学生に対するディベート教育についての議論


Date: Wed, 7 Aug 96 23:27:37 JST
Subject: [JDA :1469] My First Mail on JDA-ML
 
 はじめまして、島根県のM.Kと申します。簡単に自己紹介させていただきます。
 私は現在、某公立中学校で英語の教師をしています。大学生時代の研究テーマは文  
体論です。大学院(修士課程)では、教職を10年経験してからのことでしたから、  
Writing指導、特に、パラグラフライティングの指導について研究しました。そして  
、現在ですが、もちろんWriting指導の研究も(細々と)行っておりますが、新たに  
、ディベート指導についての、研究および実践を手掛けようと思い立ちました。アカ  
デミック・ディベートということにはなりませんが、「ディベート」の「ディ」の字  
も知らない生徒たちに、すこしでも、ディベートの魅力を伝えていけたらと思ってい  
ます。今年の10月30日には、当県内の中学校の英語の先生方を招いて、ディベー  
トのデモンストレーションクラスを行う予定です。全くの、ディベート初心者の指導  
です。初心者の生徒たちが、スムーズにディベートの世界に入って行けるような、効  
果的な導入の仕方や、指導過程の工夫などについて、JDA-ML参加者の皆様からのアド  
バイス、実践事例等が賜れますれば喜びます。
 

Date: Thu, 8 Aug 96 12:57:33 JST
Subject: [JDA :1473] Re:My First Mail on JDA-ML
 
山形のM.Sです。
 
現在、高校の英語教師を目指しているものです(先月、山形県の
教採を受験しました)。島根のM.Kさんからのメールについて、
一言申し上げたいと思います。
 
私も教師になれたらディベートを教育界に普及させたいという希
望を持っております。ただ、これは長期的な目標であり、具体的
な計画は現場に入ってから考えるつもりです(そもそもまだ採用
されていません・・・)。
 
松本茂先生が『頭を鍛えるディベート入門』(講談社ブルーバッ
クス)でも指摘されているのですが、小中高の教育現場ではディ
ベートの導入はまだまだ始まったばかりで、ディベート教育の指
導者がいないというのが一般には問題のようですね。中高生のデ
ィベート甲子園が先日開催され、そのレベルが高さに驚いたとい
うメールがいくつか流れてきていました。これは、しっかりした
指導者がいたからだと思いますが、全般的には指導者不足という
ことは言えるのではないでしょうか。
 
大学でのディベート経験者としては、自分の経験を生かしてディ
ベートを教育に導入し、そして、山形県の教師をディベートの指
導者として育成していくことを考えています。
 
一般にディベートを教える場合、プロポジション(論題)の設定、
フォーマット(とルール)の設定、AD(利益)とDA(弊害)
の作り方と反論の仕方、そして、ジャッジングといった点につい
ての専門的知識が必要となるでしょう。指導者は一応こういった
ことを勉強しておくべきなのではないでしょうか。生徒にただデ
ィベートをみせ、やらせるだけでは不十分なような気がします。
 
大学の英会話の授業で極めて簡単なディベートをや
ったことがあるのですが、その時気づいたことをあげると、次の
通りです。
 
・議論(AD、DA)を上手く作れない
 (構成がぐちゃぐちゃになる)
・相手の議論(主張)に対する反論ができない
・質問ができない(的はずれな質問しかできない)
・リバッタルに入れば入るほど争点が見えなくなる
 (争点、主張を忘れてしまう)
・印象でしかジャッジできない(客観的にジャッジができない)
・自分の個人的な意見とディベートにおける主張を区別できない
 (自分の意見と違う立場ではディベートができない)
・証拠資料を使おうとしない(議論の客観性を軽視する)
・ディベートで用いる英語表現を知らない
・ストラテジーがない
 
初心者が何の指導もなしにディベートをやると、このような結果
になるのではないでしょうか。こういった状況ではディベートの
教育意義とか面白さを伝えることは難しいでしょう。初心者を指
導する際には、このような指摘が少しでも減る方向で指導すると
良いのではないでしょうか。
 
それから、使用言語は日本語でもかまわないと私は考えています。
もちろん英語ディベートもやるつもりですが、ディベートの本質
を教えるのであれば日本語でもかまわないと思います。したがっ
て、英語科の教師だけでなく、他の教科の教師もインボルブして
いくつもりです。この点に関連して、JDAなどによる日本語デ
ィベートの動きには注目しています。
 
以上、M.Kさんのメールに対する直接的な返事になりませんでし
たが、参考になれば幸いです。中学校における実践事例などは本
当はこちらが教えていただきたいところです。今後も、このよう
な高校以下のディベートに関するメールがJDA-MLでも増えること
を期待しています。
 

Date: Thu, 8 Aug 96 13:27:47 JST
Subject: [JDA :1474] Re: My First Mail on JDA-ML
 
S.Yです。
 
> はじめまして、島根県のM.Kと申します。
 
はじめまして。
 
>初心者の生徒たちが、スムーズにディベートの世界に入って行けるような、効  
>果的な導入の仕方や、指導過程の工夫などについて、JDA-ML参加者の皆様からのアド  
>バイス、実践事例等が賜れますれば喜びます。
 
 
あちこちでディベートの普及が進んでいるようで、学生時代に「ディベートやってる」
といっただけで、「変な奴」と見られた日々を思い出し、時代も変わったものだと
思います。
(最近は、ディベートというと、「ああ、あのJさんね」といわれるけれど)
 
それはともかく、
 
このメーリングリストには、全国教室ディベート連盟というディベート(日本語)
教育にたずさわる教職員の方々による団体の方々も何人か参加されておられますの
で、そちらの方々にご意見を伺われた方がよろしいかもしれません。
(と話を人に振る)
 
初心者の大学生にディベートの勧誘、教育をやった経験から言わせていただきますと、
いきなりきちんとしたフォーマットのアカデミック・ディベート(証拠資料による
立証を重視したスタイル)を強要すると、リサーチの大変さや、内容の難しさから
いやがって逃げてしまいますので、
 
1.K.I君がjda-ml上に投稿していたような、複数の人数でやるsituational conversation
とか、
2.「明日の日曜日、海に行くべきか、山に行くべきか」という簡単な命題をつかった
1対1のディベート(立論各1回、肯定側反駁2回、否定側反駁1回)
 
などから入るのが適当でしょう。とにかく、「楽しい」アクティビティにすること
が大切だと思います。
 
私はE.S.S.でしたから、「英語をしゃべる練習として」と称してみんなにやってもらいました。
結構楽しくて盛り上がります。
 
 
だんだん慣れてきたら、E.S.S.でやっていたのは、5人性のインプロンプト・ディベート
(証拠資料を使わないディベート)。命題には、「中学校の校則を廃止すべき」とか、
「ペットを飼うことを禁止すべき」とか、身近なものを使います。
 
フォーマットは、肯定、否定とも立論、反駁(1〜5),summaryというものを
使います。
 
これにもなじんできたところで、2人制のアカデミックディベート(証拠資料を使うもの)
と進んでいけばよいのではないでしょうか。
 
ご参考になりましたでしょうか。
 

situational conversationの説明
 
 
状況(situation)
「船が沈みかけています。救命ボートがいっぱいで、あと一人しか乗れません。
近くには無人島があります。それぞれが自分がその一人に選ばれるべきことを
主張してください。」
 
役割(role)
エンジニア:技術的に高度な技量を持ち、機械の修理ならおまかせ。
農業従事者:無人島に流れ着いたときの、農業ならおまかせ。
医者   :病気になったらまかせなさい。
聖職者  :無人島の生活で、心の不安を取り除いて差し上げます。
 
進め方は、一人30秒づつスピーチした後、15分間ぐらいフリーディスカッション
してもらい、最後にまた一人30秒づつスピーチして、ジャッジが勝者を決めます。
 
いろいろなsituationと、roleを考えてください。
 

 
 
Date: Thu, 8 Aug 96 16:49:37 JST
Subject: [JDA :1476] Re: My First Mail on JDA-ML
 
Y.M です
 
	いつもはROMなのですが、昔Non-debaterに対する教育で考えたことを思い出し
たのでUpします。
 
	私が所属していたESSでは、Summer Camp(夏の合宿)で普通Debateに
参加しない人にも楽しんでもらうための時間が設けられています。 
	私がDebate Chiefをしていたときは、どこかのModelをもとにStandardなDebate
のstyleでやってもらおうとしたのですが(確かAPP系統の話だったと思います)、なか
なか興味をもってもらえず、とても満足できる企画になりませんでした。 そこで次の
年の合宿に、人手不足を口実にしゃしゃり出てちょっと変わった企画にしました。
 
	いちおうStyleはStandardなAcademic Debateなんですが、1:TopicはFree、
2:EvidenceはInstructorが発行することができる、3:使うEvidenceは他のTeam
にOpenにする、4:Theoryの議論はなし、というものです。 
	それぞれのねらいを言う前に、この夏の合宿でするDebateの企画では、参
加者をいくつかのTeamに分けます。 1 Teamには4人ほどのNon-debaterで実際に
Debateをやってもらう人がいて、さらにInstructorとして1人、Debateについてか
なりの経験があり、論理に明るい人がいます。
          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                 
	さて「1:TopicはFree」のねらいですが、これはなかなか怖かったのです
が、与えられたTopicではなかなか「興味をもって参加してもらう」のが難しいので
ないかと思い、このようにしました。 しかし「Gameに勝つためには、こうした
Topicのほうがいい」というものがあるので、おかしな方向にTopicが行こうとすると
Instructorに修正するようにしました。
	「2:EvidenceはInstructorが発行することができる」というのは滅茶苦
茶な話だと思うでしょうが、私はこれが最大のIdeaだと思っています。 まず
Instructorといってもこれは他のTeamのInstructorと限ります。 (自分のTeamのた
めに無制限な発行をくい止めるためです。) で、Evidenceの発行はInstructorを言
い負かした時にのみするようにします。 都合のいいEvidenceを作るために、論理に
明るいInstructorとDiscussする機会が必然的に増えるため、教育的効果はもちろん
ありましたし、Debateの存在をAppealするいい機会にもなりました。 また
Instructorの側も、そう簡単にEvidenceを発行させないように論理でがんばります。 
そのため言い負かすためのStrategyをTeamのなかであらかじめ考えるようにします。
Instructorの論理に対する能力がかなり要求されましたが、Instructorも含めTeam全
体で論理を楽しめたと思っています。
	「3:使うEvidenceは他のTeamにOpenにする」は、実際のGameでArgumentが
Clashしないなんてことがあると困るので設けました。 私がはじめて企画した当時
は、みんな自分たちのいいたいこと(立論)を作るために反駁(refutation)をほとん
ど考えてなかったというのがあったのですが、Instructorどうしで話し合って、反駁
を組み立てる時に、どこを論点の中心にするかを決める方向にもっていけたらよかっ
たと思います。
	「4:Theoryの議論はなし」は、身近な話でとどめたかったからです。
 
	この企画は、単に「みんなが興味をもってDebateに接してくれた」という意
味では大成功だったと思ってます。 またInstructorとして参加したDebaterにとっ
て、DebateをAppealするものすごい機会となったというのでも、かなりの成功であっ
たと思っています。
	しかし「論理に明るい」Instructorが足りないと、こうしたruleのお遊び
debateは論理と思えないような論理が飛び交って、逆効果になることが十分にあると
思います。
	たしかESSでは、私が企画して2年か3年で結局やめてしまったと聞いて
います。 今はどうしてるんでしょうか?
 
	思わず昔話をしてしまいました。 まじめにDebate教育を考える人にはそう
参考にならない話でしょうが(参考にして欲しくない?)、まあ状況に応じていろい
ろStyleを考えることができるのでないでしょうか。 
 

Date: Thu, 8 Aug 96 17:57:43 JST
Subject: [JDA :1477] Re: My First Mail on JDA-ML
 
せっかく出てきたアイデアを潰すのも気がひけますが ...
 
Y.M  wrote on Thu, 8 Aug 96 16:49:37 JST:
>	「2:EvidenceはInstructorが発行することができる」というのは滅茶苦
>茶な話だと思うでしょうが、私はこれが最大のIdeaだと思っています。
 
たしかにこれは滅茶苦茶なことだと思います。面白いでしょうし、限られた範囲では
教育的に有用でしょう。しかし原理原則として、私はこの方法に異を唱えます。
 
なぜならば、この方法はディベートにまつわる一般的な誤解を助長することになりか
ねないからです。世間ではディベートについて「ああ言えばこう言う」というように
理屈で言い負かす技術だという見方が横行しています。現実がどうであろうと、口先
で説き伏せた方が勝ち、議論の結果が真実かどうかは二の次だ、という見方です(下
手をするとディベート経験者の中にもこの考えの人がいるかもしれません)。しかし
本来ディベートは、現実世界の観察と理解とに基づいて、それらを論理的に整理し、
自分の主張に結び付けるというプロセスです。
 
エビデンスを作り上げる、というルールは、ディベート経験者がゲームとして楽しむ
分にはよいかもしれませんが、入門者にやらせるのは、既に蔓延している誤解をさら
に定着させる恐れがあります。「論理を楽しむ」教育的効果より、「誤解を定着させ
る」教育的弊害の方が大きいとは思いませんか。
 
 
>めに無制限な発行をくい止めるためです。) で、Evidenceの発行はInstructorを言
>い負かした時にのみするようにします。 都合のいいEvidenceを作るために、論理に
>明るいInstructorとDiscussする機会が必然的に増えるため、教育的効果はもちろん
>ありましたし、Debateの存在をAppealするいい機会にもなりました。 また
>Instructorの側も、そう簡単にEvidenceを発行させないように論理でがんばります。 
>そのため言い負かすためのStrategyをTeamのなかであらかじめ考えるようにします。
>Instructorの論理に対する能力がかなり要求されましたが、Instructorも含めTeam全
>体で論理を楽しめたと思っています。
 
「言い負かす」ことに過剰な重点が置かれてしまうのではないですか。これを経験し
た人は、ディベートと言えば「言い負かすこと」が中心だと感じてしまうのでは? 
「言い負かす」技術はディベートの半分でしかありません。残りの半分は現実に基づ
いた証拠集めとその内容の吟味です。
 
この方法に教育的効果があるのは、エビデンス作りのために仮説を構築するからです。
しかし仮説は検証する必要があり、検証は「言い負かす」ことでは行えません。
 
「そんなことはわかってるよ」と言われるかもしれませんが、入門者の指導という点
では「わかっている」はずの当たり前のことが大切だと思うので、あえて指摘したい
と思います。
 
Y.T

Date: Thu, 8 Aug 96 19:38:41 JST
Subject: [JDA :1478] Re: My First Mail on JDA-ML
 
 |
 |せっかく出てきたアイデアを潰すのも気がひけますが ...
 |
 |Y.M wrote on Thu, 8 Aug 96 16:49:37 JST:
 |>	「2:EvidenceはInstructorが発行することができる」というのは滅茶苦
 |>茶な話だと思うでしょうが、私はこれが最大のIdeaだと思っています。
 |
 |たしかにこれは滅茶苦茶なことだと思います。面白いでしょうし、限られた範囲では
 |教育的に有用でしょう。しかし原理原則として、私はこの方法に異を唱えます。
 
以下略
 
 |「誤解を定着させ
 |る」教育的弊害の方が大きいとは思いませんか。
 
 |「そんなことはわかってるよ」と言われるかもしれませんが、入門者の指導という点
 |では「わかっている」はずの当たり前のことが大切だと思うので、あえて指摘したい
 |と思います。
 
ご指摘ありがとうございます。 反論するまでもなくY.Tさんの指摘は正しいと思い
ます。 
(物理だったら、たとえ理論がself-consistent,simple,beautifulだからといっても、
現実の物理現象を説明しないのであれば、意味がないといったところでしょう。)
 
お恥ずかしい話ですが、このころESSでは、Debateがあまりにも大変であるというイメー
ジが強く、またDebaterの人手が足りないためになかなかAppealする機会がなかったとい
う事情があります。
 
確かにやったことはGameとしての性格だけを取り出すという、Debateの内容を骨抜きに
するようなものです。 しかしその頃の京大ESSではDebateに興味を持つ人が実際増え
てくれ、ESSにおけるDebateの地位が向上したことで私は満足しています。 
(初心者への教育じゃなくて、ESS内の政治問題という意味での価値を優先すべき状況
だったということです。)
 
古い話ですが、内輪の話なのでもうやめにします。
 

 
Date: Thu, 8 Aug 96 20:31:15 JST
Subject: [JDA :1479] Thank you for [Re:My First Mail on JDA-ML]
 
 私のメール[My First Mail on JDA-ML]にたいして、何人もの方々から、早速メール  
をいただき、また、大変貴重なご意見・ご助言も頂きました。この場を借りてお礼を  
言わせていただきます。私たちの学校の英語科のカリキュラムには年間35時間の「  
コミュニケーション活動のための特設時間」というものを設けています。「パラグラ  
フライティングの指導」に○時間とか、「英語劇の指導」に○時間というように、教  
科書から離れて、communication能力を伸ばすために有効であると考えられる活動を  
、できるだけ複数の教師(例えば、日本人教師2名、ALT1名〜4名)で指導にあた  
っています。そして、この度、2年生のクラスで、6時間から10時間程度の予定で  
、「ディベートの指導」に取り組もうということになりました。本校では、本年10  
月30日に、「島根県教育研究大会」があり、そのなかの英語のクラスで、一連の「  
ディベート学習」のまとめとして、「ディベート大会」を、行う予定です。現在は、  
夏休を利用して、「スタッフ打ち合わせ会(県の指導主事さんも参加しておられます  
)」や、「効果的な導入方、指導過程についての勉強会」等を、行っています。
 今後も、ご意見やご助言をいただけますようよろしくお願いします。
 
 M. K
 

 
 
 
Date: Sat, 10 Aug 96 00:04:00 JST
Subject: [JDA :1480] RE:Re:My First Mail
 
皆さん、こんにちは。
 
>たが、参考になれば幸いです。中学校における実践事例などは本
>当はこちらが教えていただきたいところです。今後も、このよう
ご存じかもしれませんが以下の書籍が出版されています。
教科は国語です。
 
池田修著「中学校国語科ディベート授業入門」学事出版1995年1600円
 
実践も豊富に収録しています。
K.K

Date: Sat, 10 Aug 96 17:41:37 JST
Subject: [JDA :1482] late later from lake BIWAKO
 
M.Kさん。こんにちは、はじめまして。
 
K.Iといいます。
 
M.KさんのJDA-mlへの投稿を見てメールします。
 
(OBSERVATION)
 先日、[JDA1461,1462]にUFO DEBATEと称する初心者用の
簡単なGAMEを紹介しておきました。
 ここで、その優位性についていささか宣伝しようと
思います。
 
(INHERENCY&SIGNIFICANCE;)
 まず、DEBATE教育を行う際には、初期の色々の問題点を
克服しなければなりません。それは、山形のM.Sさんが
ご指摘のDEBATE技術上の問題もそうですが、なにより
日本人にとっては、シャイさを克服しなければ、いかなる
STEPにも進めないのです。特に日本の中高生が発言したがら
ないというのは、世界の知るところでしょう。
 確かに、DEBATE甲子園に出場するような元気なお子さんに
教育することだけもできますが、それでは国民教育の底上げには
ならず、大衆は迷える子羊として操られ続けなくてはなりません。
それどころか、上層部だけへのDEBATE教育だけ行えば、今の状態より
悪化してしまうでしょう。
(わたしってば、危ない発言がおおいなー)
 やはり、底辺からの教育が必要だと思われます。あの数学者の秋山 仁
も言っています。「高いピラミッドというのは、底辺を広く頑丈に
しておかないと立派なものにならない」と。
 先細りしている貧弱なピラミッドを作らない為にも、DEBATE教育を広める
際には、生徒さん全てに行き渡る健全なDEBATEを心がけなくては、
意味がありません。
 
(SOLUTION)
 そこで、自信を持ってお薦めできるのがUFO DEBATEです。
初心者の為の導入DEBATEとしては、最適です。
 UNIQUEな利点としては、
1。グループで行うために落ちこぼれが出ない。
2。話題を生徒自身が想像して関連付けていけるので
  積極性が増す。
3。お互いの欠点を見つける際に至上の喜びがあって
  盛り上がる。
などなど、いいことずくめです(笑)。
 そして、生徒の興味を引きつけたところで、テクニックを
説明したり、話題をちょっと難しい話(MICKY MOUSEを日本から
撤廃しようとか、コンビニをなくそうとか)に変えてみたりしては
どうでしょうか?
 
 またもや、長いメールになってしまいました。自戒しつつ、さよなら。
 

 
Date: Wed, 14 Aug 96 10:50:21 JST
Subject: [JDA :1485] DEBATE EDUCATION
 
>(M.Sさん)松本茂先生が『頭を鍛えるディベート入門』(講談社ブルー
バックス)でも指摘されているのですが、小中高の教育現場ではディベートの導
入はまだまだ始まったばかりで、ディベート教育の指導者がいないというのが一
般には問題のようですね。中高生のディベート甲子園が先日開催され、そのレベ
ルが高さに驚いたというメールがいくつか流れてきていました。これは、しっか
りした指導者がいたからだと思いますが、全般的には指導者不足ということは言
えるのではないでしょうか。大学でのディベート経験者としては、自分の経験を
生かしてディベートを教育に導入し、そして、山形県の教師をディベートの指導
者として育成していくことを考えています。
 
⇒平成8年8月8日に山形県米沢市教育委員会主催の教員研修会によばれ、まる
1日(午前9時から午後4時まで)米沢市の小学校教員と中学校教員(国語・社
会・英語)計35名に日本語ディベートを指導してきました。飲み込みの良い先
生方でした。先生がたの中にはディベートをすでに取り入れていらっしゃる方も
いました。佐藤さん、ご尽力ください。また、遅ればせながら、毎日杯での優勝、
おめでとうございます。
 
>(M.K)本校では、本年10月30日に、「島根県教育研究大
会」があり、そのなかの英語のクラスで、一連の「ディベート学習」のまとめ
として、「ディベート大会」を、行う予定です。
 
⇒長野県では、毎年「高校英語ディベート大会」を開催しております。今年は11
月2−3日だそうです。今年はたしか第5回大会だと思います。上田染ケ岡高校の
小山先生が中心になっています。またJDAの団体会員の東京都高校英語教育研究
会も大会を企画中のようです。
 
S.M
 
 
 

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