシアチブ協会だと、コミュニケーションが 取れないから、不良品の発生率が高 まったとか…
玉置:あの、不良品が発生するのと、企業が潰れるのって、違いますよね。
石崎:まあ、違うものだとは思いますけど。
玉置:ですよね。で、何か…で、最後、優秀な人材は来ないって言っているんですけど、これって高度 人材の話ですよね。
石崎:いや、えっと、基本的には、その、要するに、自国に勤めるほうが楽なんで、自国に…[時間切 れ]
玉置:ああ、なるほど。

否定側第一反駁

否定側第一反駁:當山泰城 ゆうべんかい

まず否定側を見ます。スタンスなんですけれども、ここに関して彼らは色々と言ってきたんですが、少なくとも私たちが言っている通り、 自国の…途上国とか、中国で、労働市場が拡大するから、今後は安定的な供給ができなくなるんだ、っていう部分については認められてい ると思います。
彼らは賃金格差がある、と言っていますが、どれぐらいの格差があって、じゃ、それ、自国の…差し置いてまで来るのか、また、国が自国 を差し置いてまで出すのか。その証明がない以上、やっぱり安定的な供給は出来なくなる。だから長期的には続かないんだ、っていう部分 は残っていると思います。

次にですね、私たちのスタンスの二枚目の資料に関して、労働力が不足したから初めて…投資とか技術革新とかやる気が出てくるんだけ ど、その次の資料で言った通り、安易な労働力っていうのがたくさん入ってくると、それらの行動が阻害されるっていう話があるんです ね。ここに関して彼らが言っていたので有効なのは、二枚目の資料の「他にも理由がいっぱいあるよね」とかいう資料だけなんですね。 じゃあ、この資料の内容をして、一体何が理由なのか、っていうのは、この資料内で言ってないんですね。全く何も言っていない。私たち は少なくとも、シンガポールにおいて、生産性…労働生産性が安易に一時的なのに頼ってしまったから、半減してしまったんだ、っていう ことを言っていて、ちゃんと実証であるわけなんですから、生産性っていうのは、下がってしまう方向にあると考えられます。

次ですね、えっと、デメリットの…に対して…何ですかね…失…外国人が仕事が無い…長期的に…外国人っていうのは、他の場所に補完的 に入っているから、別に失業しないんじゃないか、っていう話かな…何か、あったような気がするんですけれども、肯定側の発生過程で 言っている通り、中国から一千万人が押し寄せてくる、っていう話があるじゃないですか。少なくとも、そうやって押し寄せてきたとき に、国内での競合だとか、あるいは、余ってから、外国人っていうのが真っ先に切られてしまうっていうようなリンクっていうのは、ちゃ んと立っていると思いますので、この部分でデメリットは評価できると思います。

で…次に、じゃあ一旦メリットに移って行きたいと思います。
メリット…少なくとも、離職率の話なんですが、少なくとも日本で、同じ、離職率の資料が何を言っているかというと、3K産業のよう な、産業っていうのは、結局日本人が嫌がるのと同様、外国人も嫌がるから、すぐにいなくなってしまう、という話なんですね。ここに関 して…この内容自体は認められているんですよ。だから、何が起こるかというと、中国であるとか、途上国で労働市場が拡大して、安定的 に供給できなくなってしまったら、3K産業っていうのに、人はいなくなってしまう。つまり、潰れてしまう。だから現状とプラン後の差 が無いって…。差が生まれるとしたら、生産性を上げていない分、その分何か…他の産業にシフトもできない訳ですから、…えーと産業と して、潰れ方が激しくなってしまうっていうようなのが、…だけが、発生するのだと思います。

またですね、失業の部分に関しては私たちが反駁…第一立論で言った反駁が伸びていると思うんですね。労働力が不足しているんだった ら、産業が潰れたら別の場所に移ればいいじゃないですか。別の場所で雇用されるんだったら、別に問題ないんじゃないか、っていうふう に思いますね。

で、それで…何が…他の場所に…うーん、ま、一時的に労働力を確保した…してしまったために、産業構造の転換が遅れて、ま…より大き な被害が出てしまう…長期的にはより大きな被害が出てしまうことだけが残るんです。このメリット。だからやはり、デメリットの方が上 回っていると思います。

で、また、…相手はですね…えーと…私たちの反駁で…あ、そうか、次だ。解決性だ。Cの部分に行きたいと思うんですけれども、解決性 のCの部分で、私たちはカネ…渡航費がかかるから、帰れない、っていう部分がありますね。帰れなければ定住してしまうっていう話もあ り…帰れない…お金がないから、っていうのがあるので、ま、えー、帰れなければやはり、…失業…とどまってしまって、犯罪せざるを得 ないような人たちがいると思います。これに関しては何か、規制が強まっている、強まっているって言ってくると思うんですけれども、こ の規制だけで、果たしてこの…全員を送り返せるのかっていうところまでは言っていないと思うんですね。

で、えー、また…また、再反駁で…んー、…どこに言えばいいのか…んーとですね、企業が潰れるっていう場所に対して…中小企業には労 働者の賃金を余力がある、ってことで、

金属労協、2006年。
「法人企業統計を見ると、中小・零細企業の労働分配率は、平均すると中堅企業に比べてむしろ低い。個別の企業により事情は様々と考え られるが、支払い能力があるにもかかわらず、企業規模が小さいことにより、低い賃金水準が正当化されている可能性もあるのではない か。」終わり。

えーと、ごめんなさい。ちょっと、これについては、本当に、どこか分からなかった、ということで…。

で、あの…私たちが1NCで読んだ、生産性の議論ですね。2%上げていけばいいんだ、っていう話と、経済が縮小しているのに2%上 がってきたんだ、っていう部分は残っているので、やはり生産性は現状のままでも…経済が縮小しても上げられる部分はある。その上げら れる部分…せっかく上げられる部分が、プランによって阻害されてしまうんだ、っていう部分は、ちゃんと残っていると思います。えー、 で…だから[時間切れ]肯定側の…メリットっていうのは一時的な問題なんです。

肯定側第一反駁

肯定側第一反駁:松田拓 すべてがFになる

はい、はじめます。まずケースの方を見ていきたいと思います。まずここで確認したいのは、今何が残っているか、っていうところです。

まず1個目。まず3Kっていうのは、ま、高度化しても、どれほど高度化しても、必要だっていうところ。ま、人がいなきゃ、こういう生 産性とかいう話も…ま、あとで話しますけど、こういった人がいなきゃ始まりませんよね。ここ確認して下さい。

で、2個目として、で、彼らっていうのは、そういう3Kっていうのは必要なものであって、そういうものが入っていくんだ。ここも別に 証明…彼らから反駁はないとは思います。
そして最後に、長期的に…視点で見て、その、3300万人、今、人が不足しているんだ、この話も伸びていると思います。そこを伸ばし てください。

で、こういうものが、実際どういうふうになってしまうかっていうと、ま、えっと、重要性の所を見て欲しいんですけど、ま、こういう… 中小の…ま、いま日本っていうのはそういうのに頼っていて、こういうのが…バランスが崩壊していくと大変なことになってしまう。ここ も伸びていると思います。ここ、確認して下さい。

で、それで個々の議論に移って行きたいと思います。まず、生産性の話。生産性の話なんですが、まず1点目。これは、本当に上げられる かどうか、ここについては何も証明ありません。で、2点目。…あ、で、清掃業とかあったんですが、それが全ての業種において当てはま るか、ここもありませんよね。

で、2点目。仮にできたとしても、どれぐらい上がっていくのか、そこもありません。

で、次。で、今そういうのは実際やっているんですよ。これ、えーと…2ACの反駁を伸ばしてください。今実際やってて、日本…日本で 今実際やってるんですよ。そういうのは別に一緒にできることです。

で、次。で、合理化している…で、そういうのをやっても、ある程度…そういうのには制限がある。ここも伸びていると…伸びていると思 います。2ACの反駁を伸ばしてください。で、できても、本当に彼…私たちが言っているように失業が上…そういうものをカバーできる ほど、そういうものができていくのか、ここについても証明がありません。そこを伸ばしてください。

で、最後。Cの3点目のところを見てください。ここで私たち、実際にそういうものができていっているんだ、っていう証明をしていま す。ここ伸ばしてください。

で、次です。ま、不良品の例…ま、ここで不良品っていうのは、ま、些細な問題だ、と。ちょっと、生産性の話とも違います。ま、インパ クトもよくわかりません。

で、次。賃金が下がってしまうんだっていう話ありました。これ、質疑でも確認したんですけど、まずこれの前提としては、同じところ に…要するに、同じ業種に、日本人と外国人が来て、争ってしまって起こってしまっている、っていう、この…まず前提があるんですよ。 で、私たちが言っているのは、要するに、3Kとか、日本人がやりたがらないところに外国人が入ってしまうから、そういう問題っていう のがそもそもあまり起こらなくなります。

で、2点目。で、仮にそういう問題が…仮にちょっと起こったとしましょう。そしてもう…かれらは、その…どれぐらい、そういう賃金の 格差で…が、起こってしまうのか、そして、それによって、実際どのような問題が起きていくのか、ここについては証明がありませんでし た。

で、次。で、Cの3点目。もう、ここについても、ま、色々と…ま、高度経済成長期の例だったんだとか、そういうの、あったんですが、 私たちはここで何が言いたいかっていうと、はじめも言ったんですけど、要するに、こういうも
のっていうのは、人がいて、まずこうい う、イノベーションとかそういう生産…あ、生産性とかが上がっていく、と。

で、まず人がいなきゃ始まらない、と。で、実際の…実際に こういう、うまく行った例っていうのが、ここで言っているCの3点目の資料なんです。ここを伸ばしてください。

じゃ、次。えーと…デメリットを見ていきたいと思います。

で、デメリット。まず、人手が不足しているんだ…あ、で、中国から来ないんだって話なんですけど、まず1点目。賃金格差の話、ここ、 伸びてますよね。要するに、何を言いたいかっていうと、賃金の格差があるから、そういうものが起きていくんだ、要するに、私が、例え ば、ま、ここが仮に日本が…今労働不足だ…だとしても、例えば、アメリカとかですごい高い賃金で雇ってくれるんだったら、そしたら私 行きます。そういうふうに、賃金の格差があるから、こういうものが、問題が起こっている、と。ここ、確認して下さい。

で、2点目。で、仮に、えーと、人が入ってこなくなった場合、これどうなるかっていうと、デメリットもありませんよね。そこを確認し て下さい。

で、3点目。仮に、ま、長期的に来なくなったとしましょう。でも私たちが言っているように、短期的な問題っていうのはどんどん解決し ていきますよね。確認して下さい。えっと、2ACの話そのまま伸ばしてください。
じゃあ次。えっと、で、賃金が、いらないんだって話があったんですが…ま、最後のところの反駁ですね…で、ここ

まず1点目。Newで すし、まず2点目。根拠がわかりません。で、次。こういう…そもそもデメリットとして、こういう外国人労働者っていうのは、ま、すぐ 切られてしまうんだって…そういう話があったと思います。で、そこに関してなんですが、ま、そういうものが、私たちが言っている…労 働力が今不足しているわけだから、すでに切られている、そこはないと思います。要するに、彼…私たちが言っている、今労働力が不足し ているんですから、まず、その時点で…日本人が…の人たちが、そういうふうに…労働…入った時点で、そういう…まず失業って問題が、 そもそも小さくなると思います。
で、次。渡航費の話。これ、高いだけであって、返せない、という証明はありません。で、2点目。で、私たちが言っているように、企 業っていうのは、今技能実習生とか、実際に返せている、このを取ってください。今返せているんです。

で、次。で、仮に返せなかったとしましょう。でも今、国が返しているんですよ。不法滞在者を摘発しているって資料、ありますよね。こ こを伸ばしてください。

で、次。ま…インパクトのところなんですが、まず…ま、強盗とか…えー、たくさん起こってるって、まず、何で…何でそういう人が多い のか、そして、どれぐらいあるのか[時間切れ]、そして保見団地の例を伸ばしてください。以上です。

否定側第二反駁

否定側第二反駁:石崎英治 ゆうべんかい

はい、始めます。よろしくお願いします。

まずですね、この試合の中で、ある程度ですね、ま…なってる…共通見解になっているところをまとめていきたいんですけど、まず、そも そも中国とかの、その、人口ピークが2025年になっちゃって、賃金格差とかなければ、要するに、労働力が入ってこない、というこ と。で、あともう一個。要するに、今、いろんな、自分の国に有能な人が使われちゃって、要するに、日本とかに来るっていうような外国 人っていうのは、要するに、質が下がっているんだっていうこと。ここを伸ばしてください。まず、ここの二つっていうのは残っていると 思います。で、そうするとどうなっていくかっていうことなんですよね。まず…いいですか、えっと、じゃあ、肯定側のフローからまとめ ていきたいと思います。

はい、えっとですね、ここに関してですね、その、3Kの職場があって、何か、人手がどうしても必要なんだ、みたいな話があったんです けれども、じゃあそこにですね、そもそも外国人労働者がちゃんと入っていくのか、って話なんですよ。

で、まずそもそも1点目として、 その、3Kっていうのは外国人だって嫌がるから、その、全然定着しないんだっていう話。だからこれっていうのはどんどん外国人労働者 は来なくなることによって、やっぱり最終的に人手…人手っていうのを確保することはできなくなる。で、あの、そうするとどうなるかと いうと、やっぱり潰れちゃうわけですよ。

で、そうするとどうなるかっていうと、じゃ、外国人を受け入れたらどうなるかって話なんです よね。そうするとどうなるかっていうと、外国人を受け入れちゃうと、さっきも話ししましたけど、要するに、例えばコミュニケーション 力がない、とか、もしくは何か、労働者の質が減少してしまう、とか、もしくは、その、労働…労働者がそもそも質があんまり良くないと かっていうところで、要するに、その、産業を、要するに、駄目にした上でかつ、ぶっ壊してしまうっていうことなんですね。要するに、 最終的に確保できなくなって。であるならば、要するに、今の現状で確かにその、労働生産性が、その、人口減少っていうのを上回るかど うか、っていう証明はないですけど、でもやっぱり、それでも、その、外国人労働者を受け入れて、生産性を下げるのを、ただただ指をく わえて見ているよりは、自分たちの国、国民だけでなんとか、その、労働…労働力っていうのを回していくようにしたほうがいいんじゃな いかっていうのが、否定側のスタンスです。なので、えっと…3Kの職場で、今やばいのは分かりました。でも、そうじゃなくて、やばい から外国人労働力、じゃなくて、そうななくて、賃金を上げるとか、労働…労働環境を良くするとかで、その、日本人を雇って、その、日 本の力で何とかしていく。こういうふうに、その、社会…社会を作っていった方がいいっていうのが、肯定…否定側の話です。

で、確かにその、労働力の減少とかっていうのは、確かにあるのかもしれませんけれども、それっていうのは外国人労働者で安易に頼るべ きではない、と。

で、えっと次、デメリット行きます。デメリットに関してなんですけれども、えっと、ここに関してですね、その…あ…えっと、まず最初 に確認して欲しいのは、えっと、ま、この…、えっと、一千万人のオーダーで入ってくるっていうこと。ここ、認めます。
要するに、プラ ンを導入すると、一千万人単位…要するに、数千万人で入ってくる、っていうことですよね。そうするとどうなるかっていうと、その、現 状で、あまり、その労働者の質が良くない。で、かつ、大量に入ってくる。で、えっと…ま、それで、帰れる人、帰れない人といると思う んですけど、そうするとどうなるかっていうと、要するにあふれちゃうわけですよね、おそらく、今の…すぐの段階では。そうするとどう なるかっていうと、要するに、間接雇用の外国人が多いから、じゃあまず外国人から切っていこうっていうことで、外国人をバッサバッサ 切っていくわけですよね。そうすると、外国人、失業しちゃうんですけど、それで、何か、肯定側さんは、まるで、すぐ失業した瞬間に 「はい、じゃ君強制送還」みたいな感じで、何か、次の日には国に戻ります、みたいな、そんな話してますけど、そうじゃないですよね。 でも、生きて行くためには、次の日に生きるお金が必要じゃないですか。だから、すぐ…すぐ、もう、失業即犯罪、みたいな感じで、も う、そこの…インターバルって短いんですよ。だから何か、そこで、何か「いやー、何か、強制送還するまで犯罪しないでしょ」みたい な、何か、そんな感じで肯定側さんは言ってるんですけど、現実的には、お金がなくて、明日生きなくちゃいけないんだから、すぐ犯罪す る。
で、その犯罪が、どう恐いかっていうと、家の中に入ったりですとか、要するに、そこに、家…人がいたら、超大変ですよね。もう確実 に、何かもう、強盗で、何か、例えば死んじゃったりとかするかもしれないじゃないですか。だから、そういうような外国人犯罪っていう のを野放しにしておくのがまずい。だから、返せる、返せない、とかじゃなくて、結局外国人っていうのが、そういう犯罪をしてしまうよ うなリスクを、えっと…もたらしてしまうのが、非常に危険なんだ。で、特にそれが中国から、言ったようにプランで、数千万人が入って くるんだったら、非常にこのデメリットっていうのは、かなり現実的に起こると考えられます。いいですか、いいですね。

で、まとめます。えっと、2025年過ぎたら、確かに、その、労働力の確保っていうのは難しくなると思います。だから、その、3K職 場っていうのも、かなり、あの、厳しくなってしまう状況っていうのはあるでしょう。であるならば、たしかにそれで、その、外国人労働 力で確保するっていうのも大事なんでしょうけど、そうじゃなくて、外国人労働力を雇ってしまうことによって、様々なダメージがでる。 で、それっていうのは、確かに労働生産性を上げることでカバーできるかどうかっていうのは分かんないですけど、でも、あの、そもそ も…で、あの、わからないんですけれども、でも、みすみす…産業をぶっ壊してしまうよりは、日本人で回せるような政策を取るべきでは ないかな、と主張します[時間切れ]。終わります。

肯定側第二反駁

肯定側第二反駁:玉置繁之 すべてがFになる

はい、肯定側の議論から行きましょう。

肯定側の議論で認められているところとして、どのような技術を開発するにしても、結局3K労働 のような労働力が必要である。このことは認められていると思います。そして、こういった必要な労働力に対してどうなのか。まず、短期 的な視点から、Aの1点目を見てください。

ここで言っているように、中小企業の34%が人手不足。そして、日本人は働きたがらないと ころで外国人を使っている、そういった実例があるわけです。外国人が入らない、という話もありましたが、しかしながら、実際にそう いったところで働いているわけですから、問題はありません。

そしてその次。じゃあですね、長期的に見るとどうなるのか。こういったミスマッチは、これからも残ります。そしてそれにプラスアル ファとして、絶対数が減るわけなんです。3300万人もの人が足りなくなる、Aの2点目の資料を伸ばしてください。こういったことを 考えますと、労働力不足っていうのは深刻になっていきます。するとどうなるのか。ここで共通に一致している見解として、Bのところ、 企業が潰れるということ、ここは共通の見解になっています。

そしてそうなってしまうとどうなるのか。Bの2の話を伸ばしてください。 こういった産業っていうのは、日本が…において、必要不可欠なものである。先ほどっも言ったように、何かを作るためには労働力が必要 である。まさにそういった労働力こそが不足するんだ、そこは私たちの話が残っていると思います。

で、それに対してどうなのか、っていうこと。で、そうやって潰れてしまえば、彼らが問題視しているような、即犯罪を起こしてしまうよ うな失業、これが起こっちゃいますよね。企業が潰れたら。そういった問題を考えますと、まあ、デメリットもメリットもインパクトは同 じです。そこを確認しておいてください。

じゃあそれが解決するのかどうか。

まず短期的な視点。少なくとも、短期的に来る、ということは決まって…分かっています。そしてそう いったところで、短期的に入ってくれる、ということは認められています。そしてすぐ辞める、と言っているんですけど、しかしながら1 点目として、ま、ここに関しては、あの…まあ、あの、実際に新しく来て、回っている、っていう話。これは彼らの資料自身でも言ってい ますよね。ま、これ、2ACの時点から指摘していることなんですけど…というわけで、ま、大丈夫だと思います。

で、2点目として、Cの2点目でも言っているように、受け入れる企業も十分にあるだろう、と。で、そうするとどうなのか。3点目のC の3を伸ばしてください。
つまり、ここで言っているように、こういったものこそが、労働力が足りないから、生産性の向上とかができな い状態、こういったものが解決することで、経済成長が起こります。
で、それに対して、生産性の低下っていう話がありました。彼らは、「そんなものに頼らないで、生産性を向上しようじゃないか」それが 大きな反駁です。まず1点目。本当にできるのか、そこの証明は最後までなかったと思います。私たちは、できないということを、2AC の時点から証明しています。2点目。仮にそうだとして…できるとしてもですね、だったら別に、今のままでもやるんです。ここは私が 2ACで読んだ話を伸ばしていただきたいんでけど、要するに、外国人を雇っている企業でも、実際に、あの、合理化とか、そういったも のには積極的であるということ。ここは何ら否定されていないと思います。

ですから3点目。こうやって、短期的にも入ってきて、そういったところが生産性を向上してやっていければですね、確かに長期的には 入ってこなくなる可能性もゼロではないかも知れませんが、そうだったとしても、そういったところで改造が起こるからこそ、そういった 長期の労働力不足に対応できるわけです。ですから、長期的に考えて、仮にちょっとしか入ってこなかったと…長期的に入ってこなくなっ たとしても、私たちのプランは重要です。

4点目として、長期的にも入ってきます。賃金格差があるからです。そこは先ほどずっと言っている通りです。

5点目。そして仮に賃金格差によって来なかったとしてもですね、そうなった場合、デメリットも出なくなること。ここはもう、否定側も 認めているわけです。

6点目。であるならばどうなのか。メリットもデメリットも無いのであれば、私たちのプランを取るべきです。Bの4点目を伸ばしてくだ さい。つまり、契約自由の原則というものがあるように、原則的には認めておくべきなんです。ですから、メリットもデメリットも分から ない、というのであれば、肯定側に投票してください。

じゃあデメリット、失業、行きましょう。

失業のところは先程から言っているように、まずこれ、日本人が働きたがらないところで人手不足が起こっており、そういったところに外 国人が入れるということ。したがって、失業が起きない、という問題、ここはまあ、残っていると思います。

そして2点目。こうなったばあい…仮に失業したとしましょう。彼らは即犯罪する、って言っていたんだけど、それはちょっと現実的じゃ ないと思うんですよ。犯罪するまでにはやっぱりどんどん…今までの蓄えがなくなっていって、苦しくなっていくプロセス、いろんなプロ セスがあると思うんですけど、そういった時に、失業した場合にはじゃあ、企業が「お前帰れよ」ってことで、ローテーションで実際に返 している、という、私の2ACの話も残っていますし、まあ、彼ら…あの…渡航費が高いとか言っていたんですけど、実際に強制送還とか も多く行われている。こういった状況から帰ってくれるだろう、というふうに考えられると思います。

比較をしたいと思うんですけど、肯定側のメリットで言っているような、日本人が失業してしまったら、こういった返す、といった政策も できないんですよ。それに対して否定側が言っているようなのは、外国人自身も帰りたがっているし、そうやって返してあげることもでき る。こういったことを考えればですね、失業が起こって犯罪を[時間切れ]起こしやすいのは、むしろあの…そういった日本人を…職を奪 うことだと思います。

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